遠藤健太郎 Kentaro Endo

目指すは闘う文豪。思ったこと、感じたこと、起こったことを素直に言葉にできる人になりたい…

遠藤健太郎 Kentaro Endo

目指すは闘う文豪。思ったこと、感じたこと、起こったことを素直に言葉にできる人になりたい。人生のテーマは生涯一表現者。

マガジン

  • オススメエッセイ集

    まず初めに読んでほしいエッセイをまとめました。

  • 犬のこと、動物のこと

    大好きな犬の話や動物愛護についてのお話です。

  • ボクシング&格闘技の試合やエッセイ

    試合のことや格闘技について書いたものです。

  • 愛の別名がなんであれ

    小説家志望のライター西村聡は、高校時代から想いを寄せている古橋愛夏と7年ぶりに連絡を取る。7年前に夢を追いかけて別々の道を歩き出した二人の、今と過去とが交錯する恋愛青春小説。プロボクサー遠藤健太郎が描く渾身の処女作。

  • 初恋。

    プロボクサーの遠藤は、自身のトレーニングを兼ねてスポーツクラブでアルバイトをしていた。そこに新しく入社してきたCちゃんに恋をして…… 遠藤健太郎が過去の初恋を綴るノンフィクション。

最近の記事

スポーツ選手がアンチスポーツを提言してみる

スポーツ選手は優秀な人間なのか? 先日、大谷翔平の結婚発表が報じられた。 日本一のスポーツヒーローの結婚にスポーツ新聞は「大谷 結婚」で一面が埋まり、地元岩手では号外が配られ、テレビもネットも話題は大谷翔平の結婚一色となった。 このおめでたいニュースに水を差すのも違うだろう。僕としてもまずは素直に祝福の言葉を述べたい。大谷翔平選手、ご結婚おめでとうございます。 日本野球史上最高の選手であり国民的スーパースターでもある大谷翔平についての説明は不要だろう。老若男女問わず好感

    • 地球と人類の行く末を案じて、ヴィーガニズムについて考える

      ヴィーガニズムとは何か ヴィーガン。 近頃はこの言葉もネット界隈ではよく目につき、認知度もかなり高まってきたんじゃないかと思う。 さて、そのヴィーガンだがまだまだ日本での普及率は非常に少なく(約2%)、ネットで目にするのみで実際に身近にはいないという人がほとんどじゃないだろうか。 ヴィーガンの目的とは、主張とは、その実態はいったいどんなものかを、今日は僕なりに解説したいと思う。 ヴィーガンというのは日本語では完全菜食主義者と訳され、肉や魚、卵や乳製品といった動物性食品の

      • 夕陽のガンマン

        皆さんの心に残る原風景はなんですか? 僕の場合、いくつかあるけれど小学生の頃に見た夕陽が強く印象に残っている。今日はその話をしたい。 *** 1999年。 ノストラダムスの大予言で地球が滅亡するとされた七の月を過ぎても、地球を滅ぼすはずの恐怖の大王は一向に現れなかった。 あの予言に隠された真実はなんだったのか? テレビでは連日しきりに報道されていた8月、僕は夏休みを謳歌する小学5年生だった。 友達の間でも話題にのぼる地球滅亡の噂に少しざわめきながらも、僕は子どもらしく、

        • 「全員死刑」の声に寄せて

          今月15日、ショッキングな事件がニュースに流れた。 月並みな感想になってしまうが、この事件は極めて悪質で罪は重い。性犯罪者の再犯率の高さや被害女児の心的外傷、出所後の恐怖心を思えば被告の早期釈放に妥当性は低く、更生の期待が薄いことからも厳罰化が望ましいと考える。 法に詳しくないので適正な処罰の目安を提示することができないが、少なくとも5人全員に10年以上の刑期は課すべきではないだろうか。5人がSNSで集まった点も大きな社会問題で、それらのネットワークサービスへの改善も求めら

        スポーツ選手がアンチスポーツを提言してみる

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        • オススメエッセイ集
          11本
        • 犬のこと、動物のこと
          11本
        • ボクシング&格闘技の試合やエッセイ
          20本
        • 愛の別名がなんであれ
          20本
        • 初恋。
          15本
        • 再生
          15本

        記事

          優生思想の欠陥と崩壊

          社会の行く末を案じて 現代は格差社会と言われて久しい。 長らく資本主義は隆盛を誇り、貧富の差は拡大するばかりで、平等は遠い幻想に過ぎないのだと日本に住む誰もが薄々気がついていることだろう。 イングランドの詩人パーシー・ビッシュ・シェリーの残した格言に『金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏に』とある。この格言は、自由市場・資本主義によって貧富の差が生み出されるという問題を端的に示した言葉だ。 今後ますますグローバル化していく社会の中で、加速する人口増と発展するネットワーク

          優生思想の欠陥と崩壊

          医者には頭が上がらないけれど

          医者。 患者を診察し、治療することを職業とする人を指す。それは医師法により定められている、医者だけに許されている行為だ。 誰もが必要とする社会になくてはならない仕事で、高収入が約束された極めてステータスの高い職業で、日本の頭脳が集結する最難関の専門職だと言えよう。 軒並み医学部は他の学部よりも偏差値が高く、さらに6年かけて学ぶ必要があるため、人並み以上の猛勉強をしなければ医者になることはできない。 古今東西、医者は常に重要なポストであった。世界史を彩る時の皇帝も、勇猛で名を

          医者には頭が上がらないけれど

          尊敬する女性の話

          フェミニズムとはなにか 僕がSNSをよく見てるからか、フェミニストという言葉を近頃よく聞く。フェミニストとはフェミニズムを推進する人たちのことだ。 フェミニストといえば、男性への嫌悪に溢れた女性が自分達の権利を声高に主張して、被害者意識を増幅させてすぐ性的搾取やらセクハラやら言い出す始末に負えない連中、という印象を持つ人もかなり目立つ。 その作為的に歪曲された印象は、ヴィーガンにおける肉屋でデモを起こす連中のような一部の悪目立ちする人間のせいで、そう思い込んでフェミニスト全

          尊敬する女性の話

          格闘技の魅力について語りたい

          先日、『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』というスポーツノンフィクション書籍が出版された(読んでない) 日本ボクシング界最高傑作と称されるモンスター(怪物)こと井上尚弥チャンピオンに敗れた選手たちにスポットライトをあてて、リング内外を綿密に取材したそうだ。 彼らは恐ろしく強い怪物と闘うことをなぜ決意したのか、リング上で対峙して何を感じたのか、怪物の前に散った夜にどう想ったのか。 それを描いているんだと思う(読んではいない) 敗者に焦点をあてたノンフィクション。敗れ

          格闘技の魅力について語りたい

          生きる意味を探して

          子どもの頃、死ぬことがとても恐ろしかった。 死とはなにかも曖昧なままに、とにかく死ぬことが恐ろしくて仕方なかった。 潜在的な死の恐怖と生への執着は、いったいどこから始まって、どのような形で成長を遂げていったのだろうか。 今日は僕が子どもの頃に抱いた価値観を紐解きながら今一度、生と死の本質を見つめ直してみたい。 *** 不思議の国のアリス症候群というのをご存知だろうか。不思議の国のアリス症候群では、自分の体が大きくなったり小さくなったり、時間が経つのを早く感じたりといった奇

          生きる意味を探して

          遠藤健太郎vsチャン・タオ

          韓国で試合が決まった時の話 最近負けてばっかだから負け試合のことばかり書いてるし、まあそれは仕方ないとしても勝利には勝利にしか味わえない光景や感情があるのは確かだし、その瞬間に自分が感じた気持ちを書き残しておきたいというのもあるから、今日は昔の勝った試合を思い出して書こうかな。 *** 今から8年前、当時6回戦ボクサーだった僕は韓国で試合をしていた。 2012年頃からだろうか。ボクシング人気がすっかり下火になり、低迷し続けている韓国ボクシング界の復権を期待して、韓国を再

          遠藤健太郎vsチャン・タオ

          初デートの思い出

          デートとはなにか 世の多くの男性にとって初デートというのは、何年経っても何十年経っても、簡単に忘れられないものだ。僕にとっても初デートは、特別な想い出として記憶に深く刻まれている。 何を指してデートというかは人によって見解が異なるところだと思うが、結局のところ、「何を行ったかではなく、どんな心境になったか」がデートと呼ぶか単なる交遊に過ぎないのかを分ける重要な点であるように感じる。 異性を異性として意識し、更なる交際の発展を望んで距離を縮めようと勇気を振り絞って、約束を取

          初デートの思い出

          フューリーvsガヌーはボクシングの敗北か?

          日本時間で今日の朝、サウジアラビアのリヤドでボクシングヘビー級10回戦が行われた。 WBC世界ヘビー級チャンピオンのタイソン・フューリー(35=英国)vs元UFC世界ヘビー級チャンピオンのフランシス・ガヌー(37=カメルーン)による競技の枠を超えた注目のビッグマッチは、2-1のスプリットデシジョンでフューリーが勝利した。 ハイライトでしか見てないので詳細な内容については何とも言えないが、ガヌーが現チャンピオンのフューリーから3ラウンドにダウンを奪うなど、ボクシングデビュー戦

          フューリーvsガヌーはボクシングの敗北か?

          生きる必要がない世界で、生きていく理由はなんだろう?

          ずっと生きる理由を探してきた 僕は最近ずっと、生きる理由を探している気がする。別に希死念慮があるわけじゃないし、生きることに無気力なわけでもない。ただ、ある種の不文律として絶対的な価値観とされている「死んだらいけない」とか「何があっても生きていくべき」という倫理観について、盲信せずに自分の頭で真剣に考えてみたいのだ。 本当に、この世界で生きていく必要があるのだろうか。 哲学者ハイデガーは人間の運命を被投性と称した。自分自身という現存在は、一切の己の意思を介在されずに否が応

          生きる必要がない世界で、生きていく理由はなんだろう?

          感動と好奇心に蓋をしないで

          動物園にて。 小学生の団体が来ていた。学校遠足か何かだろう。何学年か一緒なのか、少子化もなんのそのの児童数が多い小学校なのか、かなり多い。 班ごとに分かれて移動してるのだろう。それぞれの班を大人が子ども達を引き連れて歩いていた。 その中の一グループに、50〜60代くらいの女性がついていた。仕草や雰囲気から察するに正規の学校教員ではなく臨時の補助員なのだろう。いわゆるパートのおばちゃんと見た。 そのおばちゃん、子ども達が動物を見つけて「あ!カワウソいた!」とか、「立ってる!

          感動と好奇心に蓋をしないで

          夢は叶うと言う奴の夢のなさ

          「諦めなければいつかきっと夢は叶う」 何十年もスポーツをしてきて末席といえどプロにまでなったから、子どもの頃から一流アスリートの影響を受けていたし、彼らが残したそんなセリフは何度も目にしてきた。 夢は努力して掴み取る。輝かしい舞台に立つ憧れのアスリート達が、夢はそうやって手に入れるものだと証明してるじゃないか。 単純で感化されやすい少年だった中学生の僕は眠い目を擦って学校に行く前の朝早く走ってみたり(続かなかったけど)、身体に良さそうな食事を心がけたくて親に献立を注文したり

          夢は叶うと言う奴の夢のなさ

          甲子園と箱根駅伝

          あの日見た彼らは全力だった 僕が小学生の頃、夏休みになると閉め切った部屋の中まで蝉の声が響いてきた。 昔から出不精だった僕は、灼熱の猛暑に耐えかねて遊びに出かけることもせずに、空調の効いた部屋でよくテレビを見ながら自堕落に過ごしていたことを思い出す。 テレビに映るのは短く刈り込んだ坊主頭にこんがりと焼けた肌がよく似合う、揃いのユニフォームを着た若者たちの姿だった。燦々と照りつける夏の陽射しを浴びながら、とても遊びとは思えない真剣な眼をして白球を投げたり打ったり追いかけたりし

          甲子園と箱根駅伝