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本来は中年女性である私の心の触れたあれこれ綴るつもりが、「父がひとりで死んでいた」という記事が思いがけず多くの方に読まれたことで、親の死や介護や実家の空き家問題を書くことが増えて… もっと読む
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2021年3月の記事一覧

断られた空き家管理サービス

断られた空き家管理サービス

父親の死によって無人になってしまった実家。東京からはなかなか帰れないので、地元の不動産会社に月に1回の「空き家管理サービス」を申し込んだのだが、断られてしまった。

実家が無人になった経緯はこちらで。

「空き家」は日本の社会問題で、これからもっと深刻化する。各自治体も対策に力を入れており、実家のある市にも「空き家管理事業者紹介制度」ウェブページがある。そこに掲載されていた不動産会社に問い合わせを

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「日経ARIA」で連載が始まりました

「日経ARIA」で連載が始まりました

このたびご縁をいただき「日経ARIA」にて「父がひとりで死んでいた」という連載をすることになりました。父親の孤独死から実家じまいまでの現実をひとりで切り抜けていく日々をリアルにつづります。

月1回、6か月の予定です。

本日、第1回目「ある寒い冬の日、遠く離れて暮らす父が孤独死していた」が公開されています。noteをお読みいただいているみなさまは既にご存じの内容なのですが、noteには書いていな

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蘇芳の花が咲いていた

蘇芳の花が咲いていた

先週、飛行機に乗って無人の実家に帰った。タクシーが玄関先に着いたとき、思わず「ああ」と声が出た。

庭の一番奥にある赤紫の花蘇芳(ハナズオウ)が咲いていたからだ。

実家が無人になった経緯はこちらで。

深い深いところに潜っていったまま帰ってこない入院中の母は、私が幼い頃にチューリップやガーベラといった花を好むのを見て、「あなたもそのうち木の花が好きになるわよ」と言った。

庭木や花を育てるのがと

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ミモザの服を買った日に

ミモザの服を買った日に

先日、父親がひとりで死んでいたことを書いた。

その後、四十九日が過ぎて、一区切りつけた、つもりだ。

というのも、多くの友人知人に声をかけてもらい気を遣ってもらうことに、今度は私自身が自責の念を感じ始めたからだった。

誰だって自分の日々でいっぱいいっぱいだ。人のことを気にかけるのは疲れるよね。もう気を遣ってもらわなくてもいいよ。そう宣言したかったのだ。

もう気を遣ってもらわなくてもいいよ。私

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