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“嫌われる勇気”を絵にしてみた…


アルフレッド・アドラー
オーストリア出身の心理学者で精神科医でした。
ここでは、本書の中に出てくる女学生や青年を
描いてみました。そして、哲人の若い友人の祖母の言葉
”お前の顔を気にしているのはお前だけだよ“を
もとになんとなく牛人間という形で表現してみました。
この本のお陰で、
本を読む愉しさにも出会えました。


今回、私が描いた絵のテーマは、著者(岸見一郎さん、古賀史建さん)とアドラーに対する感謝の気持ちでした。

すでに多くの方に読まれている本、
嫌われる勇気ですが、私なりに感じたことや
学んだことを少し書きたいと思いました。

このお話は、青年とアドラー心理学を歩んだ
哲学者の対談から始まります。その青年の
突きつける言葉や哲学者と青年のアップテンポな
やり取りが大変、面白いんです。それと偉大な
人物の言葉もお使いになられていて、
勉強になるところも好きなところだったりします。

なぜこの”嫌われる勇気“を絵にしてまで、
お伝えしたかったのか?
それは、大のつくくらい本を読むのが
苦手だった私なのですが、そんな私ですら
時間を忘れるかのように、読み入った面白い本であったことと、
人間関係の知られざる点をわかりやすく説明されていて、とても影響力のある
本だと思ったからです。

私にとってこの本の扉を開けると、今まで見てきた世界とは違う、何か特別な
世界へと踏み出したかのように感じました。

今まで信じていたことや思っていたことが覆され、同時に
新たな考え方にまで影響を受けました。
読んでいくうちに、なぜこれ程までに、世界で受け入れられてきたのか?
見えてきました。
実際、哲学の本と聞くと難しい内容と思われがちですが、この本は哲学者と
青年の対談のお話の展開になっているので、とても読みやすく面白いです。
それと、共感できるところも多いです。

ダイジェストのような感じで、
ちょっとお伝えしたいと思います。

この世の中に、当たり前として思い込まれている
原因論があります。それはフロイトのいう
トラウマ議論が形を変えた決定論でもあると
言われています。(わかりやすく説明すると、
自分は不幸の星の下に生まれたのだから、
不幸だという考え方が、原因論になります。)
一方、アドラー心理学は、
真っ当な心理学の因果律を根っこから覆す
考え方になります。それが、“目的論”になります。
(それもわかりやすく説明すると、ある人は怒りに
駆られて怒鳴るのではなく、大声を出すために
怒るのだと。つまり大声を出すという目的を叶えるために、怒りの感情を作り上げているということになります。そして、その目的を達成できるので
あれば、理由そのものはその人にとって
なんでも構わないということなのです。)

この本の中で哲人は青年にこういっています、
“人間は、色々と不満があっても、どうせ…といって変えるまでになる勇気よりも、「このままの自分」でいるということの方が楽であり安心と思うのが
ほとんどなのです。人間は、何かしらの目的を
達成する為に動いています。大切なことは、過去に原因を求めず、トラウマをかわし、人生が
複雑なのではなく、「自分」が人生を複雑にし、
それ故に幸福に生きることを困難にしていることを見極めることなんです。”

不満があってもこのままの自分でいるというのが、俗にいわれる”コンフォートゾーン“という
ものだと思います。このコンフォートゾーンから、
抜け出せれるひとつの鍵が、アドラーのいう
目的論だと私は思いました。

それと、この本の中で出てくる言葉に
他者貢献とあります。
この“他者貢献”の奥底にあるものは、
見返りを求めず、相手を思い遣るという
慈悲の心
そのものだと私は思うのです。

この本の中でこんな時に他者貢献の思考は、
役にたつという説明をしいましたので、
ご紹介したいと思います、

ある家庭で夕食が終わった後、
食卓の上に食器が残されている。
子供達は、自分の部屋に戻り、
夫はソファに座ってテレビを見ている。
妻(わたし)が後片付けするほかない。
しかも家族は、それが当然だと思っていて
手伝う素振りも見せない。普通に考えれば、
“なぜ手伝ってくれないのか?”
“なぜわたしだけ働かないといけないのか?”
という状況です。このとき、たとえ家族から
「ありがとう」の言葉が聞けなかったとしても、
「わたしは家族の役に立てている」と
考えて欲しいのです。他者がわたしに
何をしてくれるのかではなく、わたしが他者に
何を出来るかを考えて、実践していきたいのです。
その貢献感さえ持てれば、目の前の現実は
まったく違った色彩を帯びていくでしょう。
これは、他者貢献という思考が
いかに対人関係の中で
重要かと思われるところです。

嫌われる勇気:「若者は大人よりも前を歩いている」より

このような出来事は、ごくごくふつうに
家庭の中や仕事場でも起きていることなんだと
思います。説明にも書かれていますように、
ひとりでも多くの方が
他者貢献の思考に切り替れることによって、
私たちの人間関係も
良くしていけるのではないでしょうか?

嫌われる勇気、とても考えさせられる
深い本でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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