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夏休み分

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夏休みに書いてみたコラム集です。 拙いですが、ぜひ…
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思春期日記② 「現実」

思春期日記② 「現実」

ある方と映画を観に行った翌日、その方とお茶をしていると、昨日観た映画の感想を聞かれた。
「僕はそもそも創作物に感情移入することがあまりないんです。」
するとその方はぼそっと言った。

『古書くんがうちに来た経緯とすごく似てるなと思ったけど…』

その映画には、主人公が都会を見たいと、もがくシーンがある。これが、僕が田舎から上京してきて課外活動を始めた経緯と似ているのではと言うのである。

確かにな

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思春期日記①「友達」

思春期日記①「友達」

僕は(自分で言うのも難だが)友達が多い。
北は北海道、南は沖縄までに両手ではとても数えられないほどの友達がいる。
そんな僕も18歳になろうとしている。

18歳といえば、そう!
結婚できる年齢である。
僕の友達の中には、10年来の付き合いというカップルも多い。高校卒業と同時に籍を入れるという噂もある。
そうなると僕にも懸念することがある。
ご祝儀どうする?である。

一般的にご祝儀は3万か5万と言

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炎上

炎上

炎上は人がつくる。いわば見世物だ。
炎上は周りの人々が煽ることでつくられる。
ワイドショーや週刊誌などで取り上げられたことを人々がSNSで煽るという一連の流れを思い浮かべてもらえればご理解いただけるだろう。

その点、創作物が炎上しにくいのは面白い。
僕は昔から落語が大好きで、今も頻繁に寄席に足を運ぶ。屋号によって演じる話が違い、また新作落語も増えてきている現代。しかし新作でも舞台は現代でないこと

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筋書

筋書

世の中には様々な興行がある。
そのほとんどには筋書きが存在している。
舞台、映画、漫才などが代表例である。

しかし、筋書きのない興行も存在する。
それはスポーツだ。
野球やサッカーなどが代表例である。

私は野球が大好きだ。
中学時代は野球部で外野手をやっていた。
野球部員にいじめられて不登校になったこともあったが、シーズン中はホークス戦の中継をかじりつくように見ていた。

2014年のホークス

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炎上

炎上

昨今、著名人の異性関係がワイドショーなどで取り沙汰されている。
著名人が不倫していようが、二股をかけていようが、私たちの生活に何ら影響はない。しかしながら、そのワイドショーに見入っている自分がいる。SNSを見ればその話題に対して「不倫するなんて最低だ」「パートナーに殺されればいい」「死ね」「殺す」なんて物騒な言葉が溢れている。これが俗に言う炎上のようだ。

著名人か一般人か、異性関係かその他かに関

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キズナ

キズナ

2018年5月27日
床屋さんにこんなことを言われた。
「小中の友達は一時、高校の友達は一生」
自分にもいつか分かるのかな?

片付けをしていて見つけた5年前の手帳にはそんなことが書かれていた。思い返せばその床屋も3年前に店主の病気により閉店。それ以降僕は行きつけの床屋は無い。
そういえば髪も伸びてきたなと言いながら、ネットで学割のある適当な床屋を翌日に予約して片付けを続けた。

翌日、自転車で床

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虚構

虚構

サングラスを通して見る世界に自分はいない。
サングラスをかけている自分がこの世界にいるのは事実のはずなのに、自分も他人化されているように感じるのである。
だから自分を俯瞰しやすい。

駅ナカのプロントの窓際から見る景色は人ばかりだ。
スーツ姿でせかせか動くサラリーマン、全く違うデザインの制服を着た学生たち、しばしの別れを惜しむカップルなどなど。
そんななか一人の自分。チャラチャラした十字架のネック

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競争

競争

何でもかんでも都内がいいの?
と問いかけておきながら、課外活動をやるために僕は週1程度上京している。

そんな生活が始まって2年が経つ。
さまざまな経験をさせてもらったが、都内はとにかく刺激的だ。自分の経験はまた違う機会で記すとして、有名企業の本社は多くが都内にあり、日々様々な構想が練られている事実がある。そんじゅそこらで企画会議だ飲み会だと、周りに目を向ければ多くの出会いがある。そこでは人と人と

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