説那(せつな)

主に恋愛小説を書いています。 恋愛等にまつわる人の心の動きが好きです。 2024年4…

説那(せつな)

主に恋愛小説を書いています。 恋愛等にまつわる人の心の動きが好きです。 2024年4月より、社会人通信大学生。4月以降、しばらくnoteでの活動をお休みします。 アップデートして戻ってきます。

マガジン

  • 【小説】恋愛なんてよく分からない(仮)

    何かと厄介ごとに巻き込まれやすい魔王カミュスヤーナ。 今回は同じ魔王ディートヘルムが、カミュスヤーナの伴侶テラスティーネに手を伸ばす。 「目が覚めたら夢の中」「魔王らしくない魔王様」に続く物語。

  • 短編小説Only

    普段は長編小説を書いていますが、気分転換に短編も書いています。でも、この頻度は気分転換の枠を超えている。 短編小説の数が多くなってきたので、シリーズ化している(別のマガジンに入っている)分は外しました。

  • 随筆・雑文など

    短編小説の数が増えてきたので、短編小説以外の創作物をマガジンにまとめました。主は随筆(エッセイ)。

  • 特殊設定恋愛小説

    「特殊設定」を取り入れた恋愛小説。 少し不思議な恋愛小説をまとめてみました。

  • 【小説】ブレインパートナー

    夜寝る前に「彼女が欲しい」と呟いたら、自分に向かって話しかける女の声が部屋に響いた。彼女は自分のことをブレインパートナーだと名乗った。 彼女と付き合えば、その内、実体化して本当の彼女になるらしい。本当か?

最近の記事

  • 固定された記事

note活動休止のお知らせ

いつも、私の創作物を読んでくださる方、スキ・コメントをくださる方、フォロワー様、おはようございます。説那です。 タイトル通り、私、説那は、3月いっぱいで、noteでの活動を休止します。 まだ、3月はあと一週間残ってますし、これが最後の投稿ではありませんが、来週は仕事も私事もバタバタしそうなので、少し早いですが「お知らせ」として、記事にしました。 noteでの活動は、2年半くらい。 たくさんの人に、自分の創作物を見ていただき嬉しい限りです。 本当に、皆さま、ありがとうござ

    • 皆さま、こんにちは。 本日がnote活動最終日です。 本当は、記念の短編小説を投稿したかったのですが、いろいろ気持ちが溢れてまとまらなくなりました。 仲良くしてくださった皆様、本当にありがとうございました。 また再会する時まで、お元気でお過ごしください。 説那より

      • 【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第19話 黒飛竜の鱗3

        第19話 黒飛竜の鱗3 「父様。その方々は?」 寝台に横たわっていた少年が、その上に身を起こす。 「客人のカミュスとテラだ。」 「初めまして。ハクロンと申します。」 見かけは、父と言った長であるリュウコクとそう変わらない。 特徴的なのは、髪の一部が白く抜けていることだ。今まで見たこの集落の住人に同じような特徴を持つ者はいなかった。 「彼らが、そなたの病状を診てくれることになった。」 リュウコクがハクロンの隣に立って、その頭を優しく撫でた。カミュスヤーナがリュウコク

        • 【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第18話 黒飛竜の鱗2

          第18話 黒飛竜の鱗2 カミュスヤーナとテラスティーネが案内されたのは、谷間に形成された小さな集落だった。数十人の人々がその集落に暮らしているようだ。 皆、黒い髪に黒い瞳をしている。普通魔人の瞳や髪の色は個人によって異なり、その子は親の色の一部を受け継ぐが、ここに住んでいる魔人たちが持つ色は、黒一色だった。 「長。客人を連れてきた。」 「これは珍しい。数十年ぶりくらいではないか。」 男に長と呼ばれたのは、まだ十代に見える少年だった。瞳に映る光は理知的で、それでいて穏や

        • 固定された記事

        note活動休止のお知らせ

        • 皆さま、こんにちは。 本日がnote活動最終日です。 本当は、記念の短編小説を投稿したかったのですが、いろいろ気持ちが溢れてまとまらなくなりました。 仲良くしてくださった皆様、本当にありがとうございました。 また再会する時まで、お元気でお過ごしください。 説那より

        • 【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第19話 黒飛竜の鱗3

        • 【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第18話 黒飛竜の鱗2

        マガジン

        • 【小説】恋愛なんてよく分からない(仮)
          19本
        • 短編小説Only
          166本
        • 随筆・雑文など
          48本
        • 特殊設定恋愛小説
          30本
        • 【小説】ブレインパートナー
          11本
        • 小説 花図鑑
          11本

        記事

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第17話 黒飛竜の鱗1

          第17話 黒飛竜の鱗1 魔人の住む地は、大陸中央に巨大な山脈がそびえている。黒飛竜が住んでいるのはその山脈とされる。 この山脈はどの魔王が治める地にも属さない。そのため、昔から多くの魔物が生息している地となっている。どこかの魔王が手を出そうとすると、他の魔王が組してそれを阻止する地となっている。 ただ、この山脈の環境は厳しく、魔人が住める環境にはない。そして、この山脈からは何の鉱物も産出されない。この山脈を治める利は何もなかった。その為、魔人の気質の強い気まぐれな魔王達

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第17話 黒飛竜の鱗1

          【短編小説】音声の玉手箱

          「一人って、静かなんだなぁ。」 呟いた声は、加瀬優里亜以外には、誰もいない部屋に響く。 普段は、同居人でもある彼氏の大前浩成がいるが、昨日の夜、大喧嘩をして、家から追い出した。 喧嘩の内容は、連絡もせず続けて朝帰りをしたという、大した事のないものだったが、その間、眠れもせず心配して待っている優里亜の身になって、大いに反省してほしいものである。 浩成本人は、後輩の仕事の悩みを聞いていたと言い張っているが、それが本当かどうか優里亜には確かめるすべがない。ひょっとしたら、浮

          【短編小説】音声の玉手箱

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第16話 人魚の涙石2

          第16話 人魚の涙石2 カミュスヤーナの目の前で、紫の髪、水色の瞳を持つ青年が、跪いて礼を取った。その後ろでは、後ろ手に手首を縛られた魔人が項垂れている。 「お初にお目にかかります。魔王カミュスヤーナ様。アンガーミュラーの宰相、カルメリタと申します。以後、お見知りおきを。」 「・・そちらが人魚の涙石を横流ししていたものか?」 「ええ、お話を伺いまして、すぐさま捕らえました。」 カルメリタがニッコリと微笑む。アシンメトリコから話をしてもらってから、3日しか経っていない。行

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第16話 人魚の涙石2

          【短編小説】プレリュード

          別に何か用があったわけじゃない。 橋本は自分にそう言い聞かせる。 そこは、自分の実家からそう遠く離れていない場所で、歩いて15分くらいの距離。用がなければ、足を運ばないような場所。 目に入った光景に、橋本は思わず息をのんだ。 今歩いている道路、とはいってもかなり細く、車2台すれ違うのには、片方が止まらなくてはならないが。それを挟んで、住宅が立ち並んでいたはずだが、全て取り壊され、更地と化していた。 要するに、だだっぴろい空き地がずっと広がっている。 奥には、いわゆる

          【短編小説】プレリュード

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第15話 人魚の涙石1

          第15話 人魚の涙石1 「人魚の涙石か。知っておるぞ。」 ユグレイティの隣の地、ジリンダを治める魔王ミルカトープは、カミュスヤーナの言葉を聞いて、艶やかに微笑んだ。 「誠か?」 「あぁ、取得した場合は、私宛に収められる。その希少さ故に。」 「それを譲っていただくことは可能か?」 「そなたには大きな恩があるからな。」 魔王ミルカトープは、以前、魔王の座を狙った身内から襲撃されたところを、カミュスヤーナによって命を救われている。その際にカミュスヤーナは、致命傷を負って海に

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第15話 人魚の涙石1

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第14話 月光花の花弁

          第14話 月光花の花弁 空には美しい満月が輝いている。 カミュスヤーナは、崖の縁に腰かけて、その満月を眺めていた。崖を降りたところには、白い砂浜が広がっている。崖が囲うように広がっているので、砂浜に打ち寄せる波はとても穏やかだ。 「こんなに綺麗なところがユグレイティにもあったのだな。」 その独り言に応える人物はいない。テラスティーネはカミュスヤーナの後ろに立って、静かに彼を見つめているだけだ。そのテラスティーネの後ろには、白亜の建物が建っていた。 ここに来る前に、宰相

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第14話 月光花の花弁

          ご覧の皆さま、おはようございます。 「【短編小説】『ネコのぼうけん』」が、note公式マガジン「♯小説 記事まとめ」に取り上げられました。 大変嬉しいです。ありがとうございます。 日中は暖かい日が増えてきました。 花見も楽しみですね。 残りあと半月、よろしくお願いします。

          ご覧の皆さま、おはようございます。 「【短編小説】『ネコのぼうけん』」が、note公式マガジン「♯小説 記事まとめ」に取り上げられました。 大変嬉しいです。ありがとうございます。 日中は暖かい日が増えてきました。 花見も楽しみですね。 残りあと半月、よろしくお願いします。

          【短編小説】『ネコのぼうけん』

          「ねぇ、パパ。このあと、ネコさんはどうなるの?」 布団の中で、とろんとした目をこちらに向けて、息子の怜央がそう尋ねる。いつもは、「きっと、友だちに会えたんじゃないかな。」と答えるが、なぜかその日は「どうしたんだろうね。」としか答えられなかった。 胸の上を一定のリズムで叩かれて、それ以上尋ねることなく怜央が眠りについたのに、自分は手は止めたものの、そのまま体勢を変えられず、薄暗い光の中、息を吐く。 絵本作家を夢見ていた妻、柚葉は、怜央を身ごもった時から、手作りで絵本を作り

          【短編小説】『ネコのぼうけん』

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第13話 薬の素材

          第13話 薬の素材 カミュスヤーナの義父に当たるアルフォンスは、カミュスヤーナたちに向かって、つらつらと薬の作成方法について説明をした後、次に薬を作成するのに必要な素材についての説明を始めた。 「状態異常を回復する薬を作成するのに必要な素材は5つ。黒飛竜の鱗、月光花の花弁、人魚の涙石、雪兎の氷羽、雷蝶の鱗粉。」 「聞いたこともないものばかりですね。」 「そうだな。私も取り扱ったことがないものばかりだ。その内、雷蝶の鱗粉は天仕の住む地でしか収集できないものだから、私が手に

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第13話 薬の素材

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第12話 逃げる方法

          第12話 逃げる方法 目の前の少女は、魔王や魔人についての知識を、ディートリヒにある程度披露した後、今までの様子とは打って変わって口を噤んだ。 シルヴィアとディートリヒの距離は、初対面とは思えないほどの近さになっていたが、彼女は気にも留めていないらしい。 「私が知っていることに間違いはありましたか?」 「今語ったことには間違いはないが、大した内容ではない。」 ディートリヒの言葉に、シルヴィアは分かりやすく眉を下げた。 「そうですか・・。あの、ディートリヒ様。私を貴方

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第12話 逃げる方法

          【短編小説】それは月だけが知っている

          「この頃、家で仕事していても、集中できないんですよね。」 そう言って、愛想笑いのようなはっきりしない笑みを口元に張り付けると、それを聞いた相手は、画面の向こう側で、少し考えるかのように口元に手を当てた。 「在宅だと、通勤時間はないし、電話や他の人との話で、作業を中断されることはないけど、自宅ってプライベートな空間だから、自分の中で、うまくオンオフ切り替えないと、いけませんからね。」 「自分は家が好きなので、在宅は望み叶ったものですが、実際にやってみると、いろいろと不都合

          【短編小説】それは月だけが知っている

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第11話 シルヴィア

          第11話 シルヴィア まったく。。カミュスヤーナの動きが早い。 ディートリヒは院の敷地内ではあるが、屋外のベンチに座って、思いを巡らしていた。 薬学研究室への潜入は難しい。研究室を束ねている講師ヘルミーナは、完全にディートリヒのことを警戒している。カミュスヤーナに渡されたという腕輪のせいで、ディートリヒの状態異常の術も効かない。 定期的にカミュスヤーナとテラスティーネの元に通う他ないかもしれない。 ディートリヒは、他の事柄や者には興味がないので、それらを利用して、カ

          【小説】恋愛なんてよく分からない(仮) 第11話 シルヴィア