記事一覧
生きたまま解体されていくものたち
コンビニや飲食店の店員にはきはきとお礼を言うのが本当に楽しい。相手の顔を見て、微笑みを浮かべ、明るく模範的な好青年のように振る舞えば、彼らは私をそのような人物だと勘違いするだろう。それが愉快でならない。私は道徳的な人間ではないということだ。
インターネットはどんどん悪くなっているし、これから先もより悪化していくだろう。本のタイトルを検索すると同じものを何冊も買わせようとしてくる。書評やブログ
日記(2023-03-28)
歌舞伎町のドトールは人でいっぱいだった。空席があるのか分からなかったが、それについては深く考えず、レジの列に並んで、ブレンドコーヒーとチーズトーストを注文した。コーヒーはその場ですぐに提供される。それから、番号札をもらい、受け取り用のカウンターの前に移動する。わたしはそこでしばらく待った。来るべきチーズトーストを。ずいぶん時間がかかっていた。このままチーズトーストが来なかったらどうしよう。ここに
もっとみる車が売れた理由は徒歩よりも速いから
趣旨:
この記事では、これまでに私が行った東京のカフェやレストランの中で、美味しかった店、再訪したいと思っている店をリストアップする。
目的:
その日行く店に迷ったり、店名を忘れてしまったりした時に見返すためだ。
注意事項:
つまりこれはあくまで私的なメモである。穏当なことしか書かない。さらにいえば、私は無知なミーハーで、基本的に「ランチ おすすめ」の上位に出てくるような店にばかり行くの
日記(2022-11-26)
可笑しいと思ふそれから初笑 岡田一実
この句を初めて見た時、違和感というか、どことなく不気味なものを感じたんですよね。俳句や短歌には、自明のことをあえて言葉にすることでその不思議さを再発見するという書き方がありますが、この句はそういうのとは違う。異質な感じがする。それで考えてみたんです。まず、「思わず笑ってしまう」という表現がありますが、そもそも、笑いというのは原則として予期せずにやってく
日記(2022-05-29)
何をツイートしても恥ずかしい。ツイッターには、支離滅裂なことを言っていいねを貰っているツイートがたくさんある。あなたがそれを見たことがないなら、供養(twitter.com/kuyou_again)の過去ツイートを遡ってみればいい。だが、支離滅裂といっても、そこには破綻を面白く感じさせるための「型」のようなものがある。俺はこの「型」を見透かされるのが恥ずかしくてたまらない。ツイッターでウケを狙う
もっとみる読破のあと(あるいは世界の終わり)
ひとり暮らしを始めてから、俺の「あばばば」の頻度はあきらかに増えていた。盆栽で本物のパンクを表現しようと苦心しているときや、すべての法律を破りながらラジオ体操をしているとき、内職でどぶろっくの歌詞を点字に訳しているときなど、その他さまざまな場面で、俺は唐突にあばばばばばばばと声を発して、そのまま横に倒れていくのである。
その日はアマゾンから段ボールが届いた。開くと、新品の体重計が入っていた。俺