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好きなチームの「中の人」になり切ってマネジメント妄想。

私は製造業で中間管理職をしています。
マネジメントが仕事なわけで、マネジャーとして成長したいと思っています。
そうすると、素晴らしい経営者の本やインタビューを読んで学ぼうとします。
私もそうです。

それはそれで有効ですし、学びが多くあります。
ただちょっとレベルが高すぎて、なかなか感情移入できないのが実際のところ。

ちょっと考えてみましょう。
マネジメントって、どこでもありますよね。
本記事では、「自分の好きなチーム」の中の人になりきることで感情移入してマネジメントを妄想してみよう、というお話です。

1.どんなチームにも「マネジメント」は存在する。

皆さんが好きなものは何でしょうか?
音楽、スポーツなど、色々あると思います。
ただ、どうしても表に出ているものに目がいきがちです。

例えば、音楽なら曲であったりライブのパフォーマンスであったり。
スポーツなら試合結果であったり、出場選手の成績だったり。

人それぞれかと思いますが、どうしても見えるところに目がいきがちではあると思います。

ただ、ちょっと考えてみると、その「見えるところ」に至る過程にはチームがありマネジメントがあるわけです。

音楽であればバンドで曲を作り、レコーディングをし。
その裏にプロデューサーがいて。営業がいて。
ライブだって裏方と呼ばれる人が多くいると思います。
これらの人をまとめ上げているマネジャーがいるでしょうし、マネジャーだけでなくても、一人一人がチーム内の人との関係性を持っているわけです。

スポーツであれば選手を支えるトレーナー、コーチ、裏方さん。
レギュラーではない選手も含めて、監督やGMがマネジメントしているわけです。
もちろんコーチだってその専門分野においてマネジメントしているでしょう。

いわゆる経営者やビジネスだけではなく、こういったところにもマネジメントがあります。
そして、私はこれらでかなりの示唆を得られると思っているのです。

2.スポーツはばらばらな個性の集合体。

さてここからはスポーツの例で語らせてください。
スポーツのチームマネジメントは非常に難しいのではと感じています。
(もちろん私は監督経験は無いので思いを馳せているだけですが)

例えば野球。
投手がいて、打者がいる。
でも、監督は投手か打者のどちらかの出身です。
仮に投手出身であれば、バッティングを教えることはできません。逆も然り。
でも監督としてチームを率いています。

サッカーであればゴールキーパーとフォワード。ポジションが違えば直接教えることは難しくなります。
仮に複数のポジションの経験があったとしても、レベルの高いチームを率いるのであれば、監督が現役だった時より才能豊かな選手は多くいるでしょう。

でも監督はマネジメントをし、勝利に導かねばいけないのです。

3.いろいろな立場の記事を読んでみよう。

そんな監督はどんな苦労をしてるんだろう。
何を考えているのだろう。
自分だったらどうするだろう。

そんな風に思いを馳せることでそれ自体がロールプレイになり、想像力を鍛え、引き出しを増やすことになるわけですが、すべて想像にするのもちょっと味気ないのです。

そこで、本や記事を読んでみましょう。
となるわけですが、その時に重要なのは「いろいろな立場の人」の記事を見ることです。

例えば、野球であれば、イチロー選手のインタビューはたくさんありますが、それだけでなく「監督」「コーチ」「ほかの選手」などです。

イチロー選手のインタビューで監督やコーチに触れられることはあると思いますが、あくまでそれは「イチロ
ー選手の目線」であり、監督の目線であれば違う見方をしているかもしれないのです。

マネジメントのイメージ練習としては、「様々な人の声や想いをどう受け止めるか」ということが有効です。

ぜひ、自分の好きなチームや競技を題材にして、色々な声を探してみてください。

4.例えばモータースポーツ好きならこんな本。

私はモータースポーツが好きですので、F1の本をよく読みます。
F1だとドライバーや車そのものに目を向けられたものが多いですが、この本はそんな中、チーム各所のかなり濃厚なインタビュー記事が掲載されています。

色々な例がありますが、これはフェラーリのF92Aという車を題材にして、その車に関わる関係者のインタビュー記事が載っています。
(Kindle unlimitedで読めます)

フェラーリというと名門チーム、勝利を求められるチームというイメージだと思いますが、そんな中この車は失敗作とされています。

あえてその失敗作を題材に、様々な立場の人にインタビューしています。
F1チームだと、中心となるデザイナーがいて、空力を担当するエンジニアがいて、エンジン開発者がいて、メカニックがいて、ドライバーがいて・・・
それぞれ専門領域を持っている人ばかり。
まとめるのが難しそうですよね。

この車は今となってはエンジンが失敗だったという評価がありますが、それでもエンジン担当のエンジニアにもインタビューしています。
そして空力担当者にも。
そうするとどうなるか。
エンジン担当は「みんなエンジンが悪いと言うが、ちゃんと馬力は出ていた、車体が悪かった」と言っています。
空力担当は「エンジンのせいで空力コンセプトまで否定された」と言っています。
エンジン担当者は「ドライバーはエンジンは素晴らしいと言っていたよ」と言いますが、ドライバーにインタビューすると「あの車はエンジンが失敗だったね」と言っています。

こういったいろいろな言葉が1冊の本に書かれています。
誰かに肩入れしたくなりそうなものですが、そういうことなく、矛盾したインタビューのコメントがあってもそのまま載せている。これが素晴らしいところです。

実際、私は製造業にいますので、こういうことが日常茶飯事。
現場が悪いと言ったり、開発が悪いと言ったり。
誰かに肩入れせず、チームとしてすべきことを考える。
そんな私には格好の題材です。

F1のことを知らないとちょっと難しいかもしれないですが、専門用語を飛ばしてもニュアンスはわかりますので、ぜひ読んでいただけると面白いと思います。

5.日常のどんなことだって学びになる。

F1のことで語りすぎましたが(汗)、言いたかったことは、日常にはマネジメントがあふれており、どこだって学びの機会になるということです。
出来れば自分が好きなこと、感情移入できることで「どこにマネジメントがあるか」を意識して見ていただけると、新しい学びがあるのではと思います。

今日も読んでいただきありがとうございました!


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