林葉

職業、窓際サラリーマン現職。 美文は書けない! 道端で出会す、駄文を綴っております。 …

林葉

職業、窓際サラリーマン現職。 美文は書けない! 道端で出会す、駄文を綴っております。 HP:http://www.eonet.ne.jp/~express/ Instagram: https://www.instagram.com/linyechiku/?hl=ja

記事一覧

窓際サラリーマンのサバイバル農業32-フィッシュ&チップス ジャガイモ-

第三節  12月中旬。今年は暖冬と聞いていたが、さすがにジャンパーが必要になってきた。畑をパトロールしていても虫がめっきり姿を隠し、畝周りの雑草の丈も伸びてこな…

林葉
4か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業31-フィッシュ&チップス ジャガイモ-

第一節  種イモが全滅! ちょっこり出ていた緑色の芽も黒ずんで、本体もブヨブヨ。おまけに汁まで流れ出している。浴光育芽の失敗だ。  イギリスを代表する料理 フィッ…

林葉
5か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業30-マツコの甘いイモ-

 収穫適期と言われる植え付けから120日後の9月下旬。150日後まで寝かせていてもよいが、一応の試し堀りをしてみることにした。  そうそう、そう言えば今年はコン…

林葉
6か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業29-美味いビールをぐびっと ラッカセイ-

第三節  2023年、今年は記録的な猛暑であった。菜園の栽培もマニュアル通りにはいかない。なので、肌で感じる気温・気候で勝負であった。  ラッカセイはといえば9月…

林葉
6か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業28-美味いビールをぐびっと ラッカセイ-

第一節「さあさあ、風呂上りはこれネ」  テーブルの上に置かれたキンキンに冷やされたグラスとビール。義理の母ちゃんン家、野良作業お手伝い後の定番風景。 “スカッと一…

林葉
8か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業27-マツコの甘いイモ-

「ワタシ、イモには目がないのよねぇ」  くたびれたおっさんこと愚生が遅めの夕食を摂っていると、テレビからマツコデラックス嬢の声が聞こえてくる。  本日の番組テーマ…

林葉
9か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業26-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

 さて、7月上旬。  絡み合った蔓を整然と伸ばし誘導、着果もほどよく成している。追肥も終えたところにカラスネットにスイカ枕・玉直し、いよいよ後はジャンジャン収穫…

林葉
9か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業25-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

 さて、あれよあれよという間にすっかり梅雨に突入。昼行燈の窓際サラリーマン稼業ゆえ、土日しか野良仕事の時間が取れない上にさらに週末の雨で作業がふんだんに遅れてし…

林葉
10か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業24-ニンニク・タマネギ-

 2023年4月初旬。ニンニク苗、タマネギ苗は順調に冬を超えた。追肥も終わった。あとは収穫までのカウントダウンだ。  ただここで、ニンニク苗の中心から先の尖った…

林葉
10か月前
8

窓際サラリーマンのサバイバル農業23-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

 2023年4月。そろそろジャンパーも要らないくらいの気候になってきた。と言うと、夏野菜の準備だ。  昨年は何とか収穫にはこぎ付けたものの、試行錯誤で肝心の品質…

林葉
11か月前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業22-ニンニク・タマネギ-

 2022年11月初旬。  土作りから二週間が経過した。外は快晴、早速ニンニク・タマネギの植え付け開始だ。  まずはニンニク。  穴あきマルチを張った畝に一片ずつ…

林葉
11か月前
8

窓際サラリーマンのサバイバル農業21-ニンタマ-

 歳か!? やたらと最近疲れる。別に太り過ぎていたり痩せ気味であるわけでもなく、睡眠不足や持病を抱え込んでいることもない。  生き物の身体は全て食べ物で出来てい…

林葉
1年前
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窓際サラリーマンのサバイバル農業20-土の再生(石灰)と連作障害-

 春3月。  畑の畔に土筆が顔を出してきた。冬の寒風が大の苦手の愚生の血行も良くなって身体も快調だ。そろそろ次に植える作物の準備だ。 「ちょっと待て!」  畑の…

林葉
1年前
4

窓際サラリーマンのサバイバル農業19-やきいも研究-

 犬のやきいも屋さんに壺やきいも。  昨今、自然派スイーツの王道、やきいもが脚光を浴びている。豊富に含まれるビタミンCの抗酸化作用でお肌はスベスベ、おまけに食物…

林葉
1年前
7

窓際サラリーマンのサバイバル農業18-木の剪定-

 野菜と果物の違いは何だろうか?  端的に言えば、野菜は単年サイクルの一年草として収穫できるもの。対し、果物は多年木として実を付けるまで数年かかるものを言うらし…

林葉
1年前
6

窓際サラリーマンのサバイバル農業17-アズキ-

 黒いプールに浮かぶ白い玉。白玉ぜんざい。  冬に味わうこのコントラストが子供の頃を想起させて無性に懐かしい。夕食後の赤飯の後に煎茶と一緒に味わっている。  赤飯…

林葉
1年前
6
窓際サラリーマンのサバイバル農業32-フィッシュ&チップス ジャガイモ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業32-フィッシュ&チップス ジャガイモ-

第三節
 12月中旬。今年は暖冬と聞いていたが、さすがにジャンパーが必要になってきた。畑をパトロールしていても虫がめっきり姿を隠し、畝周りの雑草の丈も伸びてこない。
 遅まきながら植え付けたジャガイモはというと、茎がぐったり倒れかかっており、葉も縮れ縮れだ。そろそろ収穫か。
 ひと株つかんでごそっと引っこ抜いてみる。んっ、根っこに付いているのは大小さまざまなサイズでばらつきはあるが、納得の成果が確

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窓際サラリーマンのサバイバル農業31-フィッシュ&チップス ジャガイモ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業31-フィッシュ&チップス ジャガイモ-

第一節
 種イモが全滅! ちょっこり出ていた緑色の芽も黒ずんで、本体もブヨブヨ。おまけに汁まで流れ出している。浴光育芽の失敗だ。
 イギリスを代表する料理 フィッシュアンドチップス。盛り付ける皿に載せるジャガイモの前哨戦作業に精を出していた。
 実際を言えば、浴光育芽といわれる種イモの芽出しはさほど必要ではない。種イモ一律に発芽が揃い、その後の生育もよいとのことで取り組んでいたことだ。昼間、種イモ

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窓際サラリーマンのサバイバル農業30-マツコの甘いイモ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業30-マツコの甘いイモ-

 収穫適期と言われる植え付けから120日後の9月下旬。150日後まで寝かせていてもよいが、一応の試し堀りをしてみることにした。
 そうそう、そう言えば今年はコンパニオンプランツの赤紫蘇の芽がめっきり出なかった。梅雨時期のどしゃ降り続きで種が流れたか? 猛暑の日照り続きで種の生命が尽きたか? いかんせん昨今の異常気象の影響、赤紫蘇ジュースにはあり付けなかった。
 さて、ここまでサツマイモ栽培で手を掛

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窓際サラリーマンのサバイバル農業29-美味いビールをぐびっと ラッカセイ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業29-美味いビールをぐびっと ラッカセイ-

第三節
 2023年、今年は記録的な猛暑であった。菜園の栽培もマニュアル通りにはいかない。なので、肌で感じる気温・気候で勝負であった。
 ラッカセイはといえば9月中旬から10月下旬、下葉が黄色く枯れ始めたころが収穫時と言われている。しかし、10月も半ばというのに畝を見渡してみても、どれもこれも青々と繁っていて萎える様子が少しも窺えない。
 う~む、どうしたものか? 初めての栽培なのでコツが掴めない

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窓際サラリーマンのサバイバル農業28-美味いビールをぐびっと ラッカセイ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業28-美味いビールをぐびっと ラッカセイ-

第一節「さあさあ、風呂上りはこれネ」
 テーブルの上に置かれたキンキンに冷やされたグラスとビール。義理の母ちゃんン家、野良作業お手伝い後の定番風景。
“スカッと一発、うまい!!” CМさながら、まさにこの一言に尽きる。
 続いて出されたのがザルに盛られた乳白色のアテ。見慣れたようなものではあるが、何かは認識し難い。
「生ラッカセイだよ。食べてみな、うまいよ」
 そうか、ラッカセイか。ふつうスーパー

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窓際サラリーマンのサバイバル農業27-マツコの甘いイモ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業27-マツコの甘いイモ-

「ワタシ、イモには目がないのよねぇ」
 くたびれたおっさんこと愚生が遅めの夕食を摂っていると、テレビからマツコデラックス嬢の声が聞こえてくる。
 本日の番組テーマは焼いも。営農系役所勤務のゲストが焼いもに傾倒し、いもフェスなるものを渡り歩く特集だ。金時いもに安納いも、それに紫いもなど様々な品種の焼いも味比べが展開されていく。
なかでも「フクムラサキ」なる品種改良された紫いもがイチ押しされている。

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窓際サラリーマンのサバイバル農業26-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業26-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

 さて、7月上旬。
 絡み合った蔓を整然と伸ばし誘導、着果もほどよく成している。追肥も終えたところにカラスネットにスイカ枕・玉直し、いよいよ後はジャンジャン収穫を待つのみ! となっていたのだが……
 なんと一週間ごとに葉がどんどん枯れていく。せっかくの果実も所々で黒ずんで腐っていく。それにまだ生きているものは全然大きくならない。なんだこれは??
 放置しておいてもあとは枯れるか腐るか。実に繋がる柄

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窓際サラリーマンのサバイバル農業25-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業25-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

 さて、あれよあれよという間にすっかり梅雨に突入。昼行燈の窓際サラリーマン稼業ゆえ、土日しか野良仕事の時間が取れない上にさらに週末の雨で作業がふんだんに遅れてしまっている。
 急ぎ、昨年はあやふやにしてしまった摘芯をしなければならない。摘芯とは親蔓の本葉が5~6枚に生育した頃、子蔓に実が着きやすいので親蔓をちょん切る作業だ。
 さて、スイカ・メロン・カボチャ・ゴーヤとも、親蔓においては太く勢いがあ

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窓際サラリーマンのサバイバル農業24-ニンニク・タマネギ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業24-ニンニク・タマネギ-

 2023年4月初旬。ニンニク苗、タマネギ苗は順調に冬を超えた。追肥も終わった。あとは収穫までのカウントダウンだ。
 ただここで、ニンニク苗の中心から先の尖った硬い茎が出ている。何だこれは? 
――ニンニクの芽といわれるやつだ。先端の尖りは花が咲く前の花蕾だ。これを放置して花を咲かせてしまうと株が疲れて玉が大きくならないという。
 さっそく根元からちょん切る。しかしこれは捨てない、喰える。美味い。

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窓際サラリーマンのサバイバル農業23-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業23-2023年度 極上の蔓モノを作れ-

 2023年4月。そろそろジャンパーも要らないくらいの気候になってきた。と言うと、夏野菜の準備だ。
 昨年は何とか収穫にはこぎ付けたものの、試行錯誤で肝心の品質である味はどれもイマイチ。最終的に今年は質・量ともに最高級のものを作りたい。
 ターゲットはスイカ・メロン・カボチャ・ゴーヤ。ともに蔓科で、栽培方法は互換性、共通点があるはず。相互作用の研究で極上のものを目指したい。

 まずは何と言って

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窓際サラリーマンのサバイバル農業22-ニンニク・タマネギ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業22-ニンニク・タマネギ-

 2022年11月初旬。
 土作りから二週間が経過した。外は快晴、早速ニンニク・タマネギの植え付け開始だ。
 まずはニンニク。
 穴あきマルチを張った畝に一片ずつ、種球を立てるようにして指先で5~6㎝の深さに押し込む。この時、皮剥きつるつる発根種球に混じっている腐敗気味のもの、病斑のあるもの、小さいものは弾いて食用にまわす。
 次にタマネギ。
「タマネギは植え付け時期が重要だよ」とは畑の師匠の言葉

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窓際サラリーマンのサバイバル農業21-ニンタマ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業21-ニンタマ-

 歳か!? やたらと最近疲れる。別に太り過ぎていたり痩せ気味であるわけでもなく、睡眠不足や持病を抱え込んでいることもない。
 生き物の身体は全て食べ物で出来ている。そうだ! スタミナ源が必要だ。
 スタミナと言ってまず思いつくのはニンニク。けれど買えば高い。国産のもの一球で250円は下らない。首切り間近ビンボーサラリーマンの身にとってはいささか手が届かない。中国産なら安くでいくらでも手に入るが、農

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窓際サラリーマンのサバイバル農業20-土の再生(石灰)と連作障害-

窓際サラリーマンのサバイバル農業20-土の再生(石灰)と連作障害-

 春3月。
 畑の畔に土筆が顔を出してきた。冬の寒風が大の苦手の愚生の血行も良くなって身体も快調だ。そろそろ次に植える作物の準備だ。

「ちょっと待て!」
 畑の師匠だ。どうやらその前に土の再生をしないといけないと言う。
 土の再生とは何だ!? 端的に言えば、酸性に傾いた土壌の中和とカルシウムの補給のことらしい。
 先ずは酸性土壌の中和。
 近年の酸性雨や便利な化成肥料の影響により、土が酸性に傾

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窓際サラリーマンのサバイバル農業19-やきいも研究-

窓際サラリーマンのサバイバル農業19-やきいも研究-

 犬のやきいも屋さんに壺やきいも。
 昨今、自然派スイーツの王道、やきいもが脚光を浴びている。豊富に含まれるビタミンCの抗酸化作用でお肌はスベスベ、おまけに食物繊維も多く便秘解消にひと役買うという。
 老若男女、やきいもが苦手だという人はあまりいないであろう。
 健康志向の世情としては、これに有機肥料のみ・無農薬のオーガニック栽培の付加価値を付けるとそこそこの高値で売れるだろう…。

 淡い皮算

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窓際サラリーマンのサバイバル農業18-木の剪定-

窓際サラリーマンのサバイバル農業18-木の剪定-

 野菜と果物の違いは何だろうか?
 端的に言えば、野菜は単年サイクルの一年草として収穫できるもの。対し、果物は多年木として実を付けるまで数年かかるものを言うらしい。
 そう言えば愚生はいつの間にか果物も栽培していた。柿だ。買ってきた柿をガリっとかじり、種をペッと庭に飛ばしていたら芽が出てきた。それが大きくなり花を咲かせ、実を付けたのだ。
 モモクリ三年カキ八年とはよく言ったものだ。確かに結実するま

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窓際サラリーマンのサバイバル農業17-アズキ-

窓際サラリーマンのサバイバル農業17-アズキ-

 黒いプールに浮かぶ白い玉。白玉ぜんざい。
 冬に味わうこのコントラストが子供の頃を想起させて無性に懐かしい。夕食後の赤飯の後に煎茶と一緒に味わっている。
 赤飯を炊いたのはお祝いか!? いや、そうではない。単にアズキを収穫したからだ。普通の野菜よりかなり手間がかかったが、こうして食卓に並べてみるとなかなか苦労が報われる。
 想い起せば7月中旬。スイカ・メロンの収穫を終えた畝。
「何も植える予定が

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