どこかに行きたいと思う

どこにも行けないから余計にそう思ってしまう

どこに行けば心は晴れるのだろうか

ここじゃないどこか

今立ってる場所から30センチずれたからって

荒んだ心が晴れるかと言われたら違っていて

今住んでいる街から抜け出したら

果たして気が変わるかと言われたら疑わしくて

深い海の底にまで潜っていって

人の居ない場所にたどり着いたら

ようやく報われるかと言われたら

その時の心の状態によるし

あなたが居たら耐えられるかもしれないが

それだって一時凌ぎでしかなくて

生を諦めたならば楽なのかもしれないと

一瞬、頭をよぎったとしても

実行に移すには勇気が足りなくて

情けなくて泣いたって

晴れやしない心のもやもや

言葉を積み重ね重ねた隙間に

感情を押し込んで震える指先で

祓いたいのは呪いの様に渦巻くあれやこれや

人間関係がもっと単純で

僕がもっと単純で

世界がもっと単純ならば

こんな気持ちには

ならなかったのに

大人になっていくにつれて

剥がせるストレスにも限りがあって

寝たら治っていた子どものころが懐かしい

あぁまだ何も考えずにただただあるがままに

身を任せているだけで良かった時代に戻りたい

心はもう耐えられない

優しくしてもらいたいのに

八つ当たりしてしまう

僕は情けない

誰も居ない

ここじゃないどこか

叶う事のない夢の国に行きたい

眠りにつけばいけるだろうか

そうしてもう二度と醒める事ない様に

願ってしまっている僕がここにいる