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何で摂食障害になったんだろう?

「何で摂食障害になったんだろう?」

きっと、
一度は思ったことがあると思います。

私は軽く1000回以上は思ってきました。

でもきっと、
そうなる生き方をしてきたんだと思います。

雷が落ちて感電するとか
野球ボールが顔面に直撃するとか。
そんな、
どうにもならない偶然とは違う。

知らず知らず
「摂食障害」というゴールに向かう
レールを辿ってきたんです。

そうならない生き方だってできたはず。

その時の環境次第では
一歩道の違う、
「アルコール依存症」
「買い物依存症」
「セックス依存症」
「ギャンブル依存症」
になってたかもしれないし、
精神病に
無縁な生き方をしていたかもしれません。

自分のことを知るほど、
「そうなる」生き方をしてきたんだなと
実感します。


でもそれって全然不幸じゃない。

いや、
やっと不幸じゃないってことに
気がつきました。

だって、それは
これからは
「そうならない」生き方を
選べるということだから。

「そうなる」生き方に気づき、
「そうならない」生き方を選ぶ。

ここに気づけるかどうかが、
これからの人生を変える
最初の
ターニングポイントだと思います。


もちろん、
気づいても
変わらない人もいます。
自ら変わることを
選ばない人もいます。

思い出すのが
入院をしていた時。
夫婦関係がこじれて
入院していた共依存関係の夫婦のこと。

客観的に見たら、
誰もが絶対別れたほうが
お互いのためになるし、
楽になれるのに…
と分かるような夫婦がいました。

奥さんは
とっても真面目で完璧主義。
院内では周りによく見られようと、
いい人を振舞っていました。 

純粋に夫婦関係に
悩んでいるように見えました。

ただ、今の現状は
「周りのせい」と捉える人だったように
記憶しています。

何度か相談され、
私なりのアドバイスをしましたが
「自分は悪くない」というスタンスが
崩れたことはなかったように思います。

気づくきっかけは
たくさん与えられていたと思います。

だけど、
夫婦でお互いをけなし合っては
お互いを必要として、
離れられずにいました。

当時の
結婚していない私から見たら
正直、滑稽でした。

本当は
「離れられない私たち」に
酔っているんじゃないかと…。

どうするべきか気づいているけど、
悲劇の主人公のままで
いたいんじゃないか…と思う程でした。

(どうにもならない精神状態だからこそ、
入院してたとは思いますが。)

そして
その夫婦の子ども達が可哀想でした。
なぜなら
お互いがお互いを繋ぎとめる理由に
子どもを使っていたから。
私が子どもだったら
「私をあんた達をつなぎとめる
ノリにしないでくれ」
と思うでしょう。

改善が見られなかったせいか、
入院したのは私が遅かったのですが
退院は私のほうが早く、
その後どうなったか知りません。

あの時、
「ああこんな男女の関係に
だけにはならないぞ」と
強く胸に刻んだのを覚えています。

これはある意味、
入院するメリットでも
あるかもしれませんが、
❜あれ?この人、結構ちょっと変だぞ❛
という人を見ると、
結構こっちが冷静になれます。

お金を払って入院までして、
いろんな人から
変わるきっかけを与えられても、
変わることを選べない人もいるんだと
学びました。


もう一つ。
最近のことを例にあげます。

私は毎朝散歩をしているのですが、
その帰り道に
たぶん、いや明らかに
摂食障害の女性(推定40代)と
すれ違います。

棒のようにガリガリで
いつも犬3匹と走っている。
(3匹ともダックスフンドなのですが
とっても可愛いんです)

その光景を目にして
2年経ちますが、
未だに歩いているところを
見たことがありません。

しかも、
走っている犬に
女性が着いていっているのではなく、
女性の走りに
犬が着いていってるのです。

❜わんちゃん、
歩いて散歩できずに大変だなぁ~❛
といつも思います。

このお散歩とは言えない
お散走を見てると、
自分の病気が
知らず知らずに周りに
持続的な迷惑をかけているかもしれない、
時に道連れにしているかもしれない。

そう心を改めさせてくれます。

たまにこの女性に
「(いろんな意味で)
ずっと走り続けるのって
大変じゃないですか?」
と言いたくなる時があります。
楽になって欲しいなって。

でも勘違いだったら
とっても気まずく失礼なので、
この町を去る日でも来たら
言いたいなと思います。

なぜなら、
私はその女性から
GIFTをもらったから。

まだまだ拒食だった頃の私は
止まることなく
走っている女性の姿を見て、
❜自分の命を
自ら削っていくことの愚かさ❛
を教えてもらいました。

そして、
最初は女性と似たような
体型だった私も
時が経ち、変わりました。

ペタンとしていたTシャツに
胸のふくらみがでました。
まな板みたいな細い肩も
ビート版くらいになりました。
パンツも
スッカスカじゃなくなりました。

きっと
それは考え方を変えたから。

考え方を変えたから、
体型が変わった。

体型が変わったことで、
日々の暮らしも
ずいぶん楽になりました。

変わるきっかけの1つに
その女性の姿があったことは確かです。

GIFTをくれた
その女性は2年経っても
未だに小枝のようです。
体型から心の叫びが
聞こえてくるほどに。

(摂食障害じゃ
なかったらすみません!)


でもこんな風に
気づくきっかけは、
どこかにある。

大きなハプニングが
きっかけになるかもしれないし、
日常の些細な風景の中に
あるかもしれない。

どちらにせよ。
与えられたきっかけの中、
最後に「変わる」と
決めるのは自分。


「何で摂食障害になったんだろう?」

不幸にもとれるその問いかけが
幸せに変わりますように。

あなたの心が楽になりますように。


泣き虫 パン子

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