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語彙力の伸ばし方。ネットの森でコトバ採集

例えばネットニュースや地の文ありのインタビューを書くときの〝「がんばります」と意気込んだ〟の〝と意気込んだ〟のような閉じの言葉。長年ライターやってると手ぐせだけでも書けるけど、自分の言葉に飽きてくるし、リズムに合ったいい表現が他にあるんじゃないかともどかしくなることもある。

ライブレポの表現とかもそう。彼らのキラキラを表すにふさわしい、バチっとハマる言葉が他にあるんじゃないか。仰々しい言葉ではなく、〝エモい〟みたいな何も言ってないのと同じの流行り言葉でもなく。

自分の語彙力にもどかしくなるときは、何年ライターやっててもやってくるものです。

で、どうやって語彙力を増やすのかというと、正しい方法としては読書でしょう。小説などの綺麗な文章を日々読んでいると、ステキな言葉に出会うし、綺麗な文脈を感覚で覚える。でも時間がかかる。長期的に、いつか花開く方法だと思ってやったほうがいい。そして、小説の言葉は少し仰々しい。もっとリアルに使える言葉をインプットしたい。

そういうときは、映画やドラマのせりふに耳をすましてみる。
映画を見ながら、自分の心に響いたせりふをノートに書きとる。
続けていくと、ノートが好きな言葉であふれてくる。眺めていると自分の好みの言葉が見えてくるし、そこにある言葉と言葉の化学反応で違う表現が生まれたりもする。それも書く。コトバ採集。楽しい。

もっと実用的な方法だと、いろんなネットニュースや地の文があるインタビュー記事を集中して読んで、なるほどと思った閉じの言葉を採集していく。他と違う表現にしようと力んだ言葉はやっぱり浮いて見える。主役は取材された側なのに、書き手の自我が強すぎる文章は鼻につく。短い言葉でその場の空気をうまく切り取るには、聞き慣れた言葉の選択のセンスにかかっている。そういう感覚も一緒に採集。

そのまま使っちゃダメだけどね。ただのモノマネにならないためにも、原稿を抱えていない、時間があるときの趣味としてやるのがいい。まずはノートに書いてみて、手に馴染ませて。使うかどうかは置いといて、書きたくなる言葉に出会えるのは楽しいこと。

ちなみに最近はiPadのノートアプリに書いてて、紙の色を黒、書くペンを白にすると言葉が浮かんで見えて好きだなぁと思っています。



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