Human Rights Blogger from Latin America

南米コロンビア在住で平和学・紛争解決学を学ぶ大学院生です。フリーランスでコンサルタント…

Human Rights Blogger from Latin America

南米コロンビア在住で平和学・紛争解決学を学ぶ大学院生です。フリーランスでコンサルタント・ライター・翻訳家もしています。ラテンアメリカの人権問題や歴史、平和構築プロセス、音楽などのアートに関して、最近話題になっている記事に焦点を当てて、発信しています。お仕事の依頼も承ります。

最近の記事

サーロー節子さん

ピースボート主催のオンラインセミナーがあり、サーロー節子さんが登場した。 前から彼女のアクティビストとしてのメンタルが気になっており、コロンビアのアクティビストたちとも通ずるものがあると感じている。 そこで、彼女に質問する機会を得た。質問をチャットボックスに打ち込んだら、真っ先に答えてくれたので嬉しい☺️私の質問は、「あなたのアクティビストとしての活動のモチベーションはなんですか?」というもの。 以下、節子さんの回答を英語原文で載せてみる。そして、スペイン語訳をしたので

    • 違法銃器の金属を使ったTRIWAの腕時計〜SDGsのゴール16に貢献する方法〜

      スウェーデンの腕時計メーカーTRIWA社が「SDG16に貢献したい!」という思いで商品開発・生産している違法銃器から生成した金属を原材料とした腕時計。 平和構築や紛争解決を学び、ビジネスで貢献したい私にとっては、とても憧れるビジネスモデルの1つ。 しかも、「SDGsに興味ない若者も、”かっこいい時計だから!”という理由で購入してもらい、さりげなくSDGsに貢献させたい!」というメーカーとしてのマーケティング方法も、かっこいいと思う。 何より、TRIWA社は自分たちだ

      • 犯罪が無処罰のままであること。

        内戦中の人道に対する様々な犯罪が、裁判で裁かれることなく、放置されてきたコロンビアの歴史をまとめた映画『Impunity』🎬 60年間の紛争では、22万人の死者、800万人の犠牲者が出ている。(統計データによって、ここら辺の数字はまちまち。とにかく失踪者も多いので、犠牲・影響を受けてる人が国中にいるということ) ゲリラの指導者が犠牲者の家族(男性や男児が誘拐・殺害されるケースが大半だったちめ、来場者は残された女性たち)に対して、オンラインミーティングて

        • Netflixで学べるコロンビアの歴史

          Netflixで観れるコロンビアの歴史がわかる映画🎬 コロンビアのフォトジャーナリストJesus Abad Coloradoの自伝のようなドキャメンタリー:El Testgo🎥 彼は、コロンビア各地の紛争の写真を撮り、写真展をコロンビア各地で開催している。彼自信の優しい人柄がすごくよく分かる作品。 紛争下で被写体になった子どもたちを、20ー30年経った今も定期的に訪れて、当時の様子を語りかけて、平和のためにどうしたら良いのか話し合う映像がま

          コロンビアの紛争と政治。一体、誰のせいなのか?

          最近コロンビアで話題のインターネットドキュメンタリー番組matarife🎬 これまでに噂に出ていた情報を整理して、ジャーナリストが元大統領/現職の議員たちが関わる麻薬関係の汚職と戦争犯罪の証拠をわかりやすく説明している番組。 クラスメイトたちの間でも話題だし、あらゆる動画でコピーされてyoutubeにあがってて、どれも再生回数が50万回を超えてる。 まさに、コロンビアの政治に関心のある若者はきっとみんな見てる動画。 これは日本で言うところの

          コロンビアの紛争と政治。一体、誰のせいなのか?

          人権に関する勉強会

          外出禁止令が出る3月よりも少し前から、オンラインで様々なバックグラウンドの友人たちと、勉強会を開催している。 日本人の中でも、比較的同じ分野・テーマに疑問を持つ同世代が集まり、前向きなディスカッションをしていく会だ。 メンバーは、人権を専門的に学び開発の現場を知っている開発コンサルタント、「ビジネスと人権」に取り組む弁護士、国際機関の職員、日本の政府機関の職員など、毎回とにかく話が尽きない。 とりあえず、こういう”女子会”って、楽しい。海外に目を向けつつ、日本国内の課題

          成績に対するこだわり

          コロンビア人のクラスメイトたちの態度にびっくりすることは多々あるけど、 [成績へのこだわり]が凄まじすぎてビックリした。 まず、教授たちが、提出物への個別のフィードバックがないことに、皆、怒っている。「この思いを、みんなの声として、誰が代表者としてメールをするか」という議論が、1学期(半年)のうちに3−4回起こっている。 そして、先生たちからのフィードバックが来たら、「あれ?こっちの提出物へのフィードバックはあるけど、評価対象のこのレポートには無かったよね?」というディス

          ガブリエル・ガルシア・マルケスの短編作品1

          1982年にノーベル文学賞を受賞しているコロンビア・ラテンアメリカを代表する小説家のガブリエル・ガルシア・マルケスの作品は、いつか読みたい読みたいと思って、1年が過ぎた。 百年の孤独が毎回途中で挫折するので、比較的簡単な短編作品から読もうと思い、スペイン語の家庭教師の先生に聞いてみたところ、"Algo muy grave va a suceder en este pueblo(この村では大変なことが起こる)"という作品を選んでくれた。 ある女性が「この村では大変なこと

          ガブリエル・ガルシア・マルケスの短編作品1

          コロンビアの歴史

          コロンビアの歴史の中で一番衝撃的なことは、虐殺事件(スペイン語ではmasacre)の多さ。Rutas del Conflictoのウェブサイトに、調査文書が公表されているものだけでも、730件。それらを地図上でマッピングしてみると、上の画像のようになる。(出所:Rutas de Conflictoのウェブサイト) 他の情報源では、約1,900件という話も聞いたことがある。とんでもない数の悲しい歴史と、多くの加害者も被害者もコロンビアに今も住んでいるという事実と、今でもこうい

          南米コロンビア×日本:平和を語る会の開催

          外出禁止だけど、こんな時こそやりたいことをやろうということで、 日本の大学生とコロンビアの大学生で「平和を語る」交流イベントを企画。 日本からは、広島と長崎の「平和」に対して熱い思いを持った大学生たちが、 コロンビアからは、日本文化、歴史学・言語学を学ぶ日本語ペラペラな学生たちが参加してくれました。 コロンビアの土曜日の夜/日本の日曜日の朝。 どちらの国からも「こういう機会が欲しかった!」と言ってくれる人が集まってくれて嬉しい限り。両国お互いに気づきがたくさんあるっての

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          独裁政権時代のアルゼンチン〜タンゴで歌う〜

          アルゼンチンの移行期正義(真実和解委員会)の論文を読みながら、 家庭教師の先生に教えてもらった曲。 独裁政権時代 (1976-1982年)に、虐殺を恐れて国を逃れた人たち(この作詞家を含む)が、自分の国を懐かしく、恋しく思う気持ちを歌ったタンゴの曲。 曲名:Vuelvo al Sur (作詞家:Pino Solanas、作曲家:Ástor Piazzolla) Vuelvo al sur, Como se vuelve siempre al amor, Vuelvo a vos, con mi deseo, con mi temor, Llevo el sur, como un destino del corazón, Soy del sur, como los aires del bandoneón, Quiero al sur, su buena gente, su dignidad, Sueño el sur, inmensa luna, cielo al revés, Busco el sur, el tiempo abierto, y su después, Quiero al sur, su buena gente, su dignidad, Siento el sur, como tu cuerpo, en la intimidad, Vuelvo al sur, llego al sur, te quiero el sur.

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          南米コロンビアの大学院生活

          コロンビアに住み始め、1年が過ぎたところです。 せっかくラテンアメリカにいるので、人権実務家とともに学びたいと思い、2020年1月末から現地の大学院に通い始めました。 専攻は、平和・紛争解決学です。 1学期(前期)は1月末から5月末まで。6月はお休みで、7月から11月中旬までが2学期(後期)です。 今期は、「紛争学・平和構築学理論」「交渉学理論・実践」「コンセンサスの構築」「移行期正義」の4つのクラスを学んでいます。 金曜の18-21時、土曜の8-13時が授業時間で

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          アルゼンチンのロックバンド/ Soda Stereo

          メキシコで数年前にCirque du SoleilのダンサーたちとSoda Stereoの楽曲がコラボした『Sep7imo Dia』というショーを観に行った。 観客は大合唱しながら、ショーを観るというかなり新しいスタイル。私たちは、近くで観たかったからって、コロコロ変わる舞台移動とともに、アリーナを移動しながら観ていた。来ていた人は、多分ほとんどが、Soda Stereoのファンだったと思う。 ボゴタでも、Soda Stereoのコンサートの宣伝を発見。 ボーカルのGu

          アルゼンチンのロックバンド/ Soda Stereo