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たとえ『乾杯』のカップを避けられても~2017終わり~

先日、職場で軽い慰労会のようなものがあった。任意参加だったので、顔を出さずに帰りたかったが、職場の方が何人も気にかけてくれたため、30分だけ顔を出した。しかし、その会の冒頭で、わたしはある女性社員からことごとく『乾杯』を避けられることになる。一回目、スッとカップが避けられたときは、タイミングが悪かったのかなと思った。しかし二回目もカップを避けられ…”アッ!これ、わたしと乾杯をしたくないんだ!”と気付いた。したくないなら仕方ないなあ~と、すごすごその部屋を後にし、あまり盛り上がっていない方の会議室へ行って、寿司とピザを30分間だけ楽しんで帰った。2017年最後に、そんな悲しい思いをさせてくれたのは、わたしが心の中でこっそりと「小さいブルゾンさん」と呼んでいる女性であった。


彼女は典型的なバリバリのキャリアウーマン。プライドが高く、いつもツンと顎を上げて”気取っている”ような仕草をする、いわゆる”意識が高い”部類の女性でもある。社内で何度も賞を受賞しているようで、周りからは一目置かれている。そしてもちろん、ビックリするほど気が強いし、語気も強い。おまけに、(わたしの目から見ると)周りをランク付けしているような所作もうかがえた。そんな気の強い彼女、実はアクセサリーを作るのが趣味、さらにディズニーランドが大好き!そのギャップを「かわいい」と、周りの人間は言う。だが、そんな風に「かわいい」と言えるのは、彼女が自分と同じランクの人間と認めた人々だけ。…という図式が出来上がっているよなあ~と、この職場に入って以来、わたしは思っていた。そして、彼女のメイクは、女性芸人の『ブルゾンちえみ』さんに似ている。でも彼女の方が背が低いので、わたしは「小さいブルゾンさん」と心の中で呼ぶことにした。

とはいえ、別に実害はないのである。仕事で関わることもほとんどなく、ただ、感じ悪いな~というのを肌で感じるだけ。


で、あの乾杯事件。ショックと言えばショックだが、わたしをハッと我に返らせる出来事でもあった。そう、この人は、わたしみたいな人間が嫌いなんだよな。周りに馴染もうとせず(そういう努力も見えず)浮いているヤツが嫌い。周りに媚びへつらわず、ちょっとしたおこぼれで良い思いをしてるヤツが嫌い。自分のことを恐れず、羨望の眼差しを投げず、ボウッとこっちを見てるヤツが嫌い。なんか、ごめんな~と思った。そうだ、以前の職場でもあった話だけど、わたしはこういう「みんなの世界」における異端者になりがちだった。
(※以前も同じようなことがありました。↓↓
「アタシたち女の子」の世界を荒らさないために。

集団生活の中で浮いたり、スピードに追い付けなかったり、みんなで一緒に何かをする、が本当にできなかった。やろうとすると、とても苦しくなって心も体も疲れ果てた。それが一因で、半分フリーになったというのもある。それくらい自分にとってはかなり切迫した問題なんだけど、周りからしたら、「ウザッ!!」と思う人くらい、いるよなあ。わざとじゃないんですと言ったところで、理解してもらえる問題でもない。


そんな風に、久しぶりに『嫌いオーラ』をビッシビシに受けたわたし。何だか人間の世界に、我が物顔で居すぎたんだな…とションボリしながら、バンド練習に行った。週1回・3時間一緒に練習をするこのメンバーは、全然友達じゃないし、人間的に好きかどうか・プライベートで友達になれるか、と言われれば断然「NO」だ。しかし、一緒にバンドを練習する姿勢は同じで、真面目で、そういう意味では別にちゃんと仲が良い。くわえて、わたしたちの音楽を聴きにきてくれる人たちがおり、そこに交流があり、そこでの自分がいる。そんなことを考えながら練習をしていたら、「小さなブルゾンさん」から受けた行為が、別にどうってことない気がしてきた。わたしにはコッチの世界が本物なんです、本物の世界のわたしは音楽を作り、文章や絵を描き、あなたのちっぽけなプライドよりも…だいぶ、楽しいことをしているかもしれません……。ただ、本当に、わたしは思っている以上に周りに違和感を感じさせる”謎の人物”であり、人によっては”嫌悪感を抱かせる人物”であることは、心にとめようと思った。

…という、つまらないこともありながらも、いよいよ明後日からは2018年となる。以前もどこかで書いたかもしれないけれど、改めて、わたしの周りには、わたしのことを好意的に接してくれる方々が多いから、色んなものが成り立っているなあと気づかされる。今年はフリーランスデビューもあり、去年以上に伸び伸びと活動できた側面もあった。また、大好きな友人の死から1年。自分の考えを整理し、次のステップに進めたようでもある。


年が明ければ今度は、父の命日が来る。もう4年も経ってしまう!最近になって、やっぱり色々話したいなあと思うことがある。きっと、話したい色んなことが増えてきたのだ。たまには夢に出て、相手をしてほしいものです。

今年は久しぶりに一人大晦日ではない。だから、今年最後のnoteもこれにて終了。いぶし銀なヒガシノになりたいと言ってはじめたnoteも、2018年の1月1日で3年目を迎える模様。いま、どれくらいの輝きを施した人間になっているのか。来年も、楽しいも悲しいも、面白おかしくたくさん考えていきたい。

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