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『おとなしくしないで 思う存分 出歩きなさい』


【82年生まれ、キム・ジヨン】

■韓国/2019年
■監督:キム・ドヨン
■脚本:ユ・ヨンア
■出演:チョン・ユミ、コン・ユほか

小説が原作の作品です。結婚や出産、子育てと仕事、これを焦点に当てた女性の活躍劇は多々ありますが、欧米物は華やかでハッピーエンドのものが多いですよね。こちらの作品は欧米作品と比べると、暗いのですがリアリティがありました。久々の韓国映画でよかったです(*^^*)


ジョン(演∶チョン・ユミ)は幼少の頃から母親になるまで平凡な人生を歩んできました。出産を期に、好きでやりがいも感じていた仕事を退職します。家事と育児に専念するジヨンですが、旦那さんは優しく、子宝にも恵まれ、一見すると幸せな女性のように思えます。

しかし、家事と育児に追われる日常に、自分でも気づかないうちに閉塞感がジヨンを蝕んでいきます。ある日、ジヨンは別の誰かが憑依したような発言を時折発するようになります。最初に気付いた夫は、精神科に一人で相談に行きます。ジヨン本人は、自分がそのような別人になっている間の記憶がなく、復職しようと奮闘するのでした。。。



女性の生きづらさだとか男女平等みたいなものをテーマにした映画で、彼氏だったり旦那さはとても優しいですよね!もちろんジヨンと旦那さんとでは、考え方や立場が異なるので意見がすれ違う場面もありました。しかし、基本的にはお互いを想い合っている様子でしたね。ジヨンだけではなく、ジヨンの母親、ジヨンの元同僚たち、ジヨンの姉など、主人公の周りにいる女性も性格や職業は違えど、様々なやるせない思いをしている感じもとてもリアリティがあってよかったなぁと思いました。鑑賞中は、ジヨンは精神科に行くよりも、仕事に復帰したほうが心の病は回復するのでは?と思ったのですが、義母から反対にされたり、ジヨン本人の症状から簡単にはいきませんでしたね。

終盤に、ジヨンがカウンセラーの前で、自分を否定する言葉を口にするシーンがあります。これを見ていると、ジヨンは専業主婦にならなくてもいずれは同じ症状を患ったかもしれない、とも考えましたね。自己肯定だったり人を頼れる強さだったり、子育てに追われる女性だけの問題ではない気がしました。このシーンはなんだか感動しましたね(⁠╥⁠﹏⁠╥⁠)




男女平等をテーマにした作品は、一昔前は女性が男性社会と戦う!というイメージだったのですが随分と変わりましたよねぇ。
個人的な意見としては、性別や年齢関係なく、お互いに相手の生き方を“尊重する”というのが大事なんじゃないかなぁと思います!



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〈一言メモ〉


今回主人公ジヨンとその旦那様役のお二人、新感染 ファイナル・エクスプレスでも夫婦役のお二人りでしたね(^o^)

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