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【詩】最後のさようなら
白い吐息が流れる空へと
「よろしくね」を放った
季節外れの楓の造花
ひらひら揺れていた
凍った雪が太陽を映して
「あぶないね」と話した
深海のくらげたちが
ふわふわ泳いでいた
あざらしたちに囲まれて
「さようなら」を伝えた
これで最後のさようなら
今度はずっとよろしくね
【詩】Gravity History.
最後の一錠が身体に溶けた
出会ってかれこれ一年ほど
昨日の夜でさようならだね
想いの重さが心に枷と楔を縛り
どうしようもなくなる時がある
「優しいんだね」
その言葉にたまらなく救われている
情けないおまえでもいいんだよって
迷惑かけちゃっても仕方ないよって
今日も車輪のついた長い箱はレールを走る
沢山のひとを乗せて、数多の想いを抱えて
みんな画面ばかり見ているな
似たような重さの液晶端末