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あなたは決して孤独ではない

何処にいても孤独を感じていた訳

人の輪の中にいても、僕は孤独を感じていました。これだけ人がいる都会の中に、身を置いていても誰とも繋がっていると思えなかったのです。

人との距離感というのは、とても難しいものです。良かれと思い、近づけば煙たがれるのです。そうかと思うと、向こうから近づいては、懐に飛び込んでくるくせに、気が付けば、裏切られていたこともありました。人間関係で傷ついたことは数知れません。

だから、心を開くことが怖くなって、誰にも心を開かなくなっていました。そしたら、人は簡単に離れていくし、誰も僕に興味を持ってはくれなくなるようでした。

素晴らしい人や魅力のある人には、たくさんの人が集まってくるように感じていました。類は友を呼ぶというくらいですから、そうした人達には、それなりの人が集まってきているようでした。

その反面、僕は、どうしても自分が素晴らしく魅力があるとは思えませんでした。だから、僕のまわりには、それなりに心に問題を抱えていたり、人の接し方がズレていたりして、簡単に人を裏切るような人間しか集まってくるのは仕方のないことなのだと思っていたんです。それを、受け入れるしかないことだと。

でも、それは、事実ではありませんでした。

そう思わせるのは、僕が自分に対しても人に対しても、問題のある心にしかフォーカスしていなかったからなのです。自分や他人の粗探しにように、短所や弱さといった部分だけをピックアップして、ダメな人間だと決めつけていただけなんです。

冷静になって見渡せば、僕のまわりには本当に素晴らしい人たちが、たくさんいましたから。

つまり、僕が孤独を感じていたのは、僕の心が貧しくなってしまったからだということなんです。

その証拠のようなものですが、当時の僕は、話し相手の心の声が何故か聴こえてくるのでした。僕が失敗した時に励ましの言葉をかけてきているようで、「やっぱり失敗した、君はやっぱりだめでどうしようもない奴だ。」と、その人の心の声が聴こえてくるのでした。僕は、気が付けばその人に対してにくしみのような言葉を言っていました。

僕のことを心配してくれて来てくれたのに、「お前なんかのために何かする訳ないだろ。どうしてそんな無駄なことをしないといけないのか。ただ、利用しようとしているだけだ。」と、その人の心の声が聴こえてくるのです。だから、僕は親身になってくれようとしているのに、怒った感じで断ってしまったのでした。

酷い時には、通りすがりの人に、「何あの人、変だよね。あんな風になったら人生は終わりだよね。」と、ひそひそ話をしているように聴こえてきたんです。僕は思わず、走り出して、その場から逃げ出しました。

そんな風になってから、どんどんと孤独であるように感じてしまうのでした。人の本心や本音が、全て、僕のことを否定してくるのですから。

そのどれもが実際に聞こえてきたわけではないんです。本当は、僕の心が自分に対してそう思っていたことを、勝手に相手に反映させていただけだったのです。自分ダメな人間だ。自分なんかの為に人が動くはずがない。自分はおかしな人間だ。人生はもう終わっている。自分に対してそう強く感じていたのです。やはり、僕自身の心が貧しくなっていたことが原因だったのです。

孤独に蝕まれなくなったのは

そうやって、人間関係が壊れていく中で、僕はどんどんと孤独に蝕まれていくようになりました。自分の価値をどんどんと感じられなくなっていたし、生きる意味さえ分からなくなっていきました。

会う人会う人に否定されていると思い込んでしまったのですから、何をしても、孤独を感じる一方だったのです。壊れた花瓶に、どれだけ水を入れても、水が零れ落ちてしまうように、どれだけ自分を満たそうとしても、満たされることなく、どんどんと荒んでいくのでした。

孤独に蝕まれて、孤独に押しつぶされてしまった時に、僕は自ら命を投げ出したんです。

実は、その時の記憶はほとんど残ってはいないんです。

気が付いたときには、本気で心配してくれていた人達の存在に気が付くことが出来ました。そのことに気が付いてからは、これまでの記憶が書き換わったかのように、僕のことを気にかけてくれた時のやり取りや言葉を交わした記憶が蘇ってきました。

もう会えなくなっていたおばあちゃんの優しさや、親身になってくれた先輩の言葉、過去にかわした友との約束。本気で心配する家族の言葉。そうしたものが、ちゃんと心に残っていたのでした。それは、目には見えないものだけど、絆というものは確かにあって、その絆を感じると、自分は孤独ではないことがちゃんと理解できたのです。

ですので、あなたの中にも絆を感じられる記憶があるはずです。そうしたものって、孤独を感じた人にしか強く感じないものかもしれません。ですので、もしも孤独を感じたときがあったら、思い出して欲しいのです。自分の中の誰かと通じ合っている感覚を。その絆が、孤独でないと優しく包み込んでくれるはずですから。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。
今日も自分をご機嫌に。
メルシー

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