記事一覧
僕は歌う、青空とコーラと君のために~早くも次回作への期待高まる
#僕は歌う青空とコーラと君のために ひたすら泣いた。 #ヒトハダ からは目を離せない。朝鮮戦争前後の日本のクラブで、それぞれの哀しみを抱えて生きる男たち。小さな浅草…
もはやしずか〜心を血だらけにする傑作
#もはやしずか 傑作。続く余韻、心が血だらけである。 観る人のこれまで子供や家族、不妊や障害との関わりで感じ方が大きく違うだろう。誰もが向き合うべきだが向き合えな…
マームとジプシー『light house』〜圧倒的な世界観健在
#マームとジプシー #lighthouse 圧倒的な世界観。ふわりとした身のこなしと柔らかなリフレイン、今回はやや大回りだが、ストーリーがひたひたと積み重なる。闇から灯台に…
ターコイズの空の下で〜遥かなるモンゴルへの憧憬
#ターコイズの空の下で 以前、モンゴルを拠点とする日本人の腕利きエンジニアと、インドで一緒に仕事をした。休暇のときは草原のパオで、風の音を聞き満天の星を見るという…
あのこは貴族〜日本の見えないカースト
#あのこは貴族 地方出身者なら感じる、「東京」とそれ以外の格差。さらに東京の中にある交わらない階層。 門脇麦と水原希子、女子の結婚を軸に展開するが、描かれる日本の…
すばらしき世界〜はぐれものに優しくなれるか
#すばらしき世界 ボロ泣き。心の闇を抱えた、怒りを抑えられない、道から外れてしまった、そんな生きづらい人間に、私は優しくできるのか。 不寛容な社会を嘆いたり批判し…
わたしの叔父さん〜美しい風景と深い孤独
#わたしの叔父さん とても静かで美しいデンマーク映画。いつまでも明るい夜、薄明るい曇り空。言葉にできぬ淡い色彩。父に先立たれ叔父さんの牧場に身を寄せるクリス。言葉…
花束みたいな恋をした〜昭和世代も胸を焦がす熱い恋
#花束みたいな恋をした よかった。ベタベタなラブストーリーなのに、胸キュンキュンで、俺、大丈夫だろうか。 運命の出会い。楽しさの絶頂から、就職し、気持ちが少しずつ…
僕は歌う、青空とコーラと君のために~早くも次回作への期待高まる
#僕は歌う青空とコーラと君のために
ひたすら泣いた。 #ヒトハダ からは目を離せない。朝鮮戦争前後の日本のクラブで、それぞれの哀しみを抱えて生きる男たち。小さな浅草九劇ならでは、生声の歌の響く舞台はこれぞライブ、これぞ演劇。 #僕は歌う青空とコーラと君のために #浅野雅博 さんの悲愴の独白は圧巻、#大鶴
佐助 さんの滲む孤独と自責も見事。#梅沢昌代さんの若々しくチャーミングな歌声と存在感、#櫻井章
もはやしずか〜心を血だらけにする傑作
#もはやしずか
傑作。続く余韻、心が血だらけである。
観る人のこれまで子供や家族、不妊や障害との関わりで感じ方が大きく違うだろう。誰もが向き合うべきだが向き合えない、心の底の感情に触れられ続け、終盤には涙が出る。BGMのない静謐な空間で、少しずつ噛み合わない会話、気持ちの決めつけや押し付けが濃密に続く。
直截すぎて席を立つ人も出るであろう。複雑な問題なのに、あたかも我が家で起こっているかのように、
レゴ〜企業の原点に還る力を
レゴが「競争にも模倣にも負けない世界一のブランド」になるヒストリー、必読の一冊である。
独自性のあるプラスチックブロックで確固たる地位を築いたレゴが、特許が切れてコモディティ化し、世間と乖離した開発陣やデザイナーが改革を阻んで凋落。外部人材により「脱ブロック」事業で多角化を目指すが、混迷。自社の強みを問い直し、再びブロックの製造と開発に経営資源を集中する。自前主義を脱し、ファンとともに商品開発して
マームとジプシー『light house』〜圧倒的な世界観健在
#マームとジプシー #lighthouse
圧倒的な世界観。ふわりとした身のこなしと柔らかなリフレイン、今回はやや大回りだが、ストーリーがひたひたと積み重なる。闇から灯台に導かれ進む壮大なラスト、 #青柳いずみ さんの壊れそうな脆さを秘めた凛とした独白は、凄かった。 #豊田エリー さんはピタリと役に嵌まり、 #山本直寛 さんも熱演。衣装は相変わらず可愛らしく素敵で、白いガラクタどもとともに色彩と
令和の愛のカタチは〜グダグダなのにほっこり 映画二連発
今日は恋愛もの二本。
言葉にならない、心の機微が微妙にすれ違うのが恋愛だと思っていたが、言葉に出して、直截に表現しても形にならないのが、令和の愛なのか。それとも愛の形が移り変わるのか。 #ちょっと思い出しただけ
まさに、「ちょっと思い出しただけ。」
一瞬の邂逅で浮かび上がる、出会いから別れの日々。引き摺っている純粋な気持ち。言葉にしなくてもわかるはずなのに、言葉にしてもわからない、もどかしい二人。
ターコイズの空の下で〜遥かなるモンゴルへの憧憬
#ターコイズの空の下で
以前、モンゴルを拠点とする日本人の腕利きエンジニアと、インドで一緒に仕事をした。休暇のときは草原のパオで、風の音を聞き満天の星を見るという。遊びに行く約束をしつつ、叶わぬままになってしまった。
そのモンゴルの大自然を、#柳楽優弥 が謎のモンゴル人と疾走する。空も山々も美しく、モンゴルの人々に刻まれた皺と慈愛に満ちた表情は、それだけで救われる。
ストレートなロードムービーだが
あのこは貴族〜日本の見えないカースト
#あのこは貴族
地方出身者なら感じる、「東京」とそれ以外の格差。さらに東京の中にある交わらない階層。
門脇麦と水原希子、女子の結婚を軸に展開するが、描かれる日本の見えないカーストは、日本の変革を阻むクリティカルな因子かも。菅総理然り。予想外に面白くて、2時間堪能。
すばらしき世界〜はぐれものに優しくなれるか
#すばらしき世界
ボロ泣き。心の闇を抱えた、怒りを抑えられない、道から外れてしまった、そんな生きづらい人間に、私は優しくできるのか。
不寛容な社会を嘆いたり批判したりでなく、当事者として。できないと思えるからか、泣けるのは。
刑期を終えた主人公は、居場所なくもとの世界に落ちそうになる。手を尽くす人、社会の仕組み、自身のあがき。生きづらい人々の実情。#役所広司 は狂気と悲嘆の間を存分に表現して、凄
福島三部作〜悲劇への立ち向かい方
震災10年。私は当時岩手で被災し、家族こそ無事だったものの社員を一人亡くし、多くの悲報に接しながら復旧復興に力を尽くした。自身が当事者で、東京にいる者、被当事者との溝、ズレには心が痛んだ。原発事故、という意味では福島とそれ以外の被災県にも彼我の差があっただろう。日本の国難、国全体が当事者のはずなのに。
あれから時を経て、第三部が語るよう、多くの語られたがるが語られていない言葉が、ある。その言葉たち
タイトル、拒絶〜舞台に吐かれる己の闇
#ロ字ック #タイトル拒絶
女子が生き方について語れば、気が狂うくらい考えても考えても気持ちはやり場がなくなって、叫んだり泣いたりするけれど、それをじっと見ているもうひとりの女子もいて、そんな場面をさらに外から見つめて、なんとも言えない複雑な思い、息を飲む。でも、自分の中に溜まっている澱が舞台上に吐き出された気がしてなぜかすっきりして清々しく拍手。熱演、好演、ブラボー。
わたしの叔父さん〜美しい風景と深い孤独
#わたしの叔父さん
とても静かで美しいデンマーク映画。いつまでも明るい夜、薄明るい曇り空。言葉にできぬ淡い色彩。父に先立たれ叔父さんの牧場に身を寄せるクリス。言葉少なだが、境遇に苛立ち、悲しみ、惑う。透き通るように美しいが、我々の同情など寄せ付けない深い孤独、行き場のない心の叫びが心に響く。のんびりとした牛と叔父さんがその痛みを際立たせて、余韻が深い。まさに素敵な一作、北欧の生活に浸りましょう。
花束みたいな恋をした〜昭和世代も胸を焦がす熱い恋
#花束みたいな恋をした
よかった。ベタベタなラブストーリーなのに、胸キュンキュンで、俺、大丈夫だろうか。
運命の出会い。楽しさの絶頂から、就職し、気持ちが少しずつずれていく。誰もが皆、少なからずこんな思いをした。あるいは、これからする、儚く切ない想いを丁寧に、緻密に描写して、誰もがそこに自分を見る。
その過程に、東京ラブストーリーの「なんで俺たち別れたんだっけ?」というセリフを思い出すが、これも