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京都で『アンディー・ウォーホル・キョウト』を観てきた。 #現代アート

#このデザインが好き

今朝、NHKのEテレでやってた「日曜美術館」でアンディー・ウォーホルの特集をやってまして。ついつい掃除の手を止めてじっくり見入ってたら「そういえばまだアンディー・ウォーホル展行ってなかったわ」と思い出し、善は急げと今日行ってきました。


京都市京セラ美術館


知らない方のために説明しますと、アンディー・ウォーホルとはアメリカのポップアーティストで、1960年台からアメリカで前世を迎えた「ポップ・アート」の先駆者として知られる存在です。

スープ缶のラベルや、有名人の自画像など、非常に身近で有名なアイコンを芸術作品として仕立てる作風がとても印象的なウォーホル。実は生前に京都を2度訪れており、その時受けた影響や収集した物がその後の作品にも大きく反映されていることから「アンディー・ウォーホル・キョウト」の開催に繋がったんだそうです。

実は私も、元々現代アートとかデザイン系の作品を作るアーティストにすごく興味があって。アンディー・ウォーホルもユニクロのTシャツとコラボしてたのを見た時にすごく惹かれて。なので今回はウォーホルの作品を知るいい機会になると思って、存分に浸ってまいりました。


会場には、ウォーホルがクリエイターを志し始めた最初期の作品から、晩年の生と死を意識させるような作品まで、数百展の作品が並んでいました。ウォーホルのエポックメイキングとなった「キャンベル・スープ」や「ブリロの箱」ももちろん展示されています。

ブリロの箱

作品のモチーフも本当にさまざま。日本やアジアの影響を受けて金箔を使ったり生花をスケッチした作品。有名人を写真で撮り、それをトレースしてペイントした作品。実在の報道写真を作品に組み込む作品など、ウォーホルが時代時代で影響を受けたものや出来事が物凄く色濃く反映されているので、その変遷を一気に見られるのが非常に面白かったです。

マリリン・モンロー

一回見ただけでものすごく目に焼きつくというか、ビビッドなカラーリングとポップなタッチが印象的で人の脳裏に一瞬で刷り込まれる絵をしているなぁ、と物凄く驚きました。生で鑑賞するとね、本当に思ってる以上に焼きつきますよ。目に。

それは色使いがそうさせている、という面もあると思うんですが、やっぱりアイデアの勝利という点に尽きるんじゃないかな〜と。日常的に見るもの、例えばマヨネーズのパッケージとか、塩胡椒の瓶のデザインとか、缶コーヒーとか。ああいうものは一度見たら絶対忘れない面をしてるじゃないですか。そういう心理をうまく逆手にとって、記憶に残る作品を作ろう!と考え出したウォーホルはすごい。と感心しました。

あとはやっぱり日曜美術館ですごくわかりやすく解説してくれたのを見た上で行ったので、より作品の凄さがスッと頭に入ってきました。事前予習しておくと断然面白かったな〜。


ウォーホルは、作品で世界観を伝える一方、自らの人生すら作品に仕上げるようなそんな一面もあったそうです。例えば、自らの風貌を銀髪・ジーンズ・ストライプTシャツに統一してその姿で多くのメディアや作品に出たり、自らの作業場に多くのアーティストや著名人を呼んでパーティを開き、その行動でメディアを惹きつけるなど。

それはまさしく、SNSで即席インフルエンサーが大氾濫するこの時代に最も必要とされている「自己プロデュース」の先駆けとも言える行動ではないでしょうか。人の注目を作品と行動の両面で惹きつけ、自らが伝えたいメッセージと主義主張を大々的に発信する。

洗練されたアメリカ流の「POP」を作り出した男は、もしかしたら今の時代を先取りしすぎたスッゲーイカした男だったのかも、と思いました。願わくば、ウォーホルが生きる時代を共に生きてみたかったなぁ。

しかし・・・平安神宮の近くにある京セラ美術館。昔見た時よりめちゃくちゃ綺麗な建物になっててビックリしました。また気になる展覧会があったときに合わせて紹介しますね。お楽しみに〜。



おしまい。



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