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さくら

強迫症になってしまってから、余計なことはなるべくしないようになった。なにかすれば観念が浮かぶから面倒で嫌だから。
要するに回避だ。

それでも、さくらの花だけは楽しみで、運転中は強迫のせいで余計なところで停まるのは嫌になっていたけど、さくらの写真だけは撮りたくて車を停めて写真を撮った。

インスタにもさくらの写真だけはアップしていた。

そんな大好きなさくらが、今年は綺麗に見えない。

色が無いというか、とにかく見るのが辛い。

さくらを見るのが辛いってどういうことだろう。

心が悲鳴をあげているのがわかる。もう限界だよ。

昨日、応援してくれてた先輩から久しぶりに電話があった。夜中の電話に何時間も付き合ってくれた人だ。
オレからは申し訳なくて、もうかけていなかった。

いつも強気にとにかく頑張れ、って言っていたけど、もう強気の叱咤激励は無かった。

オレのショックの大きさに気がついた、と言っていた。

死ぬ気で頑張れ、と言っていた先輩が優しくなっていた。

もう無理なのかも知れない。

さくらの時期にどん底のどん底なんてさ。

辛くて言葉も無い。


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