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[詩]彼愛主(カレアイヌ)

影を踏んで帰ったあの道が
懐かしいと思える歳になる
溢れる匂いがカレーだと
喜んで帰る家路だったね

花は根に鳥は古巣にと
瞼に映る記憶が袖を掴む

追いかけた父の影帽子
いつの間にか小さくなった背中
私の歩む未来を支えてくれる
そんな温もりがいつもいつも
続けばいいな
彼愛主枯れ愛主

口喧嘩ばかりしていた若気
勢いに任せて言った言の葉
落ち葉になってしまって
朽ちて未来を築いてれよ

花は静止籠の中の鳥
瞳に映る姿が鬱陶しかった

皺の増えたた父の影帽子
あの頃は大きすぎる背中
言うことなんて聞いてくれない
そんな不満がいつかいつか
終わればいいなと
carre愛主kake愛主

春の行きつく先は未だわからず
途方もない摩天楼に溺れては
寂しくなって家路に着く
また歩んでいくから

追いかけた父の影帽子
いつの間にか小さくなった背中
私の歩む未来を支えてくれる
そんな温もりがいつもいつも
続けばいいな
彼愛主枯れ愛主

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