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読書日記・満たす必要なんてない

9月17日(日)

今日も息子は夫とともに海へと出かけた。海の楽しさをようやく理解し、今まで海へ行けなかった自分を取り戻すかのように、海とたわむれているらしい息子。とはいっても、海には足首までしか入ることができないみたい。まだまだ恐怖心が勝っている。めちゃくちゃ怖がりな息子を見ていると、まるで自分を見ているようで面白い。

読んでいたのは、『親といるとなぜか苦しい』

タイトルにとまどいながらも手に取ってみた。精神的に未熟な親はこんな親だよ~という項目に、私の両親は思った以上に当てはまっていたのと、親としての私自身もことごとく当てはまってしまったので、私は精神的に未熟な親を継承してしまっているらしい。

精神的に未熟な親は自分のことしか考えないので、子どもが心の内で抱えている思いに気づかない。加えて、子どもの気持ちにとり合わず、精神的に親密になることをいやがる。自分自身の精神的な欲求にすらとまどうので、子どもを精神的にサポートする方法もわからない。

『親といるとなぜか苦しい』より引用

自分のことでいっぱいいっぱい。だから、他の人を思いやる心を持てずにいるっぽい。なるほど。困ったな。


9月18日(月)

息子は夫とともにまたもや海へ。三連休は海とともに過ごした男たち。娘は海へ行くことを嫌がったので、家で一人何かしら遊んでいた。そんな娘を見守りながら、私は一人『VIVANT』の最終回を見る。最後の最後まで気の抜けないドラマだった。終わってしまったことが悲しくて、全話見ることができるU-NEXTに入会しようか本気で迷う。

相変わらず『親といるとなぜか苦しい』を読む。

精神的に未熟な人は、感情にあまり関心がなく、自分の感情を表現する言葉もとぼしいので、たいていの場合、精神的ニーズを言葉ではなく態度で表す。

『親といるとなぜか苦しい』より引用

言葉ではなく態度で表すことを「情動感染」と呼ぶらしい。乳幼児が泣いたりぐずったりして、自分の欲求を満たしてもらおうとするのと同じものらしい。

そんな精神的に未熟な親の精神的ニーズを満たそうとする子どもたちがいる。彼らは「感情労働」という、他者を理解する努力をしているのだけど、この「感情労働」は育児やサービス残業のようなもの。成果があがっても当たり前のことと流され評価されない。がんばっているからといって、目を向けてもらえるわけではないということが本に書いてあった。

目を向けてもらえるわけではないけれど、何とか親を笑顔にしようと思って行動している子どもたち。そうやって生きることが当たり前だと思っていた過去の自分を振り返り、そんなことをしなくても良かったのだと声をかけてやりたくなった。親のニーズを満たす必要なんてないんだぞ!!


9月19日(火)

すっかり『VIVANT』ロス。

久しぶりに模写?書写?をしようと、僕のマリさんの本を手に取った。

そう、売れないのは怖くない。でも、誰の心にも響かないのは怖い。たくさん売れてなんとなく読まれるより、少ない部数でも誰かの心に深く突き刺さってほしいと思った。この三年間、そういうものを書いてきたつもりだ。嫌いでもいいから、見つけてほしい。

『書きたい生活』より引用

誰かの心に深く突き刺さる文章が書けたらという、僕のマリさんの思いにひたすら共感して文字を打つ手が止まる。

たくさんの人に読んでもらえること、それが文章を書いていくうえで最も重要なことだと勝手に思っていた。けれどその思いは今、とてもグラついていて、むしろ間違っていたような感覚で、私はとても不確かなものを手に入れようと、必死にもがいていたかもしれない。

深く突き刺さる文章なんて、そう簡単に現れてくれるとは思えない。だからこそ書いて書いて書きまくるんだろうな。書いて書いて書きまくった結果として、何かしら刺さるものが生まれるのかもしれない。生まれないのかもしれない。それはプロでも何でもない私にはさっぱりわからないけれど、でも、私も誰かの心に深く突き刺さる文章を書いてみたい!!!と心から思った。

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