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夜に生きる(2017年)【夜の映画感想は実際のところ日曜の昼に書いている】

1930年代。アメリカ禁酒法の時代。
とあるギャングの一代記と言った映画です。

主役はベン・アフレックが配役されています。

ベンアフレックって、酷い言い方すると没個性なので、
何事につけ印象が薄いです。
「パールハーバー」で主役に抜擢された人ですが、
あれも「名もなき兵士」の主人公なので、
まあモブです。
ザ・モブ。

しかしモブだからこそ、できる役がある。
そもそもモブには感情移入しやすいし。
それに大出世する人って、個性バリバリという人ばかりではなく、
どう考えてもザ・モブの人が少なくない。
モブ系の偉い人が目立つのは、どこまでも状況に対応している場面からなのだ。
状況が人を作るのである。

今作の主人公は、
アイルランド系の銀行強盗。
父は警察幹部という複雑な立場。
父は名誉に泥を塗られたことに憤りつつも、
なんだかんだ言って息子を愛しています。

良くある話なんですが。
これは闇の物語です。
警察幹部なども腐敗しまくっている場面が幾度も出てきます。
父も例外ではなく、息子を減刑させるために裏で何かやってます。

主人公は「殺しはやらない」というポリシーなのですが、
そんなことも言っていられません。
極道ですから、不可抗力で死なせてしまう場面はどうしても出てきます。

そして恋愛面でも、
してはいけない相手と恋愛してしまう。
その結果、殺されそうになったり、逮捕されたりするのですが。

紆余曲折の結果、
これまでの「他人に命令されない」というポリシーを曲げて、
とあるマフィアの幹部として入社します。

向かう先は、フロリダ州タンパ。
(ちょっとタンパ市に関心があったので情報収集を兼ねて映画を観たんです)
主人公は現地代理店の支店長に抜擢されたわけですね。

*****

今作では、抗争のシーンはざっくりと簡潔にダイジェスト的に、
さらっと流れるように終わるシーンが多いです。

主人公が暴力を好まないという設定も、
(そういうポリシーはあるんだろうけど)
そこは幹部なので、自ら手を汚さないだけで、
部下に命じてやらせるという感じなんでしょう。
それで暴力シーンがダイジェスト的なのでしょう。

ただ幾つかの場面では、がっちりカチコミに参加します。
そこは極道ですから。
指揮官先頭じゃないと部下がついてきません。
(特にクライマックス)

また、この男、
女は殺せないみたいです。

***

原作アリ未読。↑ 

というわけで、
アメリカンギャングの一代記でした。
完全に創作の話ですが、
ギャング映画としては良い雰囲気です。
殺伐としているのではなく、
しっとりとした話で、
どちらかという人情系の話です。
アメリカンギャングで人情系って話がわからん、と思うのですが、
まあ、やってみたらこういうスタイルになるんだと思います。

どこにでもいそうなベンアフレックだから、
実際にいたかも と思わせる。
そんな作品でした。

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