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価値とは何か? 「付加価値のつくりかた」から学ぶ

突然ですが、「価値とは何か?」 と問われたら、あなたなら何と答えるでしょうか?

「いや~、価値を感じるもの、人それぞれなんでは。。。??」

私だったら、こんな風に、ごまかしてしまいそうです。

そんなときは、本を読んでみよう!
ということで、この本をご紹介します。

「付加価値のつくりかた」 田尻望(著)

今回ご紹介するのは、こちら

「付加価値のつくりかた」 田尻望(著)

「付加価値のつくりかた」
~一番大切なのに誰も教えてくれなかった仕事の本質~
田尻望(著) 2022.11

著者は元キーエンスの人だそうで、筋金入りの価値マニアかも。価値の話だけで、1冊ですので、かなり濃い話のようです。

価値と付加価値の関係

価値と付加価値の定義が明確にあるようです。

価値 = お客様が感じた価値(喜び)

付加価値 = 価値 ー 原価(外部調達価格)

お客様の感じ方は定量的に計測できないし、
原価の考え方が色々あるので、あまり厳密に考え始めると、混乱しそうです。
ここは、感覚的に捉えるくらいでいいかな、と。

価値は、お客様のニーズから生まれる

価値には絶対基準がなく、お客様がどう感じるかによって決まる。
つまり、ニーズが強ければ、それだけ価値を感じやすい。
お客様の悩み、不満、願望が強いかどうか。今すぐ欲しいかどうか、などによって左右されます。

例えば、のどが渇いた人には、ペットボトル200円で売れるし、なんなら500円でも売れるかもしれない。今すぐ欲しい!という欲求に応えることが価値なわけです。

こちらは、私がまとめたパワポの例(ご参考)

「付加価値のつくりかた」 より(1)

お客様を徹底的に理解することが、最大のカギ

価値を最大化するには、お客様を徹底的に理解することが超重要

徹底的とは、どのくらい?
と疑問が出てきますよね。

ここでは3つの角度から、解説しています。かなりマニアックな感じ。

  • 明確に理解する (What 具体的に何? Why なぜそれが重要?)

  • 完全に理解する (MECE すべてもれなく Priority 優先順位も)

  • 認識のズレなく理解する (お客様の頭の中のイメージを、そっくり描けるレベルで)

この定義自体がMECEな感じで、ここまで上司にチェックされたら、かなかな厳しそうな空気を感じます。でも、真剣に仕事をするって、こういうことなんでしょうね。私も、無意識にこういう観点は考えたりします。

価値の3タイプ(ベター、安心、感動)

価値には3タイプあるそうで。こういう分類も、人に説明するときに役立ちそうです。

この本では、少し難しい言葉が使われていたので、私なりに意訳してみました。

  • ベター (今より、早い、安い、おいしい)

  • 安心 (確実、リスク・失敗がない、間違いない)

  • 感動 (今まで経験したことがない、他では手に入らない特別な時間)

「付加価値のつくりかた」 より(2)

価値を生み出す仕組み

価値について、個別に考えていると、とても時間と手間がかかる。つまりコストがかかる。自動的に、価値がどんどん量産されるようにできれば、もっと儲かる。

価値を生み出す 仕組み化 が重要

仕組みが長期的に機能するためには、お客様の理解が超重要。
世界の誰よりも、お客様のことを理解している。
だから、世界一、最適な価値を生み出せる。
そういう仕組みを持つということ。

言うのは簡単ですが、実際はなかなか大変そうです。

価値を届けるには?

生み出した価値を、きちんとお客様に届ける。
伝えたつもり、ではなく、「伝わる」ことが重要。
お客様がふだん使う言葉で、お客さんの目線で、語る。

さらに、自社でも改善を繰り返す。
お客様と同じシーン、状況をつくり、お客様と同じように体験する中で、問題、課題を抽出し、改善していく。

自社が一番厳しいユーザーになる、というのは、トップメーカーの定石です。

顧客ニーズ以上の価値は、ムダ!?

お客様が求めている以上の価値は、良かれと思っていても、ムダになる。という。

しかし、そもそも、お客様が何を求めているか、どのレベルを欲しているか、お客様自身もよくわかっていない。潜在ニーズと顕在ニーズの関係で、潜在ニーズの本当のところは、実は、誰にも(お客様自身も)わからない。

だから、このくらいでいいだろう、という線引きはリスクを伴う。
この点は、注意が必要だと思います。

キーエンスは、こういったあたり、社内でもかなり議論されていると思います。
お客様の感じ方、本音の洞察については、どういう基準で考えるかが、非常に重要な部分で、差別化の源泉だと思います。

ChatGPTに超要約を作ってもらった…

要約が長くなりすぎたので、超要約をChatGPTに作ってもらいました。

これまでの私の要約と、本のタイトルを入力して、300字以内でまとめて、とお願いすると…

「付加価値のつくりかた」 (ChatGPT要約版)

みごとに、本質を突いた感じの要約ができました。
これなら、1分スピーチで話せそうです。

  • 顧客ニーズと価値の関係

  • 顧客にとって本当に価値のある提案 (= 顧客の感じ方に依存)

  • 潜在ニーズと顕在ニーズの関係

  • お客様と同じ立場で体験すること (一番厳しいユーザーであれ!)

  • 価値の3タイプ(ベター、安心、感動)

  • 価値を生み出す構造や仕組み

  • 過剰なサービスの注意点

など、これだけの要素を盛り込みながら、300字にまとめる凄さ!
興味をそそられるけど、具体的なことはわからない。
ちょっと、この本を読んでみようかなと思わせる、いい感じの要約です。

ちなみに、私は「お客様」という言葉を使っているのに、ChatGPTは原著の解説などから「顧客」という言葉に言い換えて、表現を揃えています。このあたり、一般情報と個別情報の組み合わせまでできる、ChatGPTの凄さを感じます。超できる部下、ですね。!


ということで、「価値」について深掘りしてみました。
少しは「価値」について語れるようになった気分です。
でも、知ったかぶりは禁物。謙虚に観察とインタビューを心掛けていきたいと思います。


この記事を書いたのは、
収益の柱を増やす「未来実現パートナー」 川原茂樹
https://mousoubiz.com/
https://twitter.com/mousoubiz


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