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オノマトペで伝える

新年度準備で大変ですね。この時期はどの方も大変かと思います。
流れができるまで、少しの辛抱ですね。
こんにちは。特別支援学級教員13年目のMr.チキンです。
今日は、特別支援学級でおススメの指導方法をお伝えします。

オノマトペって?

オノマトペって何でしょう?

オノマトペとは、さまざまな状態や動きなどを音で表現した言葉のこと。主に自然界にある音や声など、現実に聞こえる音を人の言語で表現した言葉である。犬の鳴き声の「わんわん」など。その他には、「ワクワク」のように、実際には音は聞こえないが感覚的な表現としてのオノマトペがある。日本語は特にオノマトペが多く用いられる言語といわれている。

webilio辞書より

私たちが日常でよく使う言葉のひとつです。ワンワン・ビリビリ・ジャージャーなど、音や感覚を言葉にしたものです。

オノマトペを脳科学する

では、このオノマトペが、幼少期の脳にどのような影響を与えたかという研究があります。

絵本の読みあい活動における読み手と聞き手の関係性の促進に関する実証的研究という研究です。読み手がオノマトペを用いた場合、聞き手の脳血流がどのように動くかという実験です。
結果を簡単に伝えると、

本研究では、絵本読みあい中の脳活動から身振りやオノマトペが絵本の聞き手に及ぼす影響を検討した。健常成人では身振りをつけて「ぴょーん」と読むとミラー・ニューロンや言語理解に関わる前頭前野が活動したが、「うぎゃー」では減衰し、オノマトペの種類で様相が異なった。健常児では、「ぴょーん」で顕著な活動はなかったが、定期的に読みあいをする健常児や障害児では言語野近傍が活動し、絵本と言語発達の関連が示唆された

このように、オノマトペを利用した本の読み合いを定期的に行うことで、言語発達を促すことが証明されています。

教育現場での実感

では、特別支援教育の現場での実感はどうでしょうか。
特別支援学級低学年の子どもたちに

けじめをつけなさい。けじめというのは、楽しい時は楽しい。それでもしっかりしなくてはいけないときはしっかりする。つまり、気持ちを切り替えるということだよ。

と伝えてもピンとこないでしょう。私の経験では、騒がしくなったクラスの子どもたちに

ザワザワザワザワ~~~~!!ピタッ!

と伝えると、ぴたっと会話が止まります

今、先生の「ピタッ」で止まれたね!

などと楽しみながらけじめをつけているようです。
そして、さらに面白いことに、「ザワザワザワザワ~~!!ピタッ!」を自分たちでし始めます
オノマトペは、子どもに受け入れられやすく、しかも自分のものにしやすい特徴があるのではないでしょうか。

聴覚優位との関連性

上記の記事でも書きましたが、視覚優位と言われている自閉スペクトラム症のある児童が、実は聴覚優位かもしれないという点と似ているかもしれません。オノマトペは、音で入る確かな情報の一つです。
指示がなかなか入りづらいと悩んでいる支援者や教育者、保護者の方がいらっしゃったら、ぜひ、オノマトペで伝えることも試してみてください。
では、またね~!

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