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展覧会レポ:富士フイルムフォトサロン東京「セルカン・ギュネシュ写真展"WITHIN"」ほか

【約3,400文字、写真約20枚】
初めて富士フイルムフォトサロン東京(六本木)に行き「セルカン・ギュネシュ写真展"WITHIN"」などを鑑賞しました。主に「FUJIFILM SQUARE」の全体像について、感想を書きます。

※この展覧会は既に終了しています。

結論から言うと、六本木に来た際に、写真に興味がある方はマストで寄った方が良い場所だと思いました。FUJIFILM SQUAREには常に6つほどの写真展が実施されており、どれも質が高く、しかも全部無料だからです!

展覧会名:富士フイルム 企画写真展 セルカン・ギュネシュ写真展「WITHIN」ほか
場所:FUJIFILM SQUARE内、富士フイルムフォトサロン東京 スペース2
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★☆☆
混み具合:★☆☆☆☆
ベビーカー:ー
会期:2024年2月2日(金)~2月15日(木)
休館日:無休
開館時間:10:00~19:00
住所:東京都港区赤坂9丁目7番地3号 東京ミッドタウン・ウェスト1F
アクセス:六本木駅から徒歩約5分
入場料(一般):無料
事前予約:不要
展覧所要時間:スクェア全体で30分前後
展覧撮影:「セルカン・ギュネシュ写真展」は撮影可能。そのほかの展覧会はほぼ撮影不可
URL:https://fujifilmsquare.jp/exhibition/240202_02.html


▶︎訪問のきっかけ

外観

六本木に行くたびに「FUJIFILM SQUARE」の存在は知っていたものの、行ったことはありませんでした。サントリー美術館に行ったついでに、初めて寄ってみました。

▶︎アクセス

外観

六本木駅から徒歩約5分。ミッドタウン東京の1階にあります。大通りに面しているため、見つけやすいです。

住所:東京都港区赤坂9丁目7番地3号 東京ミッドタウン・ウェスト1F

▶︎FUJIFILM SQUAREとは

大ボリュームの開催内容

FUJIFILM SQUAREフジフイルム スクエア」は、写真がもつ価値を伝える活動の一環として、富士フイルムが運営する年中無休・入館無料の複合型ショールームです。

1957年に富士フォトサロンを銀座を開館(現在は閉館)。その後、2007年に東京ミッドタウン(六本木)へ本社を移転と同時に、FUJIFILM SQUAREを開館しました。

FUJIFILM SQUARE内には4つのブースがあります。
1)富士フイルムフォトサロン 東京:プロ・アマ問わず、様々なジャンルを展示する写真ギャラリー(およそ一週間単位で写真展を開催)
2)写真歴史博物館:写真の文化・カメラの歴史的進化が分かる博物館
3)タッチフジフイルム&イメージングサービスカウンター:富士フィルムの最新製品を試用、購入、修理受付ができます。
4)ASTALIFT ROPPONGI:「アスタリフト」をはじめ、富士フイルムの化粧品などを試用、専門家からアドバイスが受けられます。

アスタリフトのブース

日本には、ニコン、ソニー、オリンパス、パナソニック、リコー、富士フイルム、シグマ…と様々なカメラメーカーがあります。各社は独自にフォトサロンなどを運営しています。それぞれに特徴があって面白いです(リコーとシグマは未確認)。

FUJIFILM SQUAREの特徴(他社との違い)は、公募の写真展を常に複数開催していることに加え、博物館なども設置している点だと思います。

入館無料

✔️富士フイルム 企画写真展 セルカン・ギュネシュ写真展「WITHIN」

スウェーデンのラップランド地方は、スウェーデン北部の北極圏に位置し、ヨーロッパに残された最後の手つかずの大自然が広がる場所と呼ばれています。セルカン・ギュネシュ氏はその美しい大自然に魅せられ、ストックホルムからラップランドに移り住みました。本写真展のタイトル「WITHIN」には、ギュネシュ氏が移住先であるラップランド地方の北極圏の中で、作品を制作しながら自らの夢を追い続けるという思いが込められています。

公式サイトより

WITHIN
北極圏スウェーデンのラップランド地方に広がる美しい大自然。(略)光や構図など、私がフレーミングするものは、何よりもまず、私の心に訴えかけるものでなければならないのだ。ファインダーを覗いて良い構図が撮れたときに感じる素晴らしい感覚は、 私のクリエイティブなプロセスにおいて最も重要な瞬間であり、それが20年以上も私を支えてきたのだ。

写真展のパネルより

外から目立つ場所にある「富士フイルムフォトサロン 東京」では、ほぼ1週間単位で写真展が開催されています。この日は、スウェーデンの風景を撮影した展覧会(約20点)が実施されていました。

彼の作品からは、まるで東山魁夷の作品のような雰囲気を感じました。東山魁夷は、1962年から北欧に旅行に行ったことで、青い色彩を多く使うようになり「青の画家」と呼ばれるようになりました。まさに、その原点をギュネシュ氏の写真から感じることができました。

この日は、ギュネシュ氏本人が在廊していました。「日本の画家で有名な東山魁夷って知ってます?彼も北欧にインスパイヤされて画風を確立したんですよ」と伝えたかったです(私の英語力の乏しさが悔やまれる)。

「富士フイルムフォトサロン 東京」で、本人とのトークショーも予定されていました(英語)。写真家と距離が近いこともここの魅力かもしれません。

在廊していたギュネシュ氏
フライヤーにサイン中のギュネシュ氏

✔️フォト寺子屋「一の会」第10回写真展「しあわせの風景」

フォトサロンで開催中の写真展

フォロサロン「スペース1」では、フォト寺子屋「一の会」という私塾が、「しあわせの風景」という写真展を実施していました(撮影不可)。

作品はすべて「ノートリミング」「一発撮り」で発表しているそうです。画角や色の写し方などが勉強になりました。

✔️「麻布未来写真館」パネル展 ~次世代へつなぐ麻布の記憶~

ミニギャラリーでは、麻布の過去・現在を写真と文章で展示していました。「ミニギャラリー」とは言うものの、ぶっちゃけ廊下でした。

他の来場者は「懐かしいねぇ」と物思いに耽っていました。私は、過去の六本木アートナイトの写真などを見ながら懐かしく思っていました(六本木も麻布なのか?とも少し疑問でしたが)。

✔️写真歴史博物館

後ろにぼんやり見えるのが緑のジャケットのおじさん

写真歴史博物館では、富士フイルムで写真製品の研究・開発・技術サポートに長年携わったOBが、コンシェルジュとして、館内の写真展や展示物をとおして写真の歴史について分かりやすく解説しているそうです。

この日は「写真歴史博物館見どころガイド」を無料で実施していました。緑のジャケットを着たおじさんが説明してくれるらしいです。HPにも約10点の動画が掲載されています。

歴史を感じるカメラがずらり
懐かしい「映るんです」。最近若い人の間でブームが再燃中

✔️光の魔術師 緑川洋一「瀬戸内のメルヘン」

写真歴史博物館の右端で実施

写真歴史博物館の中で「光の魔術師」「色彩の魔術師」と称された戦後日本を代表する写真作家、緑川洋一の作品展(約25点)が開催されていました。

3月3日に放映されたNHK「アートシーン」で約3分間、「瀬戸内のメルヘン」が紹介されていて少し驚きました(展示の規模の割に)。展示をサクッと見ただけでは「きれ〜い」で終わっていました。しかし、番組を見ると、作者の背景も含めてよく分かりました(そんなにすごい人だったとは)。

✔️X-T5作品展「人」

富士フィルムのデジカメ「X-T」シリーズの最新モデル「X-T5」で、人をメインに撮影した展覧会です(撮影不可)。私は普段、ソニーのデジカメを愛用しているため、あまりピンとくるものはなかったです。

▶︎まとめ

パブリックアートの隙間から

いかがだったでしょうか?富士フィルムスクウェアには、主に6つも展覧会が実施されています(全部無料!)。どの作品もクオリティは素晴らしいです。六本木には多くの美術館があります。もし時間があれば、それと同時に訪問することをおすすめします。

また、HPも充実していました。多くの展覧会をハイペースで実施しているにもかかわらず、全てに親切なページが準備されていました。そこには、丁寧な企業姿勢が反映されていると感じました。

▶︎今日の美術館飯

★3.3/ヴァーヴ コーヒー ロースターズ 六本木 (東京都/六本木一丁目駅) - ラテ (¥720)、FLOTO カップケーキ (¥580)

この日は吹雪🌨

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