野口智絵

iPadのSwiftを勉強中です。水滸伝をテーマにしたゲームをプログラミングしたいと思…

野口智絵

iPadのSwiftを勉強中です。水滸伝をテーマにしたゲームをプログラミングしたいと思ってます。 noteではゲームのシナリオを小説風に書き残していこうと思ってます。 キャラクタ紹介などをTwitterで公開中です。

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自己紹介

はじめまして野口智絵と申します。 コロナで1ヶ月間の自宅待機を会社に命じられ、自宅警備員生活の中、ふと手に取ったスティーブ・ジョブズの自叙伝に感動しApple信者になりプログラム素人がiPadアプリ開発に手を出して1年、シナリオ、キャラデザ、プログラミングの一人三役のぼっちゲーム開発を始めました。noteでは水滸伝をテーマにしたゲームのシナリオを小説風に公開していこうと考えています。クリエイターの方と語り合う機会があればと思います。見つけたら声をかけて下さい。

    • 第二十八回 偽兵ノ計

      「…ハナかヨ。」 「んー?まさか、弱いものイジメなんかしてないわよねー!?」 弓道着少女の煽りに露骨に嫌な顔をする明。 「ハナ、邪魔するなヨ!アタイは話し合いをしてるんだヨ!」 「えー?話し合いー?どうかなー?だって、ソコのおチビちゃん達、怯えてるように見えるけどー?」 不自然なまでに、語尾を伸ばした話し方をするハナと呼ばれる少女の煽りに歯軋りをする明。 「ハナ!その話し方やめなヨ!イライラするヨ!」 「だってー…ワザとやってるんだもん!」それまでヘラヘラしていたハナの顔が突

      • 第二十七回 花将軍

        狼牙華連隊とは学校長推薦で徽宗女子高等学校に入学し素養は開花したものの、素行不良により華道部から追放された生徒を生徒会が管理、監督する事で公正に導くという名目で設立された公正プロジェクトであるが、実際は生徒会の意に反する団体を武力を持って制圧する武闘派集団である。 アカリこと秦山明(しんざん あかり)は、その風貌と憑依霊の脅威から入隊後三日で総長にの仕上がった荒くれ者である。 「秦山明は何処だ?」高山廉が何時もの態度で狼牙華連隊の輪に入りアカリを探している。 「あぁ?何だテメ

        • 第二十六回 狼牙華連隊

          「そう・・・5人目が入部したの!良かったわね・・・っあ!廉が戻ってきたから切るわね!」華学研究室でSwiPhoneの通話モードを解除すると嬉しそうに微笑む孫勝公(そん かつみ)。 「どうした?随分と嬉しそうだな?」一息も置かず、高山廉(たかやま れん)が勝公に声をかける。 「な、なんでもないわ。」慌ててSwiPhoneをポケットにしまう勝公。 「・・・ふーん。。。まぁ良い。大方、梁山華道部のマネージャが何か言ってきたのだろう。」不満気に目を細める廉。 「・・・も、もし、その通

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          第二十五回 天王燕英寿

          憑依霊たちの亜人化事件の黒幕には辿り着かなかったものの、生徒会四奸の誰かであると結論付けた事により二葉、五六八、ナナの阮小三姉妹も兼部という形で梁山華道部に再入部した。 部員も後一名で大会にカゲキロイドを生徒会電子華学研究室から借りなくても参加できる規模に組織回復したが、今日は唐音はアルバイト、阮小三姉妹は新人戦が近いという理由で一年生の指導で水泳部に参加の為、部室には呉羽と宋蘭の二人だけである。憑依霊を入れれば四人(?)だが…。 「…暇ね。」正座の足の痺れを和らげる為にアヒ

          第二十五回 天王燕英寿

          第二十四回 亜人草書

          『シロちゃん…。』 呉羽は両手で顔を覆いながらシロとの短い思い出を繰り返し、繰り返し反芻していた。 『シロちゃんは、何時もビクビクしててオドオドしてて、寮の廊下を歩く時もアタシの後ろに隠れてた…。いつからか毎朝早く起きて何処かに出かけて行って、その度に顔や手足に傷を作って帰ってきた…アタシは、その度に傷の手当をして…。』口には出さず、記憶の断片を繋ぎ合わせるように口元をモゴモゴを動かす呉羽。それを見た二葉は「分かったでしょ。このまま部活動を続けても犠牲者をだすだけよ。辞めまし

          第二十四回 亜人草書

          第二十三回 白日悪夢

          「シロの素養が突然、開華したわ…。」 二葉はそう言ったきり黙り込んでしまった。 「ふ、二葉さん?」呉羽が心配そうに声をかけると二葉はハッと我に帰り「ごめんなさい。ちょっと思い出してしまって…続けるわ。開華したと言っても実体化には至らない火の玉の様な白い光がシロの近くでふわふわと浮いてる程度だったらしいわ。それを見つけた倫子さんが、半ば強引に晁さんの入部を推し進める感じで、まるでシロの素養開華には興味が無いようだったと晁さんは言っていたわ。」「王倫らしいと言うか、なんと言うか…

          第二十三回 白日悪夢

          第二十二回 窮鼠霊呑

          「知らないハズがないの。だって、あの子は…勝俣白(かつまた しろ)は、アナタのルームメイトだったのだから!」 「シロちゃんが…ウソでしょ…。」狼狽える呉羽。 「きっとシロは、アナタには言えなかったのでしょうね…。」二葉が憂いとも哀れみともつかない複雑な表情を浮かべる。 「貴女が知っている範囲で良い。もう少し詳しく聞かせてはもらえぬか?」学究が呉羽の代弁をするかの様に懇願した。 「良いわ。でも今から話す事は呉羽には、かなりキツイ内容になるから覚悟して欲しい。良いわね呉羽!?」二

          第二十二回 窮鼠霊呑

          第二十一回 三妖三魚

          「…ハァ。ここは人が多いわ。いくら憑依霊が憑代にしか見えないとは言え、誰が素養を持っているか分からない。場所を変えましょう。」 二葉は、そう言うとパーカーを羽織り、スタスタと去っていき、次女、三女、そして呉羽と学究が後を追った。 一行が辿り着いたのは女子更衣室。学究は男性だが憑依霊の為、入室の規制はない。 「コレが真実よ…。」二葉はそう言うと詠唱し、憑依霊を召喚した。その姿は全身に鋭い鱗、顎から首の上部に鰓の様な溝があり、その溝は呼吸と共に上下している。両手の指の間に水掻き

          第二十一回 三妖三魚

          第二十回 名推理

          「怖かったか…本当は安堵したのではないのかな?隠し事が露呈する前に事件が起こった事に…。」三姉妹の表情が怖ばる。 「これ推論だが蓋托塔晁は、なんらかの理由で、ある現象に対し強い嫌悪感を抱いていた。その事を貴女等は知っていたが、劉唐音は出部の悪さから知らなかった。」 学究が続ける「ある日、劉唐音は何の前触れもなく蓋托塔晁が嫌悪している現象に自分が遭遇した事を暴露した。あの性格だ。蓋托塔晁がどの様な反応をするかなぞ考えもしなかっただろう。」 「待って、がっきゅん…それって…。」呉

          第二十回 名推理

          第十九回 三女三様

          「何故、姉妹の復帰を拒む?」 「あの子たち、おねー様が、あんな事になったのに、お見舞いすら来ないで、すぐに水泳部に行っちゃったの。」呉羽の顔がどんどん暗くなる。 「それは劉唐音も同じだろう。」 「トーンは大会に参加してないけど、あの子たちはその場にいたのよ!」阮小三姉妹は、例の事件の日、次鋒、中堅、副将でスタメン登録されていた。 「気持ちは分かるが、もとより姉妹は兼部だったのだろう?華道部が活動出来なくなったのだから、元の鞘に収まっただけの事だろう。」 「それは、結果論でしょ

          第十九回 三女三様

          第十八回 遊泳場

          「劉唐よ。お前も同じでは無いのか?」学究の問いかけに赤髪鬼は、ガクリと肩を落とし「用兄ぃ。俺の負けだ。」と俯きながら呟いた。「あーあ、負けちゃった。うーんと、って事は明日から部活かぁー。パパにバイトのシフト変えてもらわないとだなぁ。」何処までも呑気な唐音。 茶番劇も終劇となり劉唐音と憑依霊の赤髪鬼が、梁山華道部に復帰する事となった。しかし呉羽の精神的ダメージは大きく、まる二日眠り続けた為、部活動は休みとなった。 徽宗高等学校の敷地外、徒歩で15分ほどの場所に呉羽達が下宿する寮

          第十八回 遊泳場

          第十七回 守護霊

          「じゃんけんとはなんだ?」学究の問いに呉羽の脳内でブチッと何かが弾けた。「くぉのぉ!アホ背後霊がぁ!ジャンケンのルールも知らないクセに偉そうな事言ってぇぇ!」猛り狂う呉羽。 「む!呉羽お前!今、我を愚弄したろう!言葉の意味は分からぬが、悪態をついているのは分かるぞ!」呉羽の罵詈雑言に青筋を立てる学究。 お約束の痴話喧嘩が始まる憑代と憑依霊。 「・・・く、くれっち?」戸惑いながら口を挟もうとする唐音を「まって!今、このアホ背後霊にジャンケンのルールを教えるから!」と呉羽が遮る。

          第十七回 守護霊

          第十六回 石鋏紙

          「さぁ、遊びましょう。」 「ぶひぃぃぃん!」 唐音がニヤリと笑みを浮かべると豚亜人が勢いよく鼻を鳴らした。店内の空気が殺気で満たされる。 「トーン!お願い話しを聞いて!戦いに来たんじゃないの!」呉羽が必死で諌めようとするが「言い訳無用!行くよー!」唐音は目を輝かせて臨戦体制になる…っと「ガタガタガタ!」と派手な騒音を鳴らしながら何か機材の様な物を呉羽の前に押してきた。 「まずは、これで遊ぶわよ!」誇らしげに胸を張る唐音。 「え?」目をパチクリさせる呉羽。 呉羽の目の前に押して

          第十六回 石鋏紙

          第十五回 遊戯

          辿り着いたのは、学区外のゲームセンター。 「く、呉羽?ココは?」目を丸くする学究。 「え?ゲーセンだけど?」 「げーせん?」 「え?知らないの?前に取り憑いてた娘は、こーゆーところには来なかった?」 徽宗高等学校の好漢が在校生に憑依するのは二学年次の一年間のみ。 その一年で成仏する霊も居れば、翌年の生徒に憑き直す霊も居る。 生前の想いが強ければ、それだけ容易には成仏は出来ず、毎年の様に憑依を繰り返す霊も少なくない。 「我が現世に記憶を目覚めたのは昨年が初めてだ。」 「え?そう

          第十五回 遊戯

          第十四回 床間ノ華

          ミイラ取りがミイラになった呉羽の肩書きは「梁山華道部マネージャー兼、社会福祉同好会員」となり、毎週水曜日の放課後は校内の草むしりや各教室の清掃に勤しむ事になった。 その甲斐あってか、土日水と祝日以外は部室の床間に褐色の少女がちょこんと座る事になり、いよいよ梁山華道部の活動再開である。 少女の名は江戸サラスヴァティー宋蘭(えどさらすゔぁてぃそうらん)。インド生まれのハーフで日本人の父の勧めで徽宗高等学校の留学生となった。 そして彼女の膝の上には及時雨の転生したスライムが鎮座して

          第十四回 床間ノ華