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376.撮らせたくない、撮られたくない、撮ってはいけない。ルールを守れない人には、「撮る自由」なんてない気がする。

「撮られたくない自由」「撮らせたくない自由」があると思う。


撮影には自由がないのか?
「撮る自由」のない国なのか?という人がいる。
ただ、はき違えてもらいたくないことがある。
それは、「撮影の自由」「撮る自由」があったとしても、何人たりとも人を傷つけてはならない。その人のプライバシー、個人情報、そして肖像権を守ることが基本的原則だと言える。
撮る側だけの利害や都合の押しつけはおかしい気がする。

最近、どこに行っても「撮影禁止」の表示が目立つようになった。これじゃあ写真や映像が自由に撮れない、と嘆く人がいる。だが、どうして「撮影禁止」となったのかと言えば、「許可なく無断で撮影する人」が後を絶たないからだ。撮影するのに目的が明確であったり、雑誌やブログ等でどうしても掲載したい場合もある。そんな重要な写真であれば、どうして「無断で」「許可なく」撮影をするのだろう?ちゃんと、相手先に理由を説明し、堂々と許可を取れば良いこと。それでも無理な場合は諦めるしかない。
しかし、理由は簡単である。
「面倒くさい...」「いちいち許可なんて取っていたら写真なんて撮ってられない...」という。しかし、おかしいよね。どうしても作品として、何かに利用したければちゃんと許可を取れば済むこと。面倒くさいなんて論外だし、プロや専門家などは仕事として考えているため面倒なんて思わない。そこがプロとアマの違いのような気がする。

すぐに人は「表現の自由」「報道の自由」「言論の自由」という。そして、「撮る自由」というが、私は「撮られたくない自由」「撮らせたくない自由」があると思う。撮られたくない人を無断で勝手に撮る、それは表現の自由などと言えるものではない。表現の自由とは、社会性、公共性、歴史や記録として大切な情報であり、大切で重要であるならば、無断撮影ではなくて許可を取ればすむこと。

「見ることの自由」などと言う言葉もあるが、見るのは自由。だけど、「見る」ことと「撮る」ことはまるで違う。

問題は「悪意」があるか、どうか?(悪用は後の問題)もちろん、「盗み撮り」「隠し撮り」「盗撮」は完全に悪意といえる。

ある統計によると、世界人口が統計では2015年に73億人。7,300,000,000だと言われている。
このうち一日平均で何人が何枚撮影するのか?
1000人に1人が1枚撮影していたとしても一日に7,300,000枚撮影される計算となる。

しかし、日本全体が約120,000,000人で写真を一日1枚撮ったとして、約120,000,000枚となるわけだから天文学的数字となっていくことがわかる。
スマホにも5,000枚から10,000枚以上保存できるのだから、昔のフイルムカメラ時代とは明らかに異なることがわかる。

そして、毎日のSNS投稿には必ず写真がつきもの、今後の未来は一体どうなるのだろう?

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※本内容は、しばらく「肖像権」シリーズとなります。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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