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小説たち

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ニュイの書いた小説達をまとめています。
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#エッセイ

その日、世界の曲線はぐにゃりと曲がって消えた

その日、世界の曲線はぐにゃりと曲がって消えた。曲がって消えたその先の景色は、これまでとは…

そのひとが本当に大切にしたい雨粒の音は

雨粒のポツポツと滴る音が、耳に届く。 そとは雨。 灰色に染まった空に、流れのはやい雲がど…

〜雨の日の出逢い〜喫茶琥珀での出来事2

田舎から都会に出てきて、3ヶ月。 わたし箕田詩織は地方の大学を卒業したあと、 京都のとある…

目つきのするどい勝又くんと、わたし7

勝又くんと会ってからまもなく、長い夏休みが始まった。 本当なら高校生活初めての夏休みは楽…

番外編・勝又くんの憂鬱

皆んなが寝静まったころ… 毎晩窓をそっと開け、ベランダに出ていく。そして冷たい夜風に吹か…

目つきのするどい勝又くんと、わたし5。

勝又くんに会いたい… 勝又くんに会えなくなれば、会えなくなるほど、会いたくて仕方なかった…

目つきのするどい勝又くんと、わたし3

「もう遅いから帰るわよ」 お母さんの呼びかけに、今まで遊んでいた 子ども達が「はーい」と一斉に駆け寄り、 手を繋いで公園をあとにしていた。 午後17時半を報せるチャイムが鳴ったその頃、わたしは先生から渡された地図をもとに、薄暗くなった公営団地の公園にいた。 数匹の虫が公園のチカチカと点滅する電灯に集まってきていた。 「確か、この辺りやと思うんやけど・・」 地図にはこの辺りの団地に丸が書いてあった。 ニュータウンとして40年ほどまえに建てられたこの公営団地。学校から

海の見える高台と神様

「このままではダメになる」 そう思った僕は白のサンダルを引っ掛けて、 古びたアパートを飛び…

シャルレ二番館の恋人

「坂下さんを見てるとイライラする」 雨の雫で濡れたわたしの髪を、傘をさしてない方の手で、…

オンライン飲み会

夜の8時、月が空高く登った晩に俺はパソコンの前にいた。 目の前にチューハイとつまみを用意し…

シャルレ二番館のすれ違い

「外に出たい」 まるで地面を突き破って、出てくるセミのように。 外は曇り、気温は20度 いつ…

小説の書き方について

こんにちは! 初めましての方も、 そうでない方もお立ち寄り下さり、 ありがとうございます!…

シャルレ二番館の闘いたい学生

古く煤けた畳のうえに大の字に寝転がってみる。もう1週間近くまともに外に出ていない。 辺り…

シャルレ二番館の出会い

when the night has come and the land is dark… 夜が訪れて 大地が暗くなるとき And the moon is the only light we'll see 月明りしか見えなくなる No I won't be afraid, no I won't be afraid 恐れはしない 恐れはしない… 隣の窓が開いてるのかベン・E・キングのstand by meが聴こえてきていた。 ベン・E・キングか…懐かしい。 確かこれが