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【俳句鑑賞】一週一句鑑賞 24.02.18
薬屋に辛夷咲いたと父の言ふ作者:西田月旦
出典:おウチde俳句くらぶ 第3回おウチde俳句大賞
季語は「辛夷(こぶし)」で、初春・仲春。この季語については、どんな花であるのか一発で分かる有名な佳句があります。「青空に喝采のごと辛夷咲く/白濱一羊」。まことにその通りで、ときには20メートルにもなる樹高、大きく広がる枝々、そこにびっしりと咲き乱れる白き花々は、本格的な春の訪れを寿ぐかのようです。
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【俳句鑑賞】一週一句鑑賞 24.01.28
まだ鹿と判るあばら骨の寒さ作者:古瀬まさあき
出典:おウチde俳句くらぶ 第38回写真de俳句
季語は「寒(さむ)さ」で、冬。冬という季節をこれ以上なく簡潔に表した、僕の好きな季語のひとつです。夏は暑く、冬は寒い。それに尽きるという潔さ。そして、「暑し」は体感温度のみに終わることが多いのに対して、「寒し」は心の中まで深く及んでくる印象があり、つくづく奥行のある季語だなあと思います。
掲句に描か