omoteura

塀の上を歩きネットの海に浮かぶ。さくらこってユーザネームで打ってます。

omoteura

塀の上を歩きネットの海に浮かぶ。さくらこってユーザネームで打ってます。

最近の記事

銅鑼の音は遠く

北国の夏が駆け足で通り過ぎ、ほんの少しの間だけ秋の気配が漂った後、試される大地に、長く厳しい冬がやってきた。内地(ここの人々は本州をそう呼ぶ)ではまだ秋はこれからだけれど、毎朝の冷え込みが、「覚悟はいいか、準備はできているか」と問いかけてくる。 もちろん覚悟や準備ができていなくても、冬はやってくる。容赦も、躊躇もない。 北の大地で準備が遅れるとどうなるかというと、駐車場から大きな通りまでの道に積もった30cmの積雪を、スコップ一本で雪かきしなければならない。行政の除雪車は

有料
330
    • スタジアムに行こう

      最近麻雀みたいなクソゲーからは足を洗って(手を切っての方が正確か)、スポーツばかり見ている。スポーツは結果がわかると面白くないので、Twitterもあまり追いかけなくなった。ネタバレ禁止って言っても流れてくるものは止めようがないから、見ないようにするしかない。 僕は洋の東西を問わず野球も、サッカーも観るし、NFLもNBAも観る。日本のBリーグだって観る。ボクシングや総合格闘技も観る。だから別に麻雀をしなくても暇を持て余すと言うことはない。 それぞれのスポーツにそれぞれの面

      • 変質

        鳳東が、変わる。 これまで鳳凰卓に限らず、天鳳では同卓を呼び掛けてのプレーは禁止になっていた。特定のプレイヤーと意図的に同卓することは、コンビ打ちなどの不正の温床になるからだ。 不正までもいかなくても、仲の良いプレイヤーとそうではないプレイヤーがいたら、仲の良い方と「Win-Win」になりたいと考えるプレイヤーは少なくない。 麻雀は本質的に不正が起きやすいゲーム 麻雀は、不完全情報ゲームだから、相手がどんな意図でどんな選択をしたかを正確に知ることはできないし、説明する

        有料
        100
        • キンマいい加減にしろ

          近代麻雀が主催する(プレゼンツって書いてあるけど、要は主催だよね)「麻雀最強戦2022」の告知で一悶着あった。 (リンクは張らないので、自分でNoteは探してほしい) 目立ちたいならもっと必死になれ 断っておくが、プロ側の持つべき危機感としては正しい。盛り上がらないコンテンツを持続させる義務は企業にはない。星の数ほどあるエンタメの世界で、麻雀プロの世界を今まで以上に魅力あるコンテンツにしようとするなら、内部の人間はもっと必死になるべきだ。 星の数ほどあるエンタメの中の、

          有料
          100

        銅鑼の音は遠く

          悪銭身につかずというけれど~4630万の行方

          誤送金によって口座に4630万円という大金が入金され、行政の職員の説得にも応じずにすべて使い切ってしまった、という報道。 責任を問うのは難しい、という論調だ。 小さな町が調査にかけられる予算はそれほど多くはないし、捜査能力も持っていないだろう。暗号資産も含めたネット上の決済を全て追い切れるかといえばそれは難しい。民事上の責任はずっと追及し続けるかもしれないけれど、回収するのは無理だろうなと思う。 ただ、一つ気になったのが「インターネットカジノで使った」という供述だ。インタ

          有料
          250

          悪銭身につかずというけれど~4630万の行方

          独白

          とある女流プロのツイートが話題になったのを見かけて、ふと昔話をしたくなった。 高校を卒業してすぐ、僕は家を飛び出た。周りは全員がそれなりの大学に行くような進学率100%の高校だったから、当然自分も大学に行くつもりだったのだけれど、どうしても家族とうまくやっていくことができず、家にいるのが嫌になったのだ。 かといって、就職活動をしたわけでもないから仕事もない。住むところのあてさえない。要するに家出だ。18になっているから補導されないだけだ。 そんな僕が、どうにかして一人で

          有料
          250

          手向けの花に代えて(再掲)

          最高位戦プロ麻雀協会のHPで、僕が現在に至るまで、最も敬愛するプロについての話が出ていた。その中で、 「そこで、亡くなって10年という今年、ぜひ思い思いの飯田正人を語り合っていただきたい。この記事が、そのきっかけになれば幸いである。」 と書いてあったので、昔のブログから引っ張ってきて再掲します。でももう10年経つんだね。 (ここから再掲) 最初にその姿を見たのは、まだ高校を出たばかりの頃だった。 競技プロの世界についてほとんど知識を持っていなかった僕は、ただ「プロ」

          手向けの花に代えて(再掲)

          Mリーガーが麻雀道と言い出す前に2

          こんなNoteが話題になった。 情緒的で冗長ではあるけれど、極めて善良で、そしておそらく優しい人の書いた文章なんだろうなとは思った。逆に言うと、だからこそ怖いなと思った。 まず傍論から入ろうかつて、将棋の指し手はその棋士の人格や人生経験、美学や価値観を投影しているとされていた。だから棋士は遊びも含めていろいろな経験をしなければならないし、そういった人生経験の無い者は、棋士の指した手を批判できないという風潮があった。あった、というか大半だった。それが「王将」に描かれた浪花節

          有料
          300

          Mリーガーが麻雀道と言い出す前に2

          炎上備忘録~裁判好きが転売問題を考察する

          最近とある麻雀プロ団体の周りが騒がしい。先日は所属プロの接客で燃えたかと思えば今度はTV出演者の人選で燃えた。何で燃えるかわからない時代だなという気はするけれど、正義感なのか私怨なのか、かなり執拗にあちこちに働きかけていて、ついに代表や対象人物がわざわざアカウントを作ってまでコメントする自体にまでなった。 ただ、何が問題になっているのか、その所在が今ひとつ不明確なので、この機会に整理しておこうと思う。 転売の法律上の問題法律上、転売そのものが違法とされているのは、マスクや

          有料
          330

          炎上備忘録~裁判好きが転売問題を考察する

          光の差す方へ~地上に出ようと思った日のこと

          世の中のあちこちにバブルの残滓がまだあって、そのうちのいくらかは焦げ臭い香りを放ち始めていた頃、僕は地下の世界に入った。昼夜問わず24時間年中無休で動く、時計もなく窓もない世界だ。 そこでは現実を想起させるものは極力排除されている。時の流れはその最たるものだから、時計など客から見えるところには絶対に置かない。メシもタバコも無料で出すから、食事どき、という感覚もない。窓もないから光の差し方で時間の経過を思い出すこともない。 絨毯は深紅。闘牛だけでなく、人の闘争心をかき起こす

          有料
          200

          光の差す方へ~地上に出ようと思った日のこと

          運動部の宿痾

          先日、麻雀界に依然として残る「これくらいいじゃん」的体質について書いた。 もちろん違法行為の罪状としては微罪もいいところであり、ほとんどの場合は摘発、起訴どころかその場で怒られて終わってしまうような話だ。僕が言いたいのは、罪状の悪質さとかでは全然なくて、本当に彼らはこれまでの麻雀のイメージを払拭して、より良くしていこうと思っているのかという懸念に過ぎない。 彼らが唱える理想やビジョンが絵空事、綺麗事であると多くの人が知ってしまった時、Mリーグはどうなるだろう、そう思う。次

          運動部の宿痾

          麻雀界の宿痾

          近藤のサイン会開催令和3年3月7日、Mリーグ「セガサミーフェニックス」で活躍している近藤誠一の著書の即売サイン会が行われた。 冷え込みの厳しい日の屋外イベントにもかかわらず、数百人の動員があったようだから、それ自体は何よりのことだと思う。一昔前までは考えられなかったことだ。 がしかし、その運営については極めていい加減かつ無責任なものであったことは記録しておかねばなるまい。結局のところ、ファン層がどんどん広がっているのにメディアや所属プロ、運営の意識が低いままなのだろう。

          有料
          1,111

          麻雀界の宿痾

          権藤権藤雨権藤

          Mリーグもいよいよ1次リーグの佳境に入った。ここからはカットラインを巡って下位チームの熾烈な戦いが続くことになる。長期戦とは違う一戦必勝の戦い方だから、どうしても各チームエース級を投入することになる。 といっても、麻雀だから「エース級」という位置づけは微妙だ。エース級を数人揃えたつもりのチームでも好不調は出てくるし、衆目の一致するエースよりも成績がいい選手だって出てくる。野球だってそういうことはあるが、麻雀のゲーム性からしてそれは半ば必然でもある。 それでも、各チームの監

          権藤権藤雨権藤

          そういうのいいから

          月火木金の夜のお楽しみ、Mリーグ。何だかんだと言いながらも結構見ている。映像を見ながらやいやい言うのはエンターテイメントを楽しむ作法みたいなものなので、これはこれでいいのだろうと思っている。 昨日の試合には、冒頭から贔屓のパイレーツの朝倉の髪形にやいやい言った。個人的には似合わないとは思うのだけれど、本人がトキだのアミバだのとネタに走っているのかなと思わせるツイートをしているから、周りもそれに乗っかってやるのが作法と言うべきだろう。 もちろん、真剣勝負を謳う場なのだから、

          そういうのいいから

          炎上備忘録~裁判好きが楠栞桜の法的措置を考察する~

          楠栞桜さんの炎上の話題は、最初はほとんど気に留めなかった。よくあるアイドルとアンチの話かと思っていたから。 芸能活動をしているとアンチが発生する。5chなどの掲示板でアンチが本人の一挙手一投足を叩く。それは何かの拍子にエスカレートし、時に一線を超える。その時に弁護士を立てて名誉毀損での告訴などの法的措置を執る、という対応をするアイドルももちろん少なくない。 僕はVTuberの動画や配信を一度も見たことがない。それでも彼女の活動は否が応でも目にしたし、こと麻雀においては尋常

          炎上備忘録~裁判好きが楠栞桜の法的措置を考察する~

          スペネコスポーツに学ぶ炎上

          麻雀界のタブロイド紙、スペネコスポーツ。炎上があったら参照すべきとされていて僕も炎上が発生した時には読む。そこにこんなツイートがあった。 これを見て、「ん?」という違和感があった。その違和感の謎を追って、我々はアマゾンの奥地に向かった。 まず、事実を淡々とRTするのがスペネコスポーツとされているけど、これは事実ではないし、自分の主観で書かれたものだ。紐解いていこう。 ・理事であり現在のタイトルホルダーの次期Mリーグ候補 →坂本が理事かどうかは最高位戦のHPを見ても書いて

          スペネコスポーツに学ぶ炎上