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某文学部卒、文化的な生活を目指す建設業従事者。 とっても短い話を書きます

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  • omu日記

    YouTubeでVlogやルーティン動画ばかり見てしまうのってなんだろう。人の生活を覗き見られる文章が書きたくて始めました。 週一更新なので暇潰しにどうぞ。

  • omuエッセイ

    考えすぎてしまうomuのエッセイあれこれ モフモフは尊い

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    詩、短編などomuが書き連ねた文章たち。 私の愛しい宝物。

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満開の桜の木の下で

女は一人でいることが恐ろしくてたまりませんでした。 目の前に別れた二つの道を前に、風吹きすさぶ中たった一人で、手すりもなく舗装もされていない暗い道を一人で歩いていくことはためらわれました。そんな道を選ぶよりも、右手に見えるもう少し明るく茶色い砂でできた、たまに小さな砂利が転がる平坦な道を歩く方が、ずっと遠くへ行けるような気がしました。気心の知れた、特に面白くもないけれど心優しい彼と手を取り合って、静かに歩を進めるほうがずっと懸命で安全な選択であるように思われました。 女はず

    • 2021/11/15〜2021/11/21

      2021/11/15 (月) 日記というのは、書き続けてこそ意味があるのだろうが、それが1番難しい。何が言いたいのかというと、月曜日は何もかもがだるい。 文フリで配る掌編おみくじ、名刺、ポスターの印刷をした。準備はほとんど終わったので、文学賞応募の準備でも始めようと思う。 2021/11/16 (火) どうして私はこんなにも起きられないのだろう。本当に、信じられないほど寝起きが悪い。恋人に「別々に住んでいた頃、長い時間会いたいと言って、土日に朝から約束して悪かったと思う」

      • 2021/11/8〜2021/11/14

        2021/11/8 (月) 在宅勤務。いつもは始業1分前に起きているが、今日は15分前に起きた。先月は業務が立て込んでいたけれど、先週末からかなり落ち着いてきたので心に余裕がある。 昼ごはんはレトルトのミートソースパスタ。最近の在宅は、こればかり食べている。私はお店のメニューにあれば必ずミートソースを食べるくらい大好きなのだけど、レトルトのサイゼリヤも素敵なイタリアンも違いがわからない。 午後はいくつか業務が舞い込んできて淡々とこなした。 終了後はホットヨガに行った。自宅と会

        • 2021/11/4〜2021/11/6

          2021/11/4 (木) 友人が貸してくれた、三輪亮介さんの「季節はいつも思わせぶりで」に影響されて日記を始めてみることにした。ズボラな私でも続けられるように、この日記は音声入力で書いている。 昨日の夜、友人達と3杯だけお酒を飲んだのだけれど、朝からとても頭が痛くて完全に二日酔いだった。出勤途中の電車の中でマスクも相まって、気持ち悪くなりながら何度も今日は在宅勤務にしようかと悩みながら東京駅に着いた。午前中の記憶はほぼない。頭が痛くて気持ちが悪いばかりで、なんとなくメールを

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        満開の桜の木の下で

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        記事

          お母さんが小さな頃は

          「お母さんがみみちゃんみたいに子どもだったとき、みんなは毎日はたらいてたの?」 「え!そんなに前じゃないよ」 舌ったらずで無邪気な質問が放り投げられると、母は少し慌てて否定した。一瞬立ち止まる私たちを横目に何台もの車が滑るように走って追い越してゆく。車の燃料は様々で、ふわりと花の香りがする時は大体油で走っていることが多い。最も主流なのは二酸化炭素をエネルギーとして消費し、酸素を排出するタイプだ。 「ふーん。じゃあ、おじいちゃんは?」と、幼い声が繰り返す。 「おじいちゃんが小さ

          お母さんが小さな頃は

          欲望とは

          色恋とは非常に厄介なものでありまして。「好きだから」という言葉さえあれば、冷静な判断ができずおかしなことをしてしまっても、議論を行う事は不可能でした。 友情とは非常に厄介なものでありまして。「親友だから」「友達だから」と言えば、そのコミュニケーションの方法がたとえ暴力的でも、全否定することがはばかられました。 子育てとは非常に厄介なものでありまして。「あなたのために」という言葉さえあれば、それが間違っていても、理不尽でも、誰も口出しをすることはできませんでした。 人の縁

          欲望とは

          休職することになった話

          適応障害と診断された。 会社に行けなくなったのはほんの数週間前のこと。 自分の心に変化を感じていたけど「この辛く険しい山はいつか終わるから」と言い聞かせているうちに崖道を転げ落ちていて、幸い一命は取り留めたけど、一人では立てなくなってしまった。 自分は大丈夫だと思っていた、なんてよく聞く言葉を口にするとは思ってもいなかった。 何度も何度も思い返した。何をどうすれば良かったのか。 悪かったのは私?あの人? たらればの話は全て起こらなかったこと。陳腐で幼稚な思考を巡らせる自

          休職することになった話

          知らないだけ

          「あの人、ちょっと変わってるよね。こないだだってさ、、」 騒音に包まれた居酒屋で、少し声のトーンを落として話し始めた。 話を最後まで終えると、ねっとりとして意地悪い笑い声をあげる。 仕事が出来て、気遣いもそつなく、尊敬のできる先輩の笑い声が、 何度も頭の中で響く。 あの時他の誰かに向けられた刃が、職務を全うできない自分に突き刺さる。 苦しくて苦しくて。 だけど先輩は未来の私を刺したつもりは全くなくて。 部署異動してから、連絡も取ってない後輩のことなんて忘れてるんだろうけど

          知らないだけ

          奢り奢られ

          お金を払うことは私の権利を守ることだった。 「だった」というのは、お金を払わなくても私の権利が侵害される訳ではない、と気づいたからだ。 「男女の食事では男が奢るべきだ」とか「女は財布を出すフリだけでもしろ」とか、そういう奢る奢らない論争は割と皆の好きな話題だと思う。 私は断然、対等な相手なら割り勘か自分が多く出したい派だ。(先輩には甘えても良いということにはしている) 入社して間もない頃、会社の同期と飲み会に行った。その日は私が大学時代にアルバイトをしていた居酒屋で飲

          奢り奢られ

          建物の話

          何年か前から建設業で働いている。建物に興味なんてなかったあの私が。 というか建物という存在に気づいていなかったというほうが正しいと思う。建物は、自分の夢を叶える手段でしかなかった。就活の時は「建物じゃなきゃ、建設業界じゃなきゃこの夢は叶えられないんです」というくらいの勢いで話していたけれど、本当の意味では何も分かっていない。よく受かったなと思う。 日々使っているマンション、駅、大学、商業施設、オフィス、何もかもが建物だ。都市で育った私には、そういう当たり前のことが当たり前

          建物の話

          私が最近始めたこと

          桜が散り始めた季節。平日は在宅勤務、休日は外出自粛で引きこもり生活に入った私は膨大な余暇を手に入れた。地球上の海水量にも匹敵しそうな勢いの、気が遠くなるほど長く長く感じる先の見えない日々を、私がどう過ごしているのかここにシェアしたい。誰の役に立つかは分からないけれど、私は誰かのこういう情報に少しずつ救われたから。 1.Netflixで韓国ドラマを見るNetflix視聴は結構みんながやってることだと思う。テラハも見るし、クレヨンしんちゃん、ドラえもん、まるちゃんも邦画も洋画も

          私が最近始めたこと

          『ジョジョ・ラビット』(ネタバレあり)

          ずっとずっとうまく書けなくて、創意工夫を凝らしているうちに状況が変わって映画館に行けなくなってしまった。2回目を観に行けなくても、私の心には強く響いて残っている。忘れてない。 これからも続いてほしい映画への思いをのせて。 *********************************************** 映画『ジョジョ・ラビット』を観た。この映画は全然マークしてなくて、飲み屋で友人に勧められた勢いで見ただけなのだけど、終わった頃には鼻が真っ赤になるほど泣いて

          『ジョジョ・ラビット』(ネタバレあり)

          帰る場所

          久しぶりに実家で過ごした。 たった1週間。たった7日間。たった168時間。 それっぽっちの間で父と喧嘩した。 始まりはたわいもなくて、だけど私はそのとき他のことで感情的になっていて、23歳なのに部屋に閉じこもって大泣きした。翌日は不貞腐れて15時半までベッドから出なかった。見たかったドラマ。読みたかった本。やらなきゃいけなかったこと。期せずして全部ベッドで済んでしまった。 くだらない。くだらない。くだらない。 何度も思うのにため息が止まらない。いつまで経っても感情的

          帰る場所

          私の青春(中学生編)

          私は10年近く、海の見える街に住んでいた。父の仕事柄、何度も引っ越しをしているけど人生で1番長く、且つ中高大を過ごした場所だ。つまりその街は私の青春の全てを知っている。 今回は中学生活・高校生活・大学生活に分けて、私の青春を振り返ろうと思う。自分自身のための遅れた日記だ。 今回は、どこにでもあるような淡くて少し痛い中学生活について。 --------------------------------------------- 私は中学入学を機にその街へ引っ越した。その中

          私の青春(中学生編)

          パジャマで暮らす

          私は見た目に頓着があまりない。 どのくらいないかと言うと、毎日の仕事も彼 氏とのデートもほぼノーメイクでスニーカースキニースウェットで行けてしまう。 缶チューハイ30本と4000円のニットで悩んだら缶チューハイを買ってしまうだろう。 見た目にお金をかける気がないので化粧品は軒並み3桁で買った。 節約するときは、家計簿の項目の中で[衣服][美容]の欄を真っ先に確認する。 もしも見た目頓着ランキングなるものがあったら、きっと同世代の女の子たちの中では下から数えた方が早い

          パジャマで暮らす