松浦 照葉 (てりは)

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松浦 照葉 (てりは)

🌿https://sites.google.com/view/teriha/ 📘AmazonとAppleと楽天で電子書籍販売中 小説(ミステリーやショートショートなど)執筆中。 創作に集中するため、コメント返信割愛中です。

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【ファンタジー】結心観音 (1) 【創作大賞2024 応募作品】

あらすじ はるか昔、神様と人間の距離が近い頃、厳しい「しきたり」がある村があった。村人は理屈抜きで守り抜いてきたのである。結果、村八分の制度がこの村には存在し…

【SS】大人の処方箋 #毎週ショートショートnote

お題:記憶冷凍/タイトル:大人の処方箋| 人は例外なく無垢な状態で生まれる。そして、周りの環境や友達、両親の影響を強く受けて「自我」が確立されていく。それぞれの…

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【SS】 リセット #シロクマ文芸部

 風薫る瞬間に僕の特殊能力が目覚める。若葉が芽吹いたその感覚を僕の全身は敏感に感じ取る。眠っていた能力は開花し、僕は過去一年間の自分の人生をリセットできるように…

【SS】満天の星 #毎週ショートショートnote

裏お題:真夜中万華鏡/タイトル:満天の星| 「ねぇ、今日も見られるかな」 「どうかな。でも、一緒に見たいよね」 「うん、じゃあ、夜の十二時に例の場所で会いましょう…

【SS】タイムワープ #毎週ショートショートnote

お題:放課後ランプ/タイトル:タイムワープ|  とある高校での不思議な話を紹介しよう。皆さんは「ランプ」という言葉を知っているだろうか。光を放ち周りを明るく照ら…

【SS】 人類の未来 #シロクマ文芸部

 子供の日が今年もやって来る。去年までは人類にとっては最も辛い日だった。子供の日は世界中でまちまちなので、国によって日は違うが、一様に辛い日であったことには違い…

【ファンタジー】結心観音 (4) 創作大賞2024 応募作品】

第四章 美しい心村人の変化  若い二人は永遠の愛も手に入れ、天に召されていった。日が昇った後、雲ひとつない気持ちのいい朝が訪れている。日の出とともに仕事に出か…

【ファンタジー】結心観音 (3) 【創作大賞2024 応募作品】

第三章 災い神様の怒り  若い夫婦が孤独な状態で生活を始めてしばらく経った頃、反物の買い付けと心助の畑仕事、結衣の裁縫が日々の仕事となり規則正しい生活も定着し…

【ファンタジー】結心観音 (2) 【創作大賞2024 応募作品】

第二章 失った日常出会い  娘と若者の出会いは、二年前に遡る。二人の家は狭い村とはいえ家同士は離れていたので普段顔を合わせることはなかった。二年前まで若者は父…

【SS】気になるシミ対策 #毎週ショートショートnote

お題:トラネキサム酸笑顔/タイトル:気になるシミ対策| 歳を重ねた母と娘が鏡を前に暗い顔をしている。どうやら、歳を重ねるごとに増えるシミで笑顔が次第に消えてしま…

【SS】 消えた春の夢 #シロクマ文芸部

 春の夢を失ってしまった。良人の春の夢は儚く消え去ってしまったのだ。とても心地よく感じていたはずなのに、それすらも思い出せないでいる。それからというもの良人は夢…

【SS】山奥の春 #毎週ショートショートnote

お題:雪解けアルペジオ/タイトル:山奥の春|  厳しい冬も過ぎ去り暖かい日差しが心地いい。ここは山奥の清流が湧き出ているところだ。人が訪れることはほとんどない。…

【SS】春という文字 #毎週ショートショートnote

お題:春ギター/タイトル:春という文字| 「春」という文字を伸ばしてみるとギターの形になるという。 言われてみればそうかもしれないと思った。3本の「横棒」はギタ…

【SS】 桜色の龍 #シロクマ文芸部

 花吹雪は美しく風情があるが、目の前で繰り広げられている光景はそうではない。美しく淡い桜の花びらが、一枚二枚と風に舞い始めたかと思っていたら、竜巻のように周りの…

【SS】雨と邪気 #毎週ショートショートnote

お題:オバケレインコート/タイトル:雨と邪気| 今年ももうすぐ鬱陶しい梅雨の季節がやってくる。この季節になると、海辺の村では不思議な雨対策をする人たちが増えてく…

【短編】 未来へのプロローグ #シロクマ文芸部

 風車が所狭しとひしめきあっている。地球上の陸地はほとんど全てと言っていいほど風車で埋め尽くされている。しかも大きな羽が二枚とか三枚ついているスマートな風車だけ…

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【ファンタジー】結心観音 (1) 【創作大賞2024 応募作品】

あらすじ はるか昔、神様と人間の距離が近い頃、厳しい「しきたり」がある村があった。村人は理屈抜きで守り抜いてきたのである。結果、村八分の制度がこの村には存在していたのである。  大雨のある日、結衣という娘の父親が滑落事故に遭い、結衣の運命は大きく変えられることになる。神様にすがりたくてもままならず、希望を失いかけた時に助けてくれた心助という若者と自分たちの運命を変えていく。それは、純粋な心を持った若い二人の葛藤と変化、神様や悪霊とのやりとりに発展していくことになる。  これ

【SS】大人の処方箋 #毎週ショートショートnote

お題:記憶冷凍/タイトル:大人の処方箋| 人は例外なく無垢な状態で生まれる。そして、周りの環境や友達、両親の影響を強く受けて「自我」が確立されていく。それぞれの人生を歩み始め独り立ちする頃になれば、悪に染まったり、正義感が人一倍強かったり、いろんな事に興味を示したりと一人一人違った人生に没入して歳を重ねていく。 一方で、歳を重ねていくごとに徐々に失っていくものもある。幼い頃の美しく無邪気な経験は、思い出せない記憶として奥底深くに仕舞い込まれてしまう。 誰しもが幼い頃の記

【SS】 リセット #シロクマ文芸部

 風薫る瞬間に僕の特殊能力が目覚める。若葉が芽吹いたその感覚を僕の全身は敏感に感じ取る。眠っていた能力は開花し、僕は過去一年間の自分の人生をリセットできるようになる。つまり、やり直しができるのだ。  僕の能力は中学一年になった時に突然開花した。しかし、それには制限もついていた。やり直せる期間は過去直近の一年間のみで、高校を卒業するまでしか使えない。今、僕は高校三年生、そう、やり直しができる最後の年だ。過去一年間は非常に順調だった。志望していた大学にも合格したし、大きな問題は

【SS】満天の星 #毎週ショートショートnote

裏お題:真夜中万華鏡/タイトル:満天の星| 「ねぇ、今日も見られるかな」 「どうかな。でも、一緒に見たいよね」 「うん、じゃあ、夜の十二時に例の場所で会いましょう」 「わかった。気づかれないようにね」  高校生のカップルが夜のデートを約束しているようだ。どうやら、待ち合わせの場所は、街外れの小高い丘の一本杉。両親に内緒で抜け出してデートするようだ。雲のないいい天気の日には決まってデートしていた。  ここは、南の島で空気がとても綺麗な場所。夜空は満天の星で埋め尽くされてい

【SS】タイムワープ #毎週ショートショートnote

お題:放課後ランプ/タイトル:タイムワープ|  とある高校での不思議な話を紹介しよう。皆さんは「ランプ」という言葉を知っているだろうか。光を放ち周りを明るく照らす道具のことではない。高速道路などで高低差のある道路を結びつける役割の道路のことをランプと呼ぶのである。立体交差するような場所の道路がそうである。さて、そのランプと高校がどんな関係があるのだろうか。  退屈でつまらない授業が終了すると学校は一斉に「放課後」と呼ばれる時間帯に突入する。そこからが生徒たちの真の楽しみが

【SS】 人類の未来 #シロクマ文芸部

 子供の日が今年もやって来る。去年までは人類にとっては最も辛い日だった。子供の日は世界中でまちまちなので、国によって日は違うが、一様に辛い日であったことには違いない。今は西暦二〇九九年、辛い日となった原因は二十年以上前に遡る。  当時の世界は国同士が何かにつけて対立をし、溝を深くしている時代だった。日本もその渦に巻き込まれていたのである。もとより、世界を先導する大きな信用も力もない日本は大国の決定に従うだけの存在になっていた。そんな時、かろうじて均衡を保っていた国同士がちょ

【ファンタジー】結心観音 (4) 創作大賞2024 応募作品】

第四章 美しい心村人の変化  若い二人は永遠の愛も手に入れ、天に召されていった。日が昇った後、雲ひとつない気持ちのいい朝が訪れている。日の出とともに仕事に出かけようとする村人たちは各々の家の軒下に新しい着物が置いてあるのに気づいた。手紙も添えられていた。 『村人の皆さん、これまで本当にありがとうございました。心ばかりの気持ちで着物を作りました。どうぞお納めください。これまでご迷惑をおかけしたこと、本当に申し訳ございませんでした。私たちは、夫婦となりました、これから山に入

【ファンタジー】結心観音 (3) 【創作大賞2024 応募作品】

第三章 災い神様の怒り  若い夫婦が孤独な状態で生活を始めてしばらく経った頃、反物の買い付けと心助の畑仕事、結衣の裁縫が日々の仕事となり規則正しい生活も定着し始めていた。季節は巡り梅雨に差し掛かっていた。シトシトと降り続く雨が湿気を誘い、なんとなく家の中も湿った感じになっている。結衣は仕上げた着物にカビが生えないように、反物も風通しのいい場所で保管するようにしていた。そんな何気ない日の夕方。俄かに空が暗くなり、渦を巻いたようなうねった黒い雲が空を覆い始めた。次第に日差しが

【ファンタジー】結心観音 (2) 【創作大賞2024 応募作品】

第二章 失った日常出会い  娘と若者の出会いは、二年前に遡る。二人の家は狭い村とはいえ家同士は離れていたので普段顔を合わせることはなかった。二年前まで若者は父親との二人暮らしだった。母親は早くに病気で亡くなっていた。父親も年老いてからは無理が効かなくなり、段々外に行くことができなくなっていた。そして、ついには眠るように母親の元に旅立っていったのである。若者はある程度覚悟の上だったので、涙より先に、今後どうすればいいかを考えていた。通夜や葬式の準備もしなければならないのだが

【SS】気になるシミ対策 #毎週ショートショートnote

お題:トラネキサム酸笑顔/タイトル:気になるシミ対策| 歳を重ねた母と娘が鏡を前に暗い顔をしている。どうやら、歳を重ねるごとに増えるシミで笑顔が次第に消えてしまったようだ。母は六十七歳、娘は四十五歳。娘も三十歳を超えた頃までは母親のシミを見てバカにしていたものだが、ここにきて自分にもシミが増えてきたことを気にし始めたようだった。そこにちょうど顔を出した孫の桂花。何かを片手に話の間に割って入っていった。 「ねぇ、ママもおばあちゃんもシミを気にしてるんでしょ。これ、試してみた

【SS】 消えた春の夢 #シロクマ文芸部

 春の夢を失ってしまった。良人の春の夢は儚く消え去ってしまったのだ。とても心地よく感じていたはずなのに、それすらも思い出せないでいる。それからというもの良人は夢というものを見ることがなくなった。いや、もしかすると見ているのかも知れない。何となく目が覚める前に全てが消え去る感覚に襲われているようだ。誰かが夢の中に入り込んできている気もしているのだが、夢は綺麗さっぱり消え去ってしまうので自分ではわからない気持ち悪さが残っていた。  良人は、モヤモヤした気持ちの毎日を過ごしてはい

【SS】山奥の春 #毎週ショートショートnote

お題:雪解けアルペジオ/タイトル:山奥の春|  厳しい冬も過ぎ去り暖かい日差しが心地いい。ここは山奥の清流が湧き出ているところだ。人が訪れることはほとんどない。春の日差しを感じ取った森の動物たちがやってきて喉の渇きを潤している。人工物もなければ人工音もない。澄み切った空気の中で、自然のリズムだけが奏でられている。自然が作り出した音楽がそこにはあった。  安心しきった動物たちは、自然の音楽に身を委ねている。冬のなごりを残す雪を避けながら、大地から芽吹き始めている新しい命を喰

【SS】春という文字 #毎週ショートショートnote

お題:春ギター/タイトル:春という文字| 「春」という文字を伸ばしてみるとギターの形になるという。 言われてみればそうかもしれないと思った。3本の「横棒」はギターのネックで弦を抑えるためのフレットのようにも見える。ギターのネックの上に行儀よく並んで指で押さえた時に弦をピンと張り綺麗な音を出す役目を持っているアレだ。そうすると「日」という文字がボディでサウンドホール部分を指すのだろう。日の丸をイメージすると想像しやすい。なんとなく全体像がイメージできた気がする。 残るは、両

【SS】 桜色の龍 #シロクマ文芸部

 花吹雪は美しく風情があるが、目の前で繰り広げられている光景はそうではない。美しく淡い桜の花びらが、一枚二枚と風に舞い始めたかと思っていたら、竜巻のように周りの花びらを吸収し、大きな渦を作り上げた。ほんの数秒で見る見るうちに花びらが吸い寄せられ、まるで大きな生き物のようになっている。もはや、花吹雪の域ではない。そのまま成長すればまるで天に昇る桜色の龍になりそうである。  じっと息を潜めて見ていると反対側では、なんと大量の小石が引力を無視したかのように地面から浮かび上がってい

【SS】雨と邪気 #毎週ショートショートnote

お題:オバケレインコート/タイトル:雨と邪気| 今年ももうすぐ鬱陶しい梅雨の季節がやってくる。この季節になると、海辺の村では不思議な雨対策をする人たちが増えてくる。 村には、梅雨の季節になると海の神様が怒り狂って邪気を持ってくるという言い伝えがあり、お祓いの意味を込めた雨対策なのだそうだ。 雨の日でも仕事はしなければならないので傘をさすわけにはいかない。そこで雨の日用のカッパが必需品になる。一様に物置にしまったカッパやレインコートを引っ張り出して、邪気を払うための魔除け

【短編】 未来へのプロローグ #シロクマ文芸部

 風車が所狭しとひしめきあっている。地球上の陸地はほとんど全てと言っていいほど風車で埋め尽くされている。しかも大きな羽が二枚とか三枚ついているスマートな風車だけではない。全体的に丸い形をしていてどこから風が吹いても回るような構造になっている軸が垂直になっている風車も多い。遠くから見ると多くの卵が整然と並んでいるようで見た目は気持ちが悪い。それに風車部分は風の吹く方向を螺旋状の羽が全方位で捉えるような構造になっている。あまりにも風が強すぎるため、この形になったらしいが、風に乗っ