おりがみ鶴子

徒然なるままに与太話(仮) ショートショートとエッセイを投稿していきます

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ワシはラーメンを食べたか?

この話は、実際にあったなんとも奇妙で摩訶不思議なラーメン屋での出来事である。 ある日の昼下がり、ここはラーメン屋。 ひとりの男が入店する。 いらっしゃいませー ワシの名前はY田R造、御歳86才。 月に一度のラーメンが楽しみで、特にこの店の尾道ラーメンを食べるために日々の食生活に気をつけているほどだ 今日も楽しみにしている尾道ラーメンを食べに来た。 この店はとんこつラーメンがメインのお店だが、鶏ガラと鰹のダブルスープに背脂がたっぷり乗った『尾道ラーメン』がうまい。

    • 猪、捌いてみた

      「おい、イノシシ穫れたど」 この一言から、私の一般家庭の主婦としての世界が変わった。 はじまりお義父さんの山に猪が出るらしい。 畑を荒らすし、罠を仕掛けたら捕らえたようだ そんな話が何年か前からあり 猪、解体については何度か見させてもらったし お肉も美味しく食べていた そんな風に何年か猪猟と共に過ごし(はしょりすぎだろう) ついに2023年 猪を捌かせてもらう機会があったので 『猪、捌いてみた』 を書いてみようと思い立ったのである 義父と猪と私「おい、イノシ

      • 顔パンツ【創作】

        ━━━━時は2052年、コロナウイルスが猛威を振るい続け、ずっとマスク生活を余儀なくされた人類は、不穏な時代を過ごしつつもコロナと共に生きてきた。 コロナ時代の初期に生まれたこどもたちは、産まれた時からマスクの装着を義務づけられ、マスクが当たり前のことだという時代に育ってきた。 更に、マスクをしているとメイクをしなくて済むから、という理由や 歯並びが悪いのでマスクで隠せるからむしろマスクをしていたい、 人と距離を取れるので安心する、といった理由から マスク需要を満たしてい

        • おうち焼鳥のススメ【やってみた】

          どこにも出掛けられなくて爆発しそうなまん防期間中、私はついにおうちで焼鳥を焼いてしまおうと目論んだ。 そんな話で良かったらどうぞ読んで欲しい。 読み終わる頃には焼鳥が食べたくなっているであろうから、是非、あなたも焼鳥をおうちで食べてみてほしい。 ぶっ飛ぶで。 さて、突然だが、うちは田舎である。 であるからして、つまり、お庭でBBQをしようとも、隣人に文句は言われない環境であることと、元々アウトドア(主にBBQとかBBQとかBBQ)が好きだった夫の影響もあり、BBQの道具

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        ワシはラーメンを食べたか?

          迷惑メール

          迷惑メールって、来たことあるでしょ?  芸能人が誰かと間違えてメールをくれたり、配当金があるから至急連絡をください!と謳うものや、謎の女の子から「お久しぶりです、あの時のこと覚えてますか?」と連絡があったり… そんな、ねぇ。わかりやすいメールで引っかかるわけないじゃん? 引っかけるならもっと現実味のある設定にしてくれよ(笑) と思うじゃん? あれね、わざとトンチンカンな内容にしてるって、気付いた? 実はあれって、誰もが引っかかるようにしてないの。 オンリーワンメール

          周回遅れ

          突然だがサランラップにこだわりのある人は少なくないだろう みんなたぶん、あの、有名な「ピッとピッタリ」のやつを買っていると思う なぜ、そのメーカーのラップを買うに至ったのかは容易に想像がつく。   最初は、ラップなんて使い捨てなんだし安いのでいいじゃん、コレでいいわ!   という気持ちで某メーカーのラップを買ったと思う しかし、いざ使ってみると  なんだか妙にピタッとしすぎてうまくラップできなかったり 切れにくかったり 意図しない箇所で破れてしまったりという

          カツラ見抜き能力

          私には、カツラを見抜く能力がある あの人カツラかな?って、すぐ気付いてしまう 何か、違和感があるんですよ。 変に浮いていたり、頭皮見えんほど頭頂部に密度があったり もみあげは白髪まじりなのに上は真っ黒、とか すぐに見つけてしまうんです。なぜでしょう? しかも、よく顔を合わせて話す人ではなく 初対面、なんなら知り合いですらない人に。勝手に。通りすがり。ほんと失礼。 最近のカツラ、部分的なウィッグは、よくできていると思います 自然に作られているみたいですね そ

          カツラ見抜き能力

          おにぎりは何味が最強か?

          実はわたくし鶴子はおにぎりが大の大の大好きである 本日は何の話かと言うと 我が日本が誇るつやつやでほかほかの『米』、天日に干して旨味を凝縮させた『塩』、母なる海が育てた海藻からなる『海苔』を用いて作る、そう、みんな大好きおにぎりである おにぎりといえば、『おむすび』とも呼ばれることもあるだろうが この際、今はなんでもいい。 おむすびでも、指すものは同じだから。 そんなことよりも早くおにぎりの話がしたい まずおにぎりには、三角型、俵型など種類がある。 わたしは三

          おにぎりは何味が最強か?

          Reboot

          私は病気を持っている いきなりこんな話もなんだと思うが、双極性障害Ⅱ型という病気で、まあ、わかりやすく言えば躁うつ病。 気分がやけにハイになったり、かと思えばどーんより沈んで何もしたくない… となってしまう、鬱です。 私の症状は軽いほうで、落ち込むこともハイになることもあまり変化がないタイプ。 躁鬱ってもっとヒャッハー!となったり、もう死んでしまいたい…となったり、浮き沈みの激しいものと思いがちだけど、私はそうではない。 わりと“普通”に見られ、自分でもわりと“普通”だ

          ショートショート【鳩】

          木陰の鳩は忙しそうに首を上下に動かし続けている そういえばバッグの中にクッキーがあったな… パチンコの景品を思い出しながら、わたしはバッグの中を片手で漁る この公園は桜が綺麗なことで有名だ。 お弁当を持って桜見物に来ている人も多いだろう。 エサに困らなくていいな、鳩━━ 一瞬、視界の端に黒い人影が見えたような気がして驚く と同時に、以前この公園で男性が首吊り自殺をしたニュースを思い出す あの桜の木だろうか? それともこっちの木だろうか? 考えなくていい事を考え出し

          ショートショート【鳩】

          お出汁の魔力

          みなさん、お出汁は好きですか?わたしは好きです このお話は、出汁を飲むのにハマった女の話。 そう、出汁を、飲んでいます。 思い返せばあれは、そう、うどんの出汁が美味しすぎたあまりに飲むことになったお話… わたしが最初に出汁にハマりかけたのは、うどんつゆの味。 元々、おつゆを飲み干してしまうほどお出汁が好きだったわたしは、いりこ出汁を飲みたいと思ってしまったのです なぜだかわからないけれども、おつゆが飲みたい あの温かいおつゆを飲んでぷはぁと言いたい いりこ出汁のあ

          お出汁の魔力