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目で見る聖書の時代


目で見る聖書の時代

 キリスト教徒にも、そうでない人にも、お勧めの本です。
 ちなみに、私は、キリスト教徒ではありません。

 キリスト教徒なら、この本を読むべきですね。
 聖書が書かれた背景を知らずして、キリスト教徒を名乗るのは、おこがましいでしょう。

 自分がキリスト教徒でなくても、キリスト教徒と付き合いがある人や、イスラエル・パレスチナなどの西アジアに行く用がある人は、読んだほうがいいです。
 キリスト教と、それが成立した西アジアの風土が、よくわかるからです。

 一般的な日本人にとって、西アジア(中東)の風土は、異質なものです。日本の常識は通じません。
 例えば、天気です。天気予報なんて、まじめにやる必要がありません。毎日「晴れ」と言っておけば、だいたい当たるからです。
 山は、ほとんど、はげ山です。樹木が生えた山は、珍しい存在です。

 そのような所で、キリスト教は生まれました。
 本来、日本人の感覚とは、かけ離れた宗教であることが、わかりますね。

 「だから悪い」と言うのではありません。
 異質なものとは、その異質さを知って、付き合うことが大事です。
 でないと、思わぬトラブルが起こるでしょう。

 本書には、たくさんの写真や図版が載っています。文章も、平易です。
 聖書や、キリスト教に馴染みがない人でも、わかりやすいと思います。
 聖書が書かれた時代、人々は、どんな暮らしをしていたのか、わかります。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

第1章 遺跡に残る生活の跡
 遺跡丘(テル)のはなし
 古代イスラエルの出発
 城壁と城門のはなし
 飲み水のはなし
 古代イスラエルの家屋のはなし
 墓のはなし

第2章 出土品に見る生活と文化
 土器のはなし
 パンのはなし
 オリーブ油とぶどう酒のはなし
 古ヘブライ文字のはなし
 印章のはなし
 古代イスラエルの楽器

第3章 考古学資料と歴史の再発見
 崩れたエリコの城壁のはなし
 エルサレム神殿のはなし
 ソロモンの厩舎【きゅうしゃ】か、貯蔵庫か
 王国時代のエルサレム
 アッシリア彫刻に描かれたイスラエル
 ユダ王国の滅亡

第4章 イエスから初代教会へ
 ガリラヤ湖の漁師たち
 イエスが訪れた町や村
 新約聖書時代のエルサレム
 死海文書のはなし
 初代エルサレム教会の時代
 会堂(シナゴーグ)のはなし

第5章 古代イスラエルと周りの人々
 古代エジプト文明と来世信仰
 アラム人とアラム語
 交易で栄えたフェニキア人
 今日【こんにち】に名を残すペリシテ人
 東ヨルダンの民(モアブ、アンモン、エドム)
 サマリアとサマリア人

第6章 神々の世界と聖書の信仰
 命の木のはなし
 ケルビムのはなし
 洪水物語をめぐって
 バベルの塔のはなし
 カナンの神々
 祭壇のはなし

用語解説
索引



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