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いわきの伝説ノート (歴春ふくしま文庫 (93))


いわきの伝説ノート (歴春ふくしま文庫 (93))

 福島県いわき市に伝わる伝説や、昔話を集めた本です。

 日本の民間伝承や、昔話がお好きな方なら、とても興味深く読めると思います(^^)
 怖い話も、ユーモラスな話も、不思議な話もあります。

 伝説や昔話の常として、どこかで聞いたような話が多いです。
 しかし、そのような話でも、いわきならではの脚色がされています。
 例えば、有名な妖怪「小豆とぎ」は、いわきでは、ただの妖怪ではありません。死んだ人の霊だと伝承されています。興味が尽きませんね(^^)

 一つだけ、著者の方に、気を配って欲しかったことがあります。
 いわきの地名に、ふりがなが欲しいです。地名は、特殊な読み方をすることが多いですから、知っている人以外は、読み方に困ります。

 本書は、東日本大震災の前に出ました。あの大震災で破壊される前の、いわき市の貴重な民間伝承が、ここにあります。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

第一部 動物にまつわる話
 一 蛇にまつわる話
  (一)死人田と蛇の祟り
 二 狐にまつわる話
  (一)狐に化かされた話
  (二)狐に取り憑かれた話
 三 狸やいたちにまつわる話
  (一)狸やいたちの実力
 四 猪にまつわる話
  (一)手負いの猪
 五 狼や山犬にまつわる話
  (一)狼の恩返し

第二部 自然にまつわる話
 一 沼や井戸、流れにまつわる話
  (一)通じ合う沼や井戸
  (二)沼や淵【ふち】の主は誰?
  (三)駒清水湧き出る
 二 石にまつわる話
  (一)大きくなった石たち
  (二)石に化した人の思い
  (三)血や涙を流す石たち
  (四)力持ちと石
  (五)石に化した生き物たち
  (六)病気を治してくれる石
  (七)ありがたくない石
  (八)神仏を宿す石
 三 木にまつわる話
  (一)山の神の祟り
  (二)桶売【おけうり】の雨降松
  (三)里也【さとや】橋と女橋
  (四)桜町の三株と線桜
 四 胡麻【ごま】にまつわる話
  (一)胡麻で目を傷付けた

第三部 神仏にまつわる話
 一 寺社や堂宇にまつわる話
  (一)笑(童)堂観音の謂【い】われ
  (二)閼伽井嶽【あかいだけ】の龍燈【りゅうとう】
  (三)中神谷【なかかべや】の剣八幡と十九夜様
  (四)九面【ここづら】の鮫と塩の馬頭観音
 二 地蔵にまつわる話
  (一)子どもたちと大の仲良し
  (二)鼻取り地蔵
 三 霊にまつわる話
  (一)小豆【あずき】をとぐ霊
 四 巨人にまつわる話
  (一)湯ノ岳と三森山のダイダラボー
 五 天狗にまつわる話
  (一)ドドドーンワリワリワリー
 六 河童にまつわる話
  (一)命乞いをする河童
 七 祭りにまつわる話
  (一)磐城【いわき】七祭の話

おわりに
参考文献



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