話題の「シェア型書店」ってなに?「書店めぐり記」をはじめるにあたって
「本屋さんをやってみたい」
「本のセレクトをしたい」
多くの本好きが思うことではないだろうか。それが、シェア型書店では容易に叶う。
シェア型書店では、棚を借りるだけで「本屋さん」になれる。
個人が、一箱ほどのスペースを借り、賃料を払う。そこに自分の読み終えた本を置いて「小さな本屋さん」になるのだ。
儲けをねらうわけではないだろうから、すごく趣味的な話だ。だけど、なんだか夢がある。
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去年、私は「シェア型書店」の存在を知った。新しい仕組みのようで、いったい、誰が始めたのだろうと調べてみた。
もともとは、大阪で古書店を開いていた岸さんという方のアイデアだという。(下記の記事↓)
岸さんの考えた仕組みが、まずは大都市圏を中心に広がった。今や地方にも広がりつつある。
本屋さんがなくなっていくというニュースをみるけれど、一方で、こんな新しい動きもあるのだ。すごく希望があると思う。
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今年6月、たまたま、橘川幸夫さんのイベントで安藤哲也さんが登壇者だった。安藤さんは、シェア型書店を開く直前だと言った。
そうなのか、、と思った。
「書店業界の風雲児」である安藤哲也さんが、15年ぶりに書店業界に戻り、シェア型書店を開くということで、みなが注目している状況だった。
(「風雲児」という言葉もこの記事から引用してます。興味深いのでぜひお読みください↓)
とはいえ、私はといえば、シェア型書店というものに、疑いの気持ちもあった。「小さなスペースで、読みたい本に出合えるのかしら」と思っていたのだ。
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それから少しして、オープン直後のTAKIBIに行った。まだエアコンもついていなくて、汗を拭きながら棚を眺めた。
コーヒーを飲んだ。お菓子をもらった。
棚をぼんやりと眺めた。
そこには、その棚をつくった人の「想い」があった。ああ、ここには「人がいる」と思った。
私は、あっという間に、ごそごそと本をかき集め、4冊も買ってしまった。谷中の細い道を通りながら、なんだかおかしくなった。
重いバッグを抱えて電車に乗りながら、満足した気持ちを覚えた。
幸せだな、と思ったのだ。
本を選ぶ幸せを、久しぶりに思い出した。
本屋の楽しさを忘れていたはずだったのに、4冊も買った。そして、そのことに私は満足した。
シェア型書店には、何かがある。
なんだかわからないけど、この幸せと関係のあるもの。
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それで思ったのだ。
『本当の私を、探してた。』が発売されるのだから、シェア型書店を中心にキャンペーンをしたら、どうかしら?
普通の作家さんなら、大きな本屋さんをまわるだろうし、新刊本のキャンペーンなのにシェア型書店を使う人なんて、私以外、いないかもしれない。
それが何になるのかもよく分からない。
でも、、
もしかしたら、ここに何か、あるかもしれない。
私は、バッグを抱えて電車に乗ったときの幸福感を思い出していた。
(おわり)
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