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ものぐさライティング論

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夜間飛行の編集者である私が、私なりの経験からライティングについてまとめています。
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誰でも「おもしろい文章」を書けるようになる考え方

誰でも「おもしろい文章」を書けるようになる考え方

アイデアを形にする教室には、小説や脚本を書きたいという方や、自分の教育メソッドを言葉にしてまとめたい方など、「文章の書き方」を学びたいという方がたくさんいらっしゃいます。

10月末には特別講座をやることにもなっているので、少し、「おもしろい文章」を書くためのポイントをまとめてみたいと思います。

ロジックを整理する

「おもしろい文章」の最小構成要素。それは「ロジック」です。

ロジックとはなに

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受験戦争

受験戦争

平日昼下がりの喫茶店は、それなりに混雑していた。パソコンを開いて仕事をしている若い男性。噂話に興じる女性グループや、文庫本を読む中年男性といった客層の中に、いつもは見かけない、小学生らしい男の子と、その母親が丸いテーブルを挟んでいた。細身の男の子は、薄緑色の表紙の薄い冊子のようなものを広げ、その前で首をひねっている。母親は少しカラーリングの入ったショートボブの、若く見える女だった。

見るともなく

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効率化の罠

効率よくとか、利益率を高めることってビジネスではとても大事なんですけど、あんまりそういうことばっかりやってると、思考が貧しくなるので危険だよね、ということを最近良く考えます。

例えば、散らかった部屋がある。いらないものを捨てて、必要なものを絞り込み、モノの場所を決めて、後片付けをきちんとすることで、生活は滞りなくまわるようになるでしょう。基本的にはそれでOKなんです。でも、実はこの手の思考には、

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ライティングについて書いておいたほうが良いと思うようになった

編集者の中には自分でゴリゴリ書くタイプとそうでないタイプがいて、僕はどちらかというと書くタイプで、そのスタイルでかれこれ20年近く仕事をしてきた。

業界の中での自分のポジションがどこにあるかはよくわからないけれど、この状況下でずっと食えているのは、悪くないことだと思っている。

そういう自分の立ち位置から見たとき、最近気になっているのは、巷で「ライター」と呼ばれる人たちの仕事が、どうも僕のとらえ

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