松本凜

物書きして投稿していきます。 エッセイ/小説

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記事一覧

小説の基礎講座を受けた 取材について心に残る話が聞けた

前途多難  先日、ずっと聞いてみたかった人の講演があったので聞いてきた。  小説の基礎講座という題であった。  私も小説をほんのり書く。(ほんのり?)  今は母の…

松本凜
6時間前

山頂にスズメバチがいました 黒いものは身につけない方がいいです

こわかった話  山に行きました。  ファミリー向けの低山登山ですが、自然の中が好きで山によく登ります。  今日(5月18日)も山に行ったのですが、山頂にクマバチが…

松本凜
3日前
2

コロナの時買ったスタンド式体温計が一生懸命仕事をしている

粛々と仕事をこなすものたちのことを、しばし考えてしまった 「体温は正常です」 「体温は正常です」 「体温は正常です」  電子の声がたて続けに言っている。  うるさい…

松本凜
4日前
3

雨の早朝、女子高生が急に立ち止まって道路をけり始めました

私の頭はハテナでいっぱい  ちょっといい話  勝手口から外に出て、玄関に新聞を取りに行きました。  小雨が降る早朝。  一人の高校生が歩いていました。と、その女子…

松本凜
8日前
4

遠方にいた長男が、うちの近くにマンションを借りて住み始めました 仕事がうまくいっていないのか、精神的に落ち込んでいるのか…

ま……まさか  私は63歳、夫は73歳です。  子どもは4人いましたが、長男は夢を追って東京へ、長女は結婚して家を出て、次男は就職で関東へ、そして今年三男が就職…

松本凜
11日前
7

超人見知りの私が言うのだから間違いないです あいさつっていいよ

世間話などしなくていいあいさつに限りますけどね  山ではすれ違う人と必ずあいさつします。  遠くから来るちょっと恐めのおじさんも、「こんにちは」という声を聞いた…

松本凜
11日前
3

軽い認知症の母が水道を出しっぱなしにしてしまう

同居している弟が母を叱ったようだ  ちょっとほっこりする話 母と藤を見に行こうと実家に行った。母は90歳。59歳の弟と二人暮らしだ。  耳がほとんど聞こえず日々…

松本凜
2週間前
4

ちょっといい話 誕生日プレゼント

息子から、ちょっとわかりにくい誕生日プレゼントでした  子どもも大きくなるとお母さんに誕生日プレゼントなぞしなくなります。  これは昨年息子からもらった誕生日プ…

松本凜
1か月前
5

男の人が転んでいました

心がささくれ立っていると思うとき読んでください ほっこりする話  弁当配達の仕事をしています。  昨年夏のこと。  配達がすべて終わり事務所に戻ろうとした時、前方…

松本凜
1か月前
3

今の人は「目医者」って言わないの?

世代の違いを感じる今日この頃なのです  ユーチューブでゲーム実況を見ていたら配信者が、「この前後輩が『目医者』って言ったんです。目医者って自分は言わないからびっ…

松本凜
1か月前
3

息子のやる気スイッチは3度押されました

やる気スイッチを押したいお母さん、お父さんへ  先日息子が大学を卒業し、就職のために上京しました。  中学、高校時代は成績が思うように伸びず、赤点を取ったり担任…

松本凜
1か月前
5

流産した子への思い、男女でこんなに違うなんて

流産した子の母子手帳をめぐって  娘の家に行った時のことです。  娘の夫が子どもの母子手帳を探していました。 「あ、これ?」  手に持った母子手帳は、娘が1年前に流…

松本凜
1か月前
4

今日の大反省 障害を持った人にタメ口で話しかけたこと

バスの中の出来事です。自分が恥ずかしい。  バス停でバスを待っていると後方で男の人が行ったり来たりしているのが見えました。  3歩進んでは3歩戻る、また3歩進ん…

松本凜
1か月前
2

一緒にいた人がてんかん発作で倒れました

心がささくれだっている時読んでください ほっこりする話  私は障害者の移動ヘルパーという仕事をしています。  ある寒い日の出来事です。  同行していた人がてんかん…

松本凜
1か月前
2

映画館の列が2方向に延びています。どうなる?

心がささくれ立っていると思うとき読んでください ほっこりする話  映画はすごい人でした。  8時50分、まだ映画館が開く前から人が並んでいます。  ドアからずっと列…

松本凜
1か月前
2

障害を持った人の機転を見た!    バス停にて

心がささくれだっている時に読んでください ほっこりする話  市バスに乗った時、その若い男性は優先席に座っていました。  かばんにヘルプマークをつけています。健常者…

松本凜
1か月前
3
小説の基礎講座を受けた 取材について心に残る話が聞けた

小説の基礎講座を受けた 取材について心に残る話が聞けた

前途多難

 先日、ずっと聞いてみたかった人の講演があったので聞いてきた。
 小説の基礎講座という題であった。
 私も小説をほんのり書く。(ほんのり?)
 今は母の戦争体験を書き終えたところだ。

 講演で心に残ったことを1点だけ書く。
 強く心に残ったので1点だ。
 それは取材について。

 講師の先生は小説を書く時(小説にもよるだろうが、今回取り上げた小説の時は)、膨大な資料を読んだそうだ

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山頂にスズメバチがいました 黒いものは身につけない方がいいです

山頂にスズメバチがいました 黒いものは身につけない方がいいです

こわかった話

 山に行きました。
 ファミリー向けの低山登山ですが、自然の中が好きで山によく登ります。
 今日(5月18日)も山に行ったのですが、山頂にクマバチが何匹かいました。
 大きいものですからびっくりします。
 また、よく見ると巨大なスズメバチも2匹ほどいました。
 びっくりして、即下山です。
 今、登ってきたのにー と思いながら。

 山を下りました。
 反省点は黒いリュック、黒い帽

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コロナの時買ったスタンド式体温計が一生懸命仕事をしている

コロナの時買ったスタンド式体温計が一生懸命仕事をしている

粛々と仕事をこなすものたちのことを、しばし考えてしまった

「体温は正常です」
「体温は正常です」
「体温は正常です」
 電子の声がたて続けに言っている。
 うるさいなあと思って見てみると、コロナが流行して2年目ぐらいに買ったスタンド式体温計の前を、ボランティアの青年が行ったり来たりしていた。
 高齢者弁当の配達に来たのだが、弁当箱に詰めるのが間に合わず、待っているのだ。
 そこにスタンド式体温計

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雨の早朝、女子高生が急に立ち止まって道路をけり始めました

雨の早朝、女子高生が急に立ち止まって道路をけり始めました

私の頭はハテナでいっぱい 
ちょっといい話

 勝手口から外に出て、玄関に新聞を取りに行きました。
 小雨が降る早朝。
 一人の高校生が歩いていました。と、その女子高生が立ち止まったのです。
 友だちがいたのかなと周りを見ましたが、特に誰もいません。
 女子高生は下を向いて止まってしまいました。

 あらら、急に学校へ行きたくなくなっちゃったのかしらと思いました。
 何か悩むことでもあるのでしょ

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遠方にいた長男が、うちの近くにマンションを借りて住み始めました 仕事がうまくいっていないのか、精神的に落ち込んでいるのか、ずいぶん心配したのです

遠方にいた長男が、うちの近くにマンションを借りて住み始めました 仕事がうまくいっていないのか、精神的に落ち込んでいるのか、ずいぶん心配したのです

ま……まさか

 私は63歳、夫は73歳です。
 子どもは4人いましたが、長男は夢を追って東京へ、長女は結婚して家を出て、次男は就職で関東へ、そして今年三男が就職を決め家を出てしまいました。
 子どもは1人減るたびに心のどこかが持っていかれる感覚に陥り、心に風が吹くような悲しさに襲われます。
 それでも長男の時はあと3人いると思い、長女の時はあと2人いると思い、次男の時はあと1人いると思っていまし

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超人見知りの私が言うのだから間違いないです あいさつっていいよ

超人見知りの私が言うのだから間違いないです あいさつっていいよ

世間話などしなくていいあいさつに限りますけどね

 山ではすれ違う人と必ずあいさつします。
 遠くから来るちょっと恐めのおじさんも、「こんにちは」という声を聞いたとたん優しいおじさんになります。
 苦虫をかみつぶしたような顔で降りてくるおじいさんも、「こんにちは」と言ったとたん気の置けないおじいさんになります。
 ちょっときつそうなお母さんも、「こんにちは」と声を聞いたとたん気さくなお母さんになり

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軽い認知症の母が水道を出しっぱなしにしてしまう

軽い認知症の母が水道を出しっぱなしにしてしまう

同居している弟が母を叱ったようだ 
ちょっとほっこりする話

母と藤を見に行こうと実家に行った。母は90歳。59歳の弟と二人暮らしだ。
 耳がほとんど聞こえず日々めまいに苦しめられているが、歩くことはでき、認知症もあるにはあるが比較的軽いのではないかと思う。
 実家に着くとテーブルの上にメモ用紙が乱雑に置いてあった。弟が耳の聞こえない母に書いたもののようだった。
 中に一つ、「水を出しっぱなしに

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ちょっといい話 誕生日プレゼント

ちょっといい話 誕生日プレゼント

息子から、ちょっとわかりにくい誕生日プレゼントでした

 子どもも大きくなるとお母さんに誕生日プレゼントなぞしなくなります。
 これは昨年息子からもらった誕生日プレゼントの、ほんのちょっぴりいい話です。
 
 その日私は誕生日でした。
 でも息子二人は大学生。プレゼントをくれるどころか、誕生日すら覚えていないかもしれません。
 夜になってそれでもケーキだけは夫が買ってきて、それぞれで食べなさいとな

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男の人が転んでいました

男の人が転んでいました

心がささくれ立っていると思うとき読んでください
ほっこりする話

 弁当配達の仕事をしています。
 昨年夏のこと。
 配達がすべて終わり事務所に戻ろうとした時、前方右手で男の人が転んでいるのが目に入りました。
 自転車に乗ってひっくり返ったようです。なかなか起き上がれないでいます。
 私は車をとめて男の人を起こしにいきました。
 外に出るとむっとした暑さです。
 男の人を起こしてすぐ車に戻るつもり

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今の人は「目医者」って言わないの?

今の人は「目医者」って言わないの?

世代の違いを感じる今日この頃なのです

 ユーチューブでゲーム実況を見ていたら配信者が、「この前後輩が『目医者』って言ったんです。目医者って自分は言わないからびっくりしました」と言いました。
「目医者って、普通に言いますよ」とチャット欄に書き込んだら、ほかの若い人らは皆、口をそろえて「目医者って言いませんね」と言うではありませんか。中には、「おばあちゃんが言ってた」と言う人も。
 今の若い人は目医

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息子のやる気スイッチは3度押されました

息子のやる気スイッチは3度押されました

やる気スイッチを押したいお母さん、お父さんへ

 先日息子が大学を卒業し、就職のために上京しました。
 中学、高校時代は成績が思うように伸びず、赤点を取ったり担任に叱られたりしていました。その息子がまがりなりにも大学を卒業し、就職できたのです。
 家を出ていくのはさみしいですが、社会人として一歩を踏み出したことは喜ばなければいけないことなのでしょう。
 さてこのエッセイは、成績も悪くなかなか勉強を

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流産した子への思い、男女でこんなに違うなんて

流産した子への思い、男女でこんなに違うなんて

流産した子の母子手帳をめぐって

 娘の家に行った時のことです。
 娘の夫が子どもの母子手帳を探していました。
「あ、これ?」
 手に持った母子手帳は、娘が1年前に流産した3人目の子の物でした。
「3人目の子の?」
 夫さんはとてもやさしい人なのですが、その時はさんざん探してイライラしていたのでしょうか、
「捨てちゃえば」
 そう軽く言いました。
「捨てられなくて」
 言い方に感情はこもっていませ

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今日の大反省 障害を持った人にタメ口で話しかけたこと

今日の大反省 障害を持った人にタメ口で話しかけたこと

バスの中の出来事です。自分が恥ずかしい。

 バス停でバスを待っていると後方で男の人が行ったり来たりしているのが見えました。
 3歩進んでは3歩戻る、また3歩進んでは戻る。それを何度も繰り返していました。障害を持った人のようです。
 さてバスが来て乗り込むと、さっきの人が私の前に立ちました。ヘルプマークをつけています。私はその人に言いました。「座る?」と。
 するとその人はしっかりした口調で言った

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一緒にいた人がてんかん発作で倒れました

一緒にいた人がてんかん発作で倒れました

心がささくれだっている時読んでください
ほっこりする話

 私は障害者の移動ヘルパーという仕事をしています。
 ある寒い日の出来事です。
 同行していた人がてんかん発作で倒れてしまいました。意識は全くありません。1分ほどのけいれんの後、深い眠りに入りました。
 私は障害者施設の事務所に連絡して、すぐ来てくれるよう頼みました。歩いてすぐのところなので、10分ほどで到着するはずです。歩道に座り込んで寝

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映画館の列が2方向に延びています。どうなる?

映画館の列が2方向に延びています。どうなる?

心がささくれ立っていると思うとき読んでください
ほっこりする話

 映画はすごい人でした。
 8時50分、まだ映画館が開く前から人が並んでいます。
 ドアからずっと列ができて、ぐるっと100mほど。しかしその先は雨に濡れるので人はいません。あとは、列の中ほどのところから出る小さい横断歩道の向こうに大勢の人がいます。
 これは、列が動き出したら横断歩道の向こうの人とこちらの列の後ろの人が合流して大変

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障害を持った人の機転を見た!    バス停にて

障害を持った人の機転を見た!    バス停にて

心がささくれだっている時に読んでください
ほっこりする話

 市バスに乗った時、その若い男性は優先席に座っていました。
 かばんにヘルプマークをつけています。健常者の男性に見えましたが、よく見るとやはり少し変わった動作をしています。自閉的傾向がある方のようです。
 その人は次のバス停で降りたのですが、すぐに乗車口に戻ってきて、また乗りたそうに手を挙げています。運転手さんは一瞬彼を見ましたが、無視し

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