R9 MAGAZINE

東京ヴィ―ガン餃子を展開するREPUBLI9が手掛けるマガジンです。おいしい食の未来に…

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東京ヴィ―ガン餃子を展開するREPUBLI9が手掛けるマガジンです。おいしい食の未来につなげるための情報をお伝えします。食の未来インタビューは隔月9日更新です。 publisher Yoshinari Yoshikawa editor by Mitose Tsuchida

最近の記事

地球の歴史からみれば大きな変化はないが、厳しい自然と対峙してきた日本ならではのおいしさのワケを見直すことで、新しい食の個性も認められるようになる

話題の『「美食地質学」入門 和食と日本列島の素敵な関係』(光文社新書)の著者である巽好幸さんが本日のゲストです。大学で地球の進化や超巨大噴火のメカニズムを長く研究されていらっしゃいましたが、2021年に盟友のプロデューサー岡田一雄さんと「ジオリブ研究所」を立ち上げ、「地球」を核に考えるからこそ見えてくるさまざまなテーマを発信しています。そのテーマのひとつが食です。すべてのおいしさには理由があるというビジョンのもと、まずは日本からの発信として各地を訪れ、その土地に伝わる味を地質

    • 30 年先を考えることで未来への臨場感を持ち続けたい

      2024年になりました。今年もよろしくお願いいたします。 能登半島地震により犠牲となられた方々に、謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災されました皆様に心からお見舞い申し上げます。 食の未来インタビューをいつも読んでくださり、ありがとうございます。「未来を人任せにするのではなく、皆と一緒に食のこれからを考えたい」という願いのもと、発行人である吉川欣也が代表を務める「東京ヴィーガン餃子」の食の未来インタビューがスタートしたのが2021年6月でした。今年で3年目となり、記

      • 市民運動を軸にしたローカリズムが起こり、豊かな農業と食べものづくりをめざすところに人が集まるようになる

        2000年に『スローフードな人生…イタリアの食卓から始まる』を上梓されて以来、スローフード精神の根幹である食べ手と作り手とのつながり、そして何より食べることそのもののあり方を、アクティブな取材力を持ちながら冷静な眼差しで大切に見続けてきた島村菜津さんが今回のゲストです。イタリアでスローフード運動が起こってから30年以上の時が経ち、これからまた30年の歩みを刻んで行こうとする今、島村さんが見えてきた食の未来とは? (しまむらなつ)福岡県出身。東京芸術大学芸術学科を卒業後、毎年

        • 消費者からは安さと便利さを求められ生産者はさらなる効率化、施設園芸に舵を切る

          (かとうしゅういちろう)1975年宮崎市高岡町生まれ、宮崎県立宮崎農業高校を卒業後、イギリスとオーストラリアに語学留学へ。帰国後、福岡県の服飾関連の仕事を経て1999年から家業の「加藤えのき」に入社。2005年から現職。 県農業法人経営者協会副会長、九州きのこ協議会副会長などを務める。加藤えのきHP  えのきに求められることは、おいしさと安定した安さ。 それに応えても利益が出るシステム作りをしたい ――健康志向の高まりやヴィーガン人口の増加を背景に、きのこ市場は拡大を続け

        地球の歴史からみれば大きな変化はないが、厳しい自然と対峙してきた日本ならではのおいしさのワケを見直すことで、新しい食の個性も認められるようになる

        • 30 年先を考えることで未来への臨場感を持ち続けたい

        • 市民運動を軸にしたローカリズムが起こり、豊かな農業と食べものづくりをめざすところに人が集まるようになる

        • 消費者からは安さと便利さを求められ生産者はさらなる効率化、施設園芸に舵を切る

          胃袋を支えるための食の構造は基本的に変わらないと思うが、食の多様性のニーズに応える発想はもっと柔軟になっていく

          大塚泰造(おおつかたいぞう)1977年生まれ。国際基督教大学在籍中に2年間サンディエゴに留学し、当時の日本ではまだ遅れていたITの最先端をリアルに感じる。卒業後、株式会社ムーサ・ドットコム代表取締役社長に就任し、企業向けWebサイトなどを手掛ける。2015年から株式会社雨風太陽(旧:株式会社ポケットマルシェ) 取締役に就任。 農家や漁師さんは生産者でありクリエイターでもある時代――生産者の情報とともに実際に野菜や果物が届く「食べる通信」を利用したことがありますが、立体的な情

          胃袋を支えるための食の構造は基本的に変わらないと思うが、食の多様性のニーズに応える発想はもっと柔軟になっていく

          人類は常によりよい生活をめざして歴史を作ってきた。アグリストがデザインする儲かる農業で明るい未来が待つ。

          (さいとうじゅんいち) 1979年生まれ。AGRIST株式会社代表取締役/一般財団法人こゆ地域づくり推進機構代表理事/慶應義塾大学大学院(SDM)非常勤理事。米国シリコンバレーのITベンチャー企業でサービス、製品開発の責任者として従事。帰国後、2011年の東日本大震災を機に「ビジネスで社会的課題を解決する」を使命に活動を開始。全国10箇所以上で地方創生プロジェクトに携わる。2017年宮崎県新富町役場が設立した地域商社「こゆ財団」の代表理事に就任。1粒1000円ライチのブランド

          人類は常によりよい生活をめざして歴史を作ってきた。アグリストがデザインする儲かる農業で明るい未来が待つ。

          茶葉からお茶を楽しむ暮らしが手軽になり、ペットボトル利用減少等による環境考慮と利便性の両立が可能に

          つかだ・えいじろうEijiro Tsukada 1998サントリーに入社。長年、茶事業の新商品開発・事業開発に従事。在職中の2006年スタンフォード大学経営大学院(MBA)修了。ヒット商品である「伊右衛門特茶」の立ち上げや18年にアメリカで「Stonemill Matcha」創業に携わった後、19年に退職して「World Matcha Inc.」を起業する。20年から抹茶マシン「Cuzen Matcha」を全米で販売し、21年から日本でも販売を開始した。 健康飲料としてアメ

          茶葉からお茶を楽しむ暮らしが手軽になり、ペットボトル利用減少等による環境考慮と利便性の両立が可能に

          増え続ける人口に対する食料を考えると化学肥料をまったく使わないことは考えにくいが、土をリサイクルする意識と技術が進む。

          西田宏平(にしだこうへい) 名古屋大学大学院環境学研究科修了。農家である祖父母の影響から農業に恩返ししたいという思いと、漫画「宇宙兄弟』のような月面基地で人々が暮らす世界を創りたいという想いから起業をめざす。開業資金をためるために大手自動車部品メーカーに従事しながら「土と、緑で、未来を彩る」をコンセプトに2020年2月に株式会社TOWINGを立ち上げ、同10月に独立。名古屋大学など大学と連携しつつ、有機的な廃材から土を作る循環型の農業システムを開発し、2023年4月から本格的

          増え続ける人口に対する食料を考えると化学肥料をまったく使わないことは考えにくいが、土をリサイクルする意識と技術が進む。

          栄養指導も大衆・集団向けはテクノロジーが担うが、カスタマイズされていくニーズには人の能力と経験がますます必要になる。

          (おおた あさひ)2004年~出身地である宮城県にて在宅型ホスピス、認可保育園、離島での僻地医療、災害支援(東日本大震災)に従事。2012年よりJICAの海外協力隊栄養士として中米グアテマラ保健省への派遣を皮切りに、国内外で健康増進のための教育実習プログラムの企画・開発・運営・政策提言などを行う。現在は日本を拠点に、アフリカ・アジア・中南米での妊産婦・子ども・生活習慣病の包括的改善事業、国内外のソーシャルビジネス、企業の海外進出支援などを実施中。文化や価値観、地域性を考慮した

          栄養指導も大衆・集団向けはテクノロジーが担うが、カスタマイズされていくニーズには人の能力と経験がますます必要になる。

          歴史の中で繰り返しを続けるだけだと思う。ただ、高知の「おきゃく」が理想の姿になる

          植野広生(うえのこうせい)1962年栃木県生まれ。大学在学中から銀座の黒服をはじめ多数の飲食店でアルバイトを経験。卒業後、新聞記者、経済誌の編集者を経て2001年、プレジデント社に入社。以来「dancyu」の編集を手がけて2017年4月に編集長に就任。BSフジ「日本一ふつうで美味しい植野食堂」など多くのメディアに出演中。「土佐のおきゃくPR大使」「誇れる宇都宮愉快市民」。https://dancyu.jp/ コロナによって自分のよりどころとなる店の 存在の大きさに気づくこと

          歴史の中で繰り返しを続けるだけだと思う。ただ、高知の「おきゃく」が理想の姿になる

          暗い要素はたくさんあるが、日本人としてのアイデンティティを見失わずに世界に料理で革命を起こす人が出ている、ことを願う

          1980年長野県白馬生まれ。19歳で伝手もないままイタリアへ渡り、料理修業を始める。イタリアでは名だたるレストランで働くほかセレブたちのプライベートシェフを務め、スペイン、ペルーにも渡り、スペインでは「エル・ブリ」、ペルーでは「アストリッド・イ・ガストン」などに勤務してのべ10年以上の海外での料理経験を積む。2019年に軽井沢で「ラ・カーサ・ディ・オオタ・テツオ」をオープンし、1日1組の客に対して地の魅力をふんだんに盛り込んだメッセージ性の高い料理を提供する。また、アマゾンカ

          暗い要素はたくさんあるが、日本人としてのアイデンティティを見失わずに世界に料理で革命を起こす人が出ている、ことを願う

          専門知識を持ち、地球環境を考え、給料も高くなっている農業従事者は、人々にリスペクトされ、農業が憧れの職業のひとつとなる

          小田剛(Tsuyoshi Stuart Oda) 日本人の両親のもと、アメリカで生まれ育つ。シンガポールの中学・高校を卒業後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で国際関係及び経済を学ぶ。2007年の卒業後はメリルリンチ日本証券の投資銀行部門に入社し、2011年にはパソコンメーカー「DELL」の中国・新興国経営企画チームへ。退社後、2013年に農業テックの「アレスカライフ」を起業。安定して栄養価の高い野菜を生産できる、世界一資本効率の高い植物工場及び精密農業機器の開発に取り組む。

          専門知識を持ち、地球環境を考え、給料も高くなっている農業従事者は、人々にリスペクトされ、農業が憧れの職業のひとつとなる

          代替肉といわれているものが今の「肉」のポジションに置き換わり、今の「肉」は嗜好品となる

          1980年新潟県生まれ、北京語言大学卒業、大和証券株式会社に入社。退社後の2006年に会社を起ち上げて中国の深圳(しんせん)市にて起業。地球環境を改善するようなビジネスを始めたいとさまざまなベンチャー企業を立ち上げながら独自に代替肉の研究を進め、2020年、「ネクストミーツ」を現・代表取締役の佐々木英之氏とともに創業した。 https://www.nextmeats.co.jp/ 環境を人任せにせず、自分で行動を起こして価値を作りたい――代替肉に取り組まれたきっかけから教え

          代替肉といわれているものが今の「肉」のポジションに置き換わり、今の「肉」は嗜好品となる

          餃子がブランド化され、世界中から 日本に餃子を食べに来る

          焼き餃子協会の代表を務める小野寺力さんはIT系のビジネスで培ったノウハウを生かして焼き餃子を世界に広める活動をしています。メディアにも積極的に出演し、「餃子」というテリトリーではなく「“焼き”餃子」に特化していることがユニークです。本連載は東京ヴィーガン餃子からの発信ですから、共通テーマである餃子を核に話はどんどん広がっていきました。まずは東京ヴィーガン餃子代表の吉川欣也の出身地、宮崎の餃子の話からスタートです。 小野寺力(おのでら ちから)一般社団法人焼き餃子協会 代表理

          餃子がブランド化され、世界中から 日本に餃子を食べに来る

          若い世代がいい方向に変えてくれる。その希望をつなぐために各人の「自分に合った小さな革命」が大切。

          川手 寛康(かわて ひろやす)1978年、東京都生まれ。恵比寿「QEDクラブ」、西麻布「オオハラ エ シイアイイー」、「ル・ブルギニオン」等で修業したのち2006年に渡仏。「ル・ジャルダン・デ・サンス」(モンペリエ)で研鑽を積み、帰国後、白金(現在は移転)「カンテサンス」のスーシェフに。09年6月に青山「フロリレージュ」を開き独立。15年に現在の場所へ移転。2022年度「ミシュラン・ガイド東京」で二ツ星、 2021年10月に発表された「世界のベストレストラン50」で39位に初

          若い世代がいい方向に変えてくれる。その希望をつなぐために各人の「自分に合った小さな革命」が大切。

          悲観的な未来もありうるが、テクノロジーを活用しながら、 サステナブルなモデルを創造できれば明るい未来が待つ

          菊地唯夫(きくちただお)ロイヤルホールディングス代表取締役会長 1988年早稲田大学政治経済学部卒業後、日本債券信用銀行頭取秘書、ドイツ証券東京支店投資銀行本部ディレクターなどを経て2004年ロイヤルホールディングス入社。 総合企画部長、法務部長、管理本部長などを経て2010年代表取締役社長、2016年代表取締役会長(兼)CEO、2019年代表取締役会長に就任。2020年より京都大学経営管理大学院特別教授。 これからの外食の価値はvalueではなくworthへ――ロイヤルホ

          悲観的な未来もありうるが、テクノロジーを活用しながら、 サステナブルなモデルを創造できれば明るい未来が待つ