23. 私、辞めます。

やっと辞められる、辞めよう。
と思えたのは、皮肉なことに会社きっかけだった。

私がいた会社は、年度末の業績次第で春にボーナスが出ることがあった。
その年はとても業績が良く、給料の3ヶ月分くらいのボーナスが出ることになったのだ。

自分の仕事としては損害しか生んでいないのに、会社としての業績は良かったということだ。全く予期していなかった、突然のことに胸の鼓動が激しくなるのを感じた。

急いで自分の預金の残額と、奨学金の未払い分の金額を調べた。

ボーナスが入れば、奨学金を一括返済できる。

救われた、と思った。

完済したら今度こそ辞めよう。

今までうじうじと悩み続けていたことに、やっと終止符を打てるときがきた。もう私を縛るものはない。

4月末に奨学金を完済した私は、財形貯蓄で貯めていたお金も全部解約して預金に戻した。

これだけあれば、きっとしばらくは大丈夫。生きていける。

自分を励ますように言い聞かせて、上司に退職したいと伝えた。入社してから7年目の5月になっていた。事件が起きてからは丸一年が経過しようとしていた。

上司は、おそらくそれほど驚いてはいなかったと思う。くるときがきた、という感じだった。

直属の上司も、その上の部長や役員も、何度か引き止めてくれた。違う部署や関連会社に異動させることもできるから辞めないでほしいと言われた。

でも、ここで止まってもいいことなんてない。私は早く息ができる場所へ行かなくてはならない。この組織は怖い。私は知っている、この人たちが私を傷つけることを。

何を言われても断った。ただ、退職日は後任が見つからないという理由で延びていった。

最終的に私が退職したのは11月末日付け。有休消化があったので、最終出社日は9月末頃だった。

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