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大会トロフィーに「盆栽」が使われた理由。

8月12日、ローマ対レアルマドリードの強化試合が行われた。

結果はローマのPK勝ち。レアルはシュートを26本、ローマは19本放ち、それぞれ2得点というしょっぱい結果に終わった。

シーズン開幕直前の試合としては勢いをつけたかったろうがそう上手くはいかない。不安を残したままプレシーズンを終えることとなった。

・・・いや、そんなことより。

全世界のマドリディスタとロマニスタが目を点にするこのミスマッチなしつらえ。大会運営側はトチ狂ったと思ったのではなかろうk(失礼いたしました)。

試合終了直後、ツイッターで"realmadrid"と打ち込めば"bonsai"がついてくる。バズらないかと様子を見ていたが話題になる様子もない。

「トロフィー」を受け取っているフロレンツィも微妙な表情が抜かれてしまった。

日本人の私たちにとっては一見すると笑い話で終わりそうだが、今大会はどうしてこうなったのか。

真剣に考える。

①マーベル・グリーン・カップとは何ぞや。

マーベル・グリーン・カップを主催しているマーベル・キャピタルは、不動産から音楽、メディア、スポーツに至るまであらゆる領域を守備範囲とする投資機関である。

この投資機関の掲げる社会的貢献性の一つに「惑星保護」があり、SDGs( Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を念頭に置いた投資活動を行っている。

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このマーベル・キャピタルが主催するマーベル・グリーン・カップは、サッカーを観戦する人たちへ向けて環境保全の興味関心を高めてもらおうとするプロモーション活動の一環である。

ここで少し、ローマについて触れたい。

2015年のローマ法王が発した地球温暖化に関する回勅に始まり、2017年の壊滅的な猛暑がもたらした干ばつでサン・ピエトロ広場の噴水をはじめとする300の噴水を止めることになったりと、異常気象で被害を受けた事例とあわせて環境保護への機運が高まっている都市の一つである。

特にカトリック教会の公文書扱いである「回勅」に関しては、環境問題に触れること自体異例中の異例であり、全世界12億人のカトリック信者に多大な影響を与える結果となった。

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SDGsを視野に入れつつ機関投資を行うマーベル・キャピタルが、スポーツの分野で環境問題について触れようとするとき、競技人口最大のサッカーに注目してローマと組み、スペインのマドリードで創設された経緯からレアルと繋がりやすいというアドバンテージを使わない手はない。

こうしてイタリア対スペインのビッグマッチの構図が出来上がった。ここまでは予想できる。

凄いのはここからだ。

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