飲食店は何を売っているのかの話
飲食店で販売しているものはなんですか?
飲食物なんですかね?
僕は一度飲食店を立ち上げて、軌道に乗せることができなかった。
それでも現在ではコンサルをさせてもらうことも増えたし、少しだけビジネスっぽい話をしてみよう。
飲食店の目的はなんだろう
もちろん飲食店なので飲食物の販売はしているのですが、店の目的はなんだろうな。
「美味しいものを提供したい」のか。
「味を伝えたい」のか。
「儲けたい」のか。
「好きな料理で生活したい」のか。
「楽しい場所を作りたい」のか。
ざっとあげるだけで飲食店の目的は多様だね。
ってことは店舗によってコンセプトや目的は違うのか。
美味しいものはどこでも食べれる
美味しいお店なんてそこらへんにゴマンと溢れているし、お取り寄せがあるんだし、今じゃ家でも簡単に「美味しい」は味わえる。
「うちは美味しいから人気店になる」
「うちは美味しいから問題ない」
という「それだけ」の奢りで商売を始める人は少なくなく、そして大半が不勉強だと感じる。
一般人は「美味しい」と「すごく美味しい」と「ものすごく美味しい」の細かな違いで店舗選びしないし、それが基準で売り上げが大きく変わるとは到底思えない。
僕ら一般人にとっても「美味しい」は最低条件であって、そこにプラス「何か」を付随させて選んでいるのだから。
どういうことか、また恋愛で例えるね。
好きなタイプは優しい人です
良く聞くフレーズなのだが、この発言マジでバカなんじゃないかと思う。
「優しい」は前提で、それ以外に求める条件の話をしてるの。
優しさは義務なんだよ。当たり前じゃん。
好きな人の条件に「優しい」が入るのは全員の共通認識で決まっていて、それ以外のこと聞いてんだよ。
「私に優しくない人が好きです」ってのはマイノリティであって、そんなものは対象外。
たまにいるよ「優しくなくても、お金持ってたらいい」ってやつ。
あいつらでさえ「そりゃ最低限の優しさは必要だけど」って思うよ。
好きなお店ってのも
「美味しい」は前提で、それ以外に求める条件の話をしてるの。
わかる?
BARという場所
僕はbarもお酒も好きだ。
いい酒が揃ってるbarがいいbarか?
いや違うね。
特にいいお酒を飲みたいなら、ちゃんと美味しく飲める環境が必要なんだよ。
バーテンダーの距離感や客層、店の内装、音楽、他にもいろんな要素がいるよね。
「ここのbarはお酒は普通だけど通っちゃう」ってパターンも同じだと思う。
barに求められるのは「美味しいお酒」だけじゃない。
特にbarは人だと思う。
「このバーテンダーさんだから通う」ってのは至極真っ当な決め方で、それは古今東西のbarという場所の定義にもなりつつある。
いろんな飲食店
もちろんbar以外も同じだ。
ここに何を求めているのか、他の店になくてこの店にあるのは、ここを選ぶ理由は。いろんな要素の中からコンセプトなりを決めていき、それに共感したお客様が足を運ぶ。
ターゲットや未来の展開など算出した上で、時には広く、時には狭く、いろんな角度にしたを広げて欲しい。
数いる優しい男性の中で好きな子に自分を選んでもらえるように、飲食店も
そこの店じゃなきゃいけない理由ってのが必要だから。
マイノリティな客層
前述した「私に優しくない人が好きです」ってのはマイノリティであって、そんなものは対象外。
という層をあえて狙う商売もあるよね。
「うちマズイです」ってお店。
あれが成功し続けるシステムの話はできないけど、似た例は身近にあって
「罰ゲームになり得るアイテム」がそれに近いかな。
「負けたらイッキ」のイッキするアイテムは極端に辛い・苦い・酸っぱいなどの、僕らの「美味しい」という欲から離れる場合がメインで、これは飲食店に求める味からするとマイノリティだもんね。
こういうシステムもあるよと。
嗜好の押し付け
多くの飲食店がこの落とし穴にはまって苦労する。
客は味だけを求めてないし、きみと客は違う人間で違う感性なんだ。
未来が不安な店舗は、僕が最初に述べた
「美味しいものを提供したい」のか。
「味を伝えたい」のか。
「儲けたい」のか。
「好きな料理で生活したい」のか。
「楽しい場所を作りたい」のか。
の中で何が重要か、今一度じっくり考えてみて欲しい。
余談だが、某漫画の「ラーメンを食ってるんじゃない、情報を食ってるんだ」とはすごく有名なフレーズで、まさにこれは飲食店ビジネスの成功例の1つなんじゃないかな。
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