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国民年金追納するべき?〜得られるリターンから検討を〜

過去記事で国民年金について少し触れました。


国民年金保険とは、日本国内在住の20歳以上
60歳未満の方が全員加入することとなる国の
年金制度です。

この年金制度の保険料を一定納めることにより
老齢、死亡、障害などの事由が発生した際に、
国から保障が受け取れます。

詳しくは上記過去記事もご参考ください。

では、本日はこの「国民年金」について、
保険料を納めていなかった期間の保険料を
追納するかしないか問題についてです。

保険料を納めていなかった期間とは、

・保険料納付猶予を受けている
・保険料免除を受けたことがある
・学生納付特例を受けたことがある

これらに当てはまる方は、過去10年に遡って
当時納付しなかった保険料を追納することが
可能です。

※猶予や免除を受けた方が追納する場合、
2年間の時効後であれば経過期間に応じて
加算額が追加で発生しますのでご注意ください


免除期間について少し触れておくと、

猶予と免除はなんとなく想像しやすいですよね。
収入額が一定額まで下がった場合や、今であれば
新型コロナウイルスによる収入減少なども該当
します。該当した場合は、保険料の猶予や免除
を受けることができます。

注意点としては、免除や猶予になった期間は、
年金の受給資格期間としては認められます。
※老齢年金受給は受給資格期間が10年必要
なお、将来の年金額は免除の場合2分の1、
猶予については反映しません。

詳しくは日本年金機構のパンフレットをご参考
ください。

学生納付特例については活用した方も多い
のではないでしょうか?

上記の通り、20歳以上になると国民年金の
納付が発生しますが、まだ専門学校や大学
などに通っている方は収入がない方もいます。

そのため、所得基準や対象の学校など一定の
条件に該当し申請をすれば、保険料の納付が
猶予される制度です。

猶予ではありますが、追納は義務ではなく、
また受給資格期間としても認められます。
ただし、年金受給額は20歳から60歳まで
満額で収めた場合よりも減額されます。

詳しくは日本年金機構のホームページを
ご参考ください。

このような保険料を猶予免除されていた期間
があるという方で、まだ10年を経過していない
場合は追納が可能です。

では、追納をするメリットを見ていきます。

国民年金追納のメリット

メリットは大きく2つです。

①年金受給額の増加

猶予期間の保険料を支払うことで、その分将来
受け取れる年金額は増加します。

例えば、学生納付特例を大学在学の2年間である
24ヶ月受けていたとします。

日本年金機構の令和3年度ベース年金増加額表
によると、

24ヶ月分の保険料追納額は398,640円
年金増加額は年間39,045円です。
月に換算すると約3,253円です。

出典:日本年金機構 国民年金任意加入の保険料納付額
および年金増加額表(令和3年度ベース)

どう感じますか?メリットを感じる感じないは
個人の感覚だと思います。

年間約4万円増加とすると、追納額約40万円
のため、10年間年金受給をすれば元が取れる
ような計算ですね。
その後は生きてる限りプラスということです。

②社会保険料控除の活用

追納については社会保険料控除の対象となります。
そのため、所得税と住民税の軽減に繋がります。

社会保険料控除については過去記事で触れて
いますのでご参考ください。


税金は年間の所得によって変動しますが、
社会保険料控除によって、その計算の元となる
所得を少しでも下げることができれば、
税金も同様に少なくなるということです。

追納はこのため節税効果があると言えます。

会社勤めの方は年末調整で、それ以外の方は
確定申告で必ず申告をしないと受けられません
ので注意してください。

上記2点が追納のメリットです。

では、皆さん上記を踏まえて追納するしない
どうお考えになりますか?

私も実際にこの学生納付特例を受けています。
追納は今のところしていません。

私の考えとしては、今後も追納する予定は
ありません。

理由は、私自身は投資資金に回した方が
よりパフォーマンスの高い結果が得られそう
と考えるためです。

リベ大の両学長の下記動画7分〜がとても
分かりやすいのでおすすめです。


日本の年金を運用している機関はGPIFと言われ、
過去記事でも紹介しましたが、パフォーマンスは
年率約4%くらいです。


直近の10月〜12月の運用成果は約5兆円の黒字
というニュースが昨日ありました。

なかなかの実績だと思います。

しかし、最近つみたてNISAなどで多くの方から
人気の銘柄であるeMAXIS Slim 米国株式などは、
アメリカの株価指数S&P500に連動したもので、
平均利回りは約6%くらいです。

そのため、私としては十分自分の資産運用で追納
より高い結果を得られそうだと判断しています。
これは個人の判断ですので、あくまで私の考え方
です。追納が良いという場合ももちろんあると
思いますので、それぞれのスタイルに応じて
ご判断ください。

また、人生これから途中で死亡するリスクも
もちろんありますし、
追納してしまうともうそのお金は流動性が
0に等しい状態となります。
万が一のためのお金の引き出しやすさも
大切だと思っています。

ぜひ、追納に関しては得られるそれぞれの
リターンのメリットデメリットをしっかり検討
の上、実施いただければと思います。

また、現在の年金受給額の目安などを知るには
ねんきん定期便がオススメです。
過去記事でもご紹介しています。
ご参考ください。

それでは。

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