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哲学系

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初心者におすすめの哲学書5選!

初心者におすすめの哲学書5選!

「哲学」って最近盛り上がりを見せていませんか?

個々人が自分自身をしっかり立てていく現代という時代にあって、
何らかの精神的支柱が求められる時、

その柱の基盤となるもの、
それがまさに哲学なのだと私は思います。

とはいえ、哲学は、
自己啓発の類やスピリチュアル系の類とは全然違う営みであり、
ましてや自分で独自に考え出した、
モットーなどでもありません。

それは一度でも哲学書を読んだことがあ

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ハイデガー『存在と時間』で知っておくべきポイント

ハイデガー『存在と時間』で知っておくべきポイント

私は大学院で哲学を専攻しており、ドイツの哲学者ハイデガーのものを研究しています。

哲学専攻者は必ず知っているハイデガーですが、『存在と時間』というタイトルも聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

noteでもたくさんの方がこの哲学書について投稿されていますよね。

一般的にハイデガーの主著と呼ばれるこれは、哲学史に大きな影響を与えた書物として重要度も高いものですが、同時に難解とされてい

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神の存在証明

神の存在証明

Aさんの場合

①神は最高位に完全である。

②私たちは神というものを考えることができるが、単に考えられたにすぎないものよりも、実在するものの方がより完全なものである。

③神はより完全なもののうちで最も完全なものなのであるから、神は存在する。

Tさんの場合

①すべてのものは因果の法則にしたがっている。

②私たちはこの因果の法則にしたがって、物事の原因をどこまでも追い求めていくことができる。

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ソクラテスの死

ソクラテスの死

ソクラテスと言えば最も有名な哲学者の1人ではないでしょうか。

「ソクラテス?あ、哲学者のね」

誰もがどこかで聞いたことがある名前だと思います。

一般的な哲学史では、古代ギリシアにおける哲学はソクラテス以前と以後という形で区別されていたりします。

つまり哲学の歴史の新たなスタートとなった人だとも考えられているのです。

ところが、あまりにも有名なこの哲学者は生前ひとつも作品を残しませんでした

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3分で哲学(近世⑤) ヒューム

3分で哲学(近世⑤) ヒューム

ヒュームはイギリスの哲学者、歴史家として知られています。

ロック、バークリーに続く経験論者として、両名よりもさらに経験論を掘り下げた哲学者とみなされています。

ヒュームは神の実在をも否定します。

印象と観念

まずはヒュームの用語を確認しておきます。

印象とは外部のものを知覚する感覚のことであり、また内部のもの(心の状態や感情)を知覚する反省のことです。

それに対して観念とは、印象が消え

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3分で哲学(近世④) バークリー

3分で哲学(近世④) バークリー

バークリーはイギリスの哲学者であり聖職者です。

その思想はロックと同じくイギリス経験論に立ちますが、ロックよりもさらに徹底的な経験論を展開したと言われます。

「存在するとは知覚されていることである」

ふつう私たちは、りんごが存在するからそれを触ったり見たりできる(知覚できる)と思っています。

しかし実際のところ、誰かが知覚する前にりんごの存在を確認することはできません。

りんごの存在の前

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3分で哲学(近世③) ロック

3分で哲学(近世③) ロック

ロックはイギリスの代表的な哲学者です。

イギリスでは知識や観念(自分が意識している物や事)は全て五感を通じて得た経験によるもので、生まれ持った知識や観念は存在しないという考え方が発展しました。

これをイギリス経験論といいます。

これに対してデカルトやスピノザは、人は生まれつき知識や観念を持っているという考え方で、これは大陸合理論と呼ばれています。

生まれつき持っている観念、これは生得観念と

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3分で哲学(近世②) スピノザ

3分で哲学(近世②) スピノザ

オランダの哲学者スピノザは、デカルトよりも少し後に生まれた人です。

有名な哲学者でありながら大学からの誘いを断って、レンズ磨きをしながら生計を立てつつ執筆を続けていたと言われています。

スピノザに特徴的な思想は汎神論と呼ばれるものです。

これは物体も精神も含めて世界のあらゆるものは神の性質のあらわれであると考える哲学観です。

すべてのものに神が宿っているとする考え方、ちょっと日本人に馴染み

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3分で哲学(近世①) デカルト

3分で哲学(近世①) デカルト

デカルトは近代哲学の祖と呼ばれるほど後世に大きな影響を与えた哲学者です。

哲学系の教科書をひらけば、デカルトの名前をみないことはまずないでしょう。

今回はそんなデカルトについて、簡単にご紹介します😊

「われ思う、ゆえにわれあり」

デカルトは何かを考えるうえで絶対的な原理を求めました。

まず絶対的に確実なものが手に入れば、そこから他の確実な知識を導き出していくことができるようになるからで

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