日本古来の信仰は「宗教」ではない
「宗教(Religion)」という概念はどのように成り立ってきたのか。
宗教のもとになったラテン語の”religio”は、語源的に「さかのぼって結びつけること」を意味する。
ドイツの哲学者ハイデガーは、これは「第一原因にさかのぼって結びつけること」を意味すると指摘している。
つまり、この宗教概念は、人間や本といった存在するものから出発して、そのすべてのものの原因である最高の存在者(=神)に結びつけるという発想に基づいているのである。
『旧約聖書』は、「はじめに神は天と