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『あの子もトランスジェンダーになった』からみる包括的性教育の危険性

『あの子もトランスジェンダーになった』が発売中止に追いやられた。

 この本は、ウォール・ストリート・ジャーナル紙記者が二百人・五十家族に取材した子どもの医療過誤について書かれたルポであり、米国12万部、10か国語に翻訳されている。
 宗教本も嫌韓本もムーも少年Aの『絶歌』でさえ書店に並ぶ時代に、海外で普通に販売されている翻訳本が圧力により出版中止になるなんて異例中の異例だ。

 LGBT活動家は出版社に圧力をかけ、脅迫してまで、なぜこの本を刊行中止にしたかったのだろう。

 いくつか理由があるだろうが、諸外国で起こっている教育による混乱を拡散されたくなかった、というのが要因の一つだと私は思う。

 今、日本の活動家たちは国際基準の『包括的性教育』をすすめようとしている。
 包括的性教育とは、身体や生殖の仕組みだけでなく、人間関係や性の多様性、ジェンダー平等などの幅広いテーマを含む包括的な教育をさす。
 ユネスコの『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』が国際的な指針となっているのだが、このユネスコの教育ガイダンスが端的にいって「ひどい」。
 4歳から6歳で自慰行為を学び、6歳から9歳で避妊、そして9歳から12歳で最初の性体験を推奨している。

 また、ジェンダー平等の観点から『4つの性』『性はグラデーション』を教え、まだアイデンティティも確立していない子どもを混乱させるような教育内容なのだ。
 親たちは、当然反対している。 

 私は、包括的性教育のすべてが悪いとは思っていないが、いかんせん日本に合わないと感じている。 
 例えていうなら「だぼだぼの制服」だ。 
 そのまま取り入れるには、国際基準ゆえ、大きすぎて全然フィットしない。
 年齢が低すぎるのが問題だし、自慰行為等、性のよろこびばかり教え、妊娠や感染症の危険性についてほとんど伝えないのも問題だ。
 子どもに『性的自己決定権』があることが前提で作られているので、子どもを守るため親の権利が強い日本には明らかにそぐわないと思う(中学生の水泳の授業でさえ親の参加許可がいる国)。
 一から新しく日本の子どもにあう教育を模索すればいいじゃないか、と思う。

 さて、ここで『あの子もトランスジェンダーになった』の話に戻る。
 この諸外国の混乱は、明らかに教育の失敗が一因だろう。

 出るはずだった本のキャッチには、こう書かれていた。
『差別には反対。でも、この残酷な事実(ファクト)を無視できる? ジェンダー医療を望む英国少女が10年で4400%増! 米国大学生の40%がLGBTQ! 幼少期に性別違和がなかった少女たちが、思春期に突然“性転換”する奇妙なブーム。
学校、インフルエンサー、セラピスト、医療、政府までもが推進し、異論を唱えれば医学・科学界の国際的権威さえキャンセルされ失職。……』

 自己アイデンティティも確立していない子どもが、学校で早期に包括的性教育の「性はグラデーション」「性別は変えられる」等の科学的根拠のない教育をうけたらどうなるか。
 自分もマイノリティなのではないかと思ってしまう。
『特別な自分』はなんかカッコいいし、あの子もそうだと言っているから、自分もそうだと確信してしまう。 
 思春期は正常なる異常状態だ。
 流される。
 思想は感染し、拡大し、ムーブメントをおこす。

 流行性などの問題を考慮せず、学校、医療、政府それらが同じ方向を向き、性別違和がある子どもの「人権」を守るために、その子のいうとおりにしてあげる。「考え直して」という親から引き離し「正しい」性で生きるよう、ご親切にもレールに乗せてくれる。
 するとどうなるか。
 手術したあとに、後悔し、元の性別に戻したいと願う子どもが続出する。

 性自認なんて、当人にしか分からないあいまいなもの。
 そのときにそう確信したからといって、ずっとそうとは限らない。
『あの子もトランスジェンダーになった』にあるデトランス(脱トランス)問題だ。
 体にメスをいれてしまい、後悔している女の子たちがたくさんいる。
 思春期ブロッカーをうって、髪が禿げ上がり、泣いている子どもがたくさんいる。
 訴訟もバンバン起こっている。

私は、このことからも小中学校に包括的性教育を導入すべきではないと思う。
諸外国のように、早期教育の弊害が出る恐れがある。

 LGBT活動家たちは、この本を出版中止に追い込むことで、諸外国で実際起こっている混乱を、親たちに見せないように蓋をした。
 しかし、どれだけ蓋をしても、事実は変わらない。
 不可逆的な傷を負った子どもの存在は消えないし、なかったことにはならない。
 日本の子どもたちが、このような危険にさらされないよう、この本は発行してほしかったと心から思う。

 刃物の画像を送られ、危機的状況に落とされたKADOKAWAを責めているわけではないが、『知る権利』を奪われたことはとてもつらい。

 最後にこれだけは伝えたい。

 包括的性教育は危険だ。
 子どもの体にメスを入れるべきではない。

◾️女性スペースを守る会のリーフレット(トランス女性は「女性」ってほんと? 女性スペースを守る法律を!)より↓

 なお、このリーフレットは女性スペースを守る会が無料配布していますので、興味のある方はぜひお取り寄せください↓


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