三月アキ

時間があれば読書してます。 寒くなったら少し編み物も。 頚椎症がやや再発…。

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最近の記事

心地いい毎日とは?【ある日の日記】

以前、友人と行った喫茶店。ランチで食べたロールキャベツ煮込みが本当に美味しかった。ただ、店内は広くなく、食事が美味しいのでお客さんが次々に訪れる。そのため長居が出来ないので、その後友人とはなかなか行くことが出来ないお店になってしまっていた。 仕事が休みの朝、郵便局へ行く途中でその喫茶店の前を通った。 今日はなんだか入りたくなった。 まだモーニングサービスの時間帯だし。 スライドの扉を開ける。 確かオーナーは年配のご夫婦だ。 すぐ目の前のカウンターの中のご主人に声を掛けられ

    • 年を取るということ【ある日の日記】

      自分の考えを発言したら、相手はどう思うだろう。 もし反対の意見だったら、真っ向から反撃されてしまうのだろうか。 フーンと冷たくあしらわれ、以降相手にされない無関心な反応だったりしたら…。 ネガティブな妄想にとらわれて、自己主張が苦手な静かな人で過ごしてきた。思えば、激しすぎる父親似の感情を、それを嫌う母親が私の本質をぐるぐると布でくるむように隠してしまい、自分好みの子どもに育て上げてしまったような気がするのだ。 もちろん時に激しい感情があふれ出る。それを抑え込みたい自分も存

      • ウディ・アレンのラブ・コメディ?

        映画「サン・セバスチャンへ、ようこそ」を観に行った。 北スペインとフランスにまたがるバスク地方にあるサン・セバスチャン。美しいビスケー湾のリゾート地の景観が作品をキラキラと輝かせていて、訪れたくなる素敵な街だった。この地で開催される映画祭は、ヴェネチア、カンヌ、ベルリンと並ぶ国際四大映画祭の一つとして1953年に誕生したという。 冴えない熟年男性モートは、妻のスーが仕事のために訪れたサン・セバスチャン映画祭に同行する。モートは映画が好きなのだが、実は妻の浮気を疑って付いてき

        • 「バベットの晩餐会」を読んだら併録作品も面白かった

          日本での公開は1989年2月18日。 デンマークのドラマ映画だったそうで、この「バベットの晩餐会」を映画館で観た。とても静かで文芸的な作品だった。 姉妹の家にメイドとしてやって来たバベットが振る舞う晩餐会の本格的なフランス料理は圧巻だ。料理をするバベットには鬼気迫るものがあったが、それは当然で彼女はプロの料理人だったのだ。パリの暴動から逃れた先が姉妹のところなのだが、以前妹のフィリッパと交流があったパパンという人物が、手紙を書いてバベットに持たせたのだった。 映画だけでは

        心地いい毎日とは?【ある日の日記】

          グーテンベルク聖書と活版印刷

          昨年末、クリスマス企画としてグーテンベルク聖書を図書館で展示するという新聞記事を目にした。とても興味を持ったので見に行くことにした。 活版印刷を発明したドイツのヨハネス・グーテンベルク。 1455年頃にヨーロッパ初の聖書の印刷を行っている。 ほとんどのページが二段組42行の組版であることから「四十二行聖書」とも呼ばれている。 レイアウトは中世写本の伝統を受けつぎ、ゴシック体を使用。 180部から200部程度の印刷部数と推定され、今も現存しているのは世界中で48部だそう。

          グーテンベルク聖書と活版印刷

          ロアルド・ダールを読んで

          昨年末に慌てて観に行った「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」。時間が合わず吹き替えで観ることになってしまったが、すぐに後悔することになる。ウォンカ役のティモシー・シャラメが歌って踊っているではないか!! あー字幕で観るべきだった…。 少しの悲しみを抱えながら小説を読むことにする。ロアルド・ダールの 「チョコレート工場の秘密」と続編の 「ガラスの大エレベーター」 もちろん評論社から出版されている、柳瀬尚紀氏による日本語版で!! どうしてもジョニー・デップを思い浮かべてし

          ロアルド・ダールを読んで

          「ノースウッズ」を知る

          北米大陸の湖水地方、広大な原生林が広がるこの地域は「ノースウッズ」と呼ばれている。ここには多くの野生動物が生息していて、写真家の大竹英洋さんは野生のオオカミと出会うために、この地を訪れるようになったという。 私はまず「古本屋かえりみち」を訪れて、併設された「gallery ki」で開催されている写真展に行った。「ノースウッズ 生命を与える大地」に掲載されている写真展だ。どの写真もノースウッズの研ぎ澄まされた空気感が感じられる。チラシにも使用された白熊の親子の写真はとても微笑

          「ノースウッズ」を知る

          表紙の美しさで出会えた「あなたを想う花」

          まだ私は物語の中にいる。 余韻の強く残る作品だ。 読んでいて映像がはっきりと浮かび上がる。 それが要因かもしれない。 ヴィオレットの歩んできた人生は決して幸せではない。 読んでいて辛くなる。 墓地の管理人として、ひとり慎ましく暮らす様子と、 今までの人生が交互に語られてゆく。 失ったものの大きさに衝撃を受けるが、そのような時にそっと寄り添い、 手を差し伸べてくれる大切な人との出会いもあり、私も心が癒される。 悲しみだけではない、心から幸せを願うヴィオレットの再生の物語。

          表紙の美しさで出会えた「あなたを想う花」

          地元で古代文明を学ぶ

          近所の公民館で大学連携講座を受講した。 「ラテンアメリカ地域の古代文明 メソアメリカ」 担当の大学院の先生は実際に発掘調査をされていて、書籍にまとめられている。(やはり高価で難しそうだ。) 「メソ」とは「中央にある」という意味で、ギリシア語の mesos からきているのだそう。地図を見るとメキシコからグアテマラ、エルサルバドルなどの国をまたいでたくさんの遺跡が分布している。 その中で私が興味を持っているのはマヤだ。 謎めいた神秘的な文明としてテレビで放送されることも多か

          地元で古代文明を学ぶ

          まだこれからも読み続けるよー児童文学

          オシャレな雑貨屋さんの店の奥に、本を並べた小さなスペースがあった。 そこで安野光雅さんの絵が表紙に描かれた「メアリ・ポピンズ」の本を見つけてしまった。 こんなに素敵な本があったとは…。 これを読み終えると急いで書店へ行き、同シリーズの「あしながおじさん」を購入した。私の大好きな作品だ。今でも児童書を読んで、すごく心を動かされる。ジュディがおじさまに会う場面ではワクワクしてしまった。 幸せだ。 「あしながおじさん」はジュディが、金銭援助で大学へ通わせてくれている、顔も名前

          まだこれからも読み続けるよー児童文学

          私のポワロ

          ポアロが登場するアガサ・クリスティー作品の大ファンだ。 私の中のポアロは、TVドラマのデヴィッド・スーシェが演じたポワロなので(声は熊倉一雄さんの吹き替えで)、最初は違和感がとても大きかった。今回の「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」はケネス・ブラナーが演じて3作目になる。ベネチアの美しい景色を楽しみ、ミステリーというよりホラーの要素も暗めの映像から強く感じられ、怖がりの私は時々薄目を開けながら恐る恐る観ていた。 原作は「ハロウィーン・パーティ」。内容は映画とは全く別物になっ

          私のポワロ

          おしゃべりな猫

          二匹目の猫を迎え入れようと、保護猫の譲渡会へ娘と出掛けた。 こじんまりとした会場だったが、愛らしい子猫が想像以上に参加していた。 どの子も可愛い。選べない。 あちこちのケージを見て回るうちに暑さで気分が悪くなってしまった。 「今日はもう帰ろう。」 そう伝えるつもりで娘を探すと、あるケージの前でじっと立っている。 背後から覗くと、小さなキジ猫の背中が見えた。 娘が猫じゃらしのおもちゃを隙間から入れてみても無反応だった。 寝ている? 「この子が気になるの?」 抱かせてもらお

          おしゃべりな猫

          喫茶店で読書

          喫茶店でコーヒーを飲みながらの読書。 間違いなくこれが今の私の趣味であり、ストレス解消法だろう。 頭の中の、こなさなければならない日々の膨大な仕事(主に家事)や情報にひとまず蓋をして、本を開く。そして物語の中にスーッと入っていく。 自宅ではなかなか集中できない。 愛猫に絡まれる、床のホコリが気になる、家事時間に追われる…。 しかし、事件が起きた。足繁く通った喫茶店が閉店してしまったのだ。 居心地がよく、本当に気に入っていたのに。 そして私は未だに次の喫茶店が見つけられずに

          喫茶店で読書

          インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

          大好きなシリーズ作品だけど、忙しくて映画館へ行くのをあきらめそうだった。やはり行って良かった。インディの最後の冒険を見届けることが出来たのだから。 #3行日記

          インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

          ほしのこんぺいとうハンター

           くまくら珠美さんの三作品を読んだ。  「ほしのこんぺいとうハンター」  「そらのきっさてん」  「そらのゆうびんやさん」 つぐちゃんはひとりで歩けない。でも眠ると相棒のハリーとの探検が始まる。食べるとすごくおいしくて、夢がかなうお月さまを目指して。一生懸命なふたりの前に「そらのきっさてん」の雪男(猫です)が現れる。「そらの世界」は本来、下界での人生を終えたものたちがいるところだが、つぐちゃんはティアドロップ号という乗り物を与えられ、「ほしのこんぺいとうハンター」になるのだ

          ほしのこんぺいとうハンター

          シヴォーン・ダウド

           「ロンドン・アイの謎」を読んで、すっかりシヴォーン・ダウドのファンになり、他の作品を調べ始めた。ショックだった。もう亡くなられていたなんて…。日本語に訳されているものはすべて読んだ。翻訳家の越前敏弥さんのあとがきでも確認した。「グッゲンハイムの謎」で完了してしまった。本当に悲しい。「グッゲンハイムの謎」は原案がシヴォーン・ダウド、著者はロビン・スティーヴンスだ。その違いは全く気にならず、私は作者が別人だとは気が付かなかったかもしれない。もうテッド、カットやサリムたちに会えな

          シヴォーン・ダウド