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決して消えない光の瞬き

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鼻に詰まる何か

背中が裂けたTシャツ 潰れたコンバース モーゼのように線路沿いを行く 橋の下が綺麗になってしまった そのおかげで友達を失った 綿菓子が鼻に詰まる 綿菓子が鼻に詰まる 綿菓子が鼻に詰まる 綿菓子が鼻に詰まる 眼球が映すもの全て あの世には持っていけない 人が避ける臭いも 煤けたジーンズも 橋の下さえ俺を追い出した 何もかもが整頓されているから 俺は透明人間になった 真綿が鼻に詰まる 真綿が鼻に詰まる 真綿が鼻に詰まる 真綿が鼻に詰まる 胸まで裂けたTシャツ 泥のようなコ

    • 【詩】滅んだ花

      滅んでしまった花 踏みつけて人を殴れ そう 殺すんだ そう 刺すんだ 刑が重くなろうとも ケアが重くなろうとも 甘い風が目に染みる 春の香りが頭おかしくする 罪を作れ 廻る戦争機械 甘い風が目に染みる 春の香りがキー狂わせる 善意を踏み躙れ 廻る戦争機械 どうしようかな 引き返して首吊ろうかな どうしようかな このまま飛び込もうかな 滅んでしまった花 踏みつけて人の手を汚せ そう 汚すんだ そう 血が噴き出るまで 刑が重くなろうとも ケアが重くなろうとも 甘い風が目に

      • 【詩】神の股間のチャック

        神の股間のチャックは開いたまま 風吹き荒ぶ 薄くなった髪も煽られる 神の股間のチャックは開いたまま 空き巣も風邪で仕事を休む 表参道の前で半裸で狂乱する どうしろというのか 家の鍵は壊れて帰れない どうしろというのよ 貯金に手をつけて逃げる女たち 神の股間のチャックは開いたまま 黄緑色の血を吐いて這いつくばる満員電車 神の股間のチャックは開いたまま 殺人鬼も今日は休日 昼間から寝ている 麻布台で立ち小便する人はあるかい どうしろというのか 家の鍵は壊れて帰れない どうし

        • 【詩】苦戦

          お土産持っていくからそれまでは死なないで 渡せばもうどうでもいいから 美味しいうどん食べさせてあげるから 食べさせればもう用はないけど 明らかな苦戦 明らかな敗走 その道に咲く白い花 やる気と気だるさの間 教えてあげる ベロの裏側に隠した毒針 教えてあげる バラの裏側に隠した醜い顔 このストリートの吐瀉物はどこへ行った 昨日見たボロボロのおっさんはどこへ消えた 明らかな苦戦 明らかな敗走 その道に咲く白い花 やる気と気だるさの間 運命共同体さ ゴミダメみたいなこの大地

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          【詩】ゲーム、これはただの

          今なら飛べる 今から飛べる 本当に? 俺は何一つ血塗られたことはしてないつもり 肺から滴らせた血だってあるのさ トナカイが灰色の目で見つめる星の死体 人殺しに次は生まれるんだ ゲーム これはただのゲーム 指と指絡ませて 獲物の首をそっと締めるだけ ゲーム これはただのゲーム TVの灰色のスクリーンが見ている 今なら飛べる 今から飛べる 本当に? 俺は何一つ正しかったことはないつもり 曲げられない思いがあったんだ トナカイが灰色の目で見つめる星の死体 人殺しに生まれた方がよ

          【詩】ゲーム、これはただの

          【詩】神々のたそがれ

          子供が嘲笑っている通学路 子供が虫を殺す通学路 雨が人を殺し 雨が人を蘇らす お前、疲れてんのか 緊張してんのか 幸い私はアホですよ 幸い私はアホですよ 椅子から転げ血を流して 幸い私はアホですよ ボーリング場跡 コンビニ跡 すべてコインランドリー 死体安置所 寂れた教会前 水垢のこびりついたトイレ あぁひどい言葉 言ったし 言われたし 幸い私はアホですよ 幸い私はアホですよ 椅子から転げ血を流して 幸い私はアホですよ

          【詩】神々のたそがれ

          【詩】マーダーバラッド

          冷たい椅子の上 垂れた首が映るシルエット 俺は確かに罪を犯した 叢に隠れて 岩陰に隠れて 冷たい部屋に連れられて この足を一歩踏み出せば 肺に砂鉄が入ったような 鉛を舐めているような ガラクタじかけのサーカスが次の街へ行く 死体を連れて 藁人形を連れて ガラクタじかけのサーカスが次の街へ行く 野菜がもう腐ってしまっている

          【詩】マーダーバラッド

          【詩】君のことが許せない、死刑

          乾いた皿の白さ そいつが俺を見つめてくる 待ってくれ 命乞いしたいわけじゃない ただ最後にお水飲ませてちょーだい 神の業でもなんでも受けるさ いいよ どんな罰も受けよう 命で済むならいいですよ 地下鉄に住まう黒い影 果てし無い乾き 一生癒されることはないでしょう 聞こえるか この唇割れた叫びが 聞こえるか この唇割れた叫びが かわいい友達 かわいい我が子 かわいいペット ひっくるめて 紙に包んで 鼻くそのように空を舞う

          【詩】君のことが許せない、死刑

          【詩】新しい日々

          緑色の唾を吐き、青い血を流す 何を今更 このビーチの寒空の下 緑色の唾を吐き、青い血を流す ただ1人歩むんだ そのジャケットは捨てておけ ブライトンのビーチやお台場の海 綺麗に死のうなんてのはやめとけ 血も内臓も飛び散ります 何処で曲がればよかったか どっかでガードレールの向こうに飛んだ 緑色の唾を吐き、青い血を流す 何を今更 このビーチの寒空の下 緑色の唾を吐き、青い血を流す ただ1人歩むんだ そのジャケットは捨てておけ ブライトンのビーチやお台場の海 この道は蛇の行

          【詩】新しい日々

          【詩】夏の扉

          カードで指を切ったのだから 滴る血で染まるエース 扉を開けて飛び出した夏の空の下 決めるんだ ネクストデイ 虚な影 虚な空 虚な言葉 進化を止め、参加を止め 惨禍を招く 虚な影 虚な空 虚な言葉 この手は人の命奪う軌道を描く 配られたカード、手首を切り刻む フットボールスターのポスター 覆い被さるベッドの上 今度こそ仕留めるんだ たくさんの首を 虚な影 虚な空 虚な言葉 進化を止め、参加を止め 惨禍を招く 虚な影 虚な空 虚な言葉 この手は人の命奪う軌道を描く 隠して

          【詩】夏の扉

          【詩】ready to die

          今日は穏やかな気持ち 懐に隠したお手製のやつを喰らわす 今日はなんて落ち着いているんだ 心臓が早鐘を打っている 内ポケット 前 後ろ この思いは君たちに届ける 日差しに反射する 手に汗握る この思いきっと伝わる 本質的なラブソングだって 思ってくれていいよ 実際そうなんだから 本質的にNGだって 飛び込んでいくよ胸の中 この気持ち一つで 赤い輝き 太陽の元へ放たれるんだ この気持ち一つで フットボールスターの首だって捻れるんだ この思いきっと伝わる このダイヤモンド、

          【詩】ready to die

          【詩】墓があるのか

          俺に墓があるのか 律儀に葬られる保証はない 俺に墓があるのか あるんなら少しキレイにしてくれ どこでくたばるのかも どこで曲がるのかもわからない 性転換して違う景色を見る夢を見た そんなことより肌寒い お前に墓があるのか 戦場で見つからない骨になる お前に墓があるのか 円の外側にはじかれた人生 家のそばで死ねるもんか 名もなき虫のように靴の裏にこびりつく死骸 どこか遠くの叢でくたばるかもしれない そんときゃそんとき、死んだらおしまい 夢だって見た この姿が見える人にだ

          【詩】墓があるのか

          【詩】キャンディ

          歯肉がむずむずする 草一本生えない荒野に転がるのは誰 脳天が焼けてしまいそう アップデートされた未来は素敵なはずだった 焼けた皮膚 大学の門前やキャンディ 不安と踊ってしまったのかよ 焼けた皮膚 スープに煮込んだような俺の脳みそ 不安と踊ってしまったのかよ 見えるか この騒がれた手の甲が 見えるか 刻まれた額の皺が 見えるか 山の奥見つめているこの瞳 見えるか 爛れてしまったこの肺臓が 焼けた皮膚 大学の門前やキャンディ 不安と踊ってしまったのかよ 焼けた皮膚 スープに

          【詩】キャンディ

          【詩】レイニーデイ

          雨雲はいつのまにかやってきて 遅れて止んでいく 歌が呼吸を止めてしまった後に 雨雲はいつのまにかやってきて 遅れて止んでいく 瓦礫の山となった街の上に こんなに想ったことはない 早く不幸せになってほしいんだ君に こんなに想ったことはない 頼むから不幸になってくれ 雨雲はいつのまにかやってきて 遅れて止んでいく 歌が呼吸を止めてしまった後に 雨雲はいつのまにかやってきて 遅れて止んでいく 瓦礫の山となった街の上 こんなに不細工な未来 黒く光っているよ こんなに不細工な歌

          【詩】レイニーデイ

          【詩】来るべきもの

          来るべき平和の風 まるでちりとり紙のように消え失せた 来るべき平和の風 生温かく迎えられ鼻で笑われました マスを埋めてマスを黒く塗って マスを埋めてマスを黒く塗って 始めから嘘でした 始めからバカでした 君の不幸を願います マスを埋めてマスを黒く塗って マスを埋めてマスを黒く塗って 始めから嘘でした 始めからアホでした 頼むから不幸になってくれ 来るべきもの ジャズと暗雲 嵐の後の青空はいつさ 来るべきもの ジャズと神の罪 嵐の後にはどうなっちゃうんだろう マスを埋めて

          【詩】来るべきもの

          【詩】この石像は何のために

          冷たい風がひと吹きした ガーゼは吹っ飛んだ 虱は誰が取る 目に入ったゴミは誰が取る 冷たい風がひと吹きした ヴェールは剥がれゆくさだめ 膿は誰が舐め取っていたか ダブさらえは誰が行なっていたか 遠くの空の果て、黒い雲 嵐が来るけど立ち向かうものはもういない 遠くの空の果て、黒い雲 雷雨が来るけど立ち向かうものはもういない 町のバー 人のいないバー 虫に喰われた壁 煤けた窓飾り 町のバー 人のいないバー 埃被ったテーブル 誰が席に着いてくれる 果てしなくフェアー 曖昧な欲

          【詩】この石像は何のために