マガジンのカバー画像

【ライブラリ】notes

3,217
Excellent curation of the noters, a truly inspiring compilation of content:
運営しているクリエイター

2020年6月の記事一覧

デザインが敗北するか、ステレオタイプを再生産するか

デザインや表現について、あるいはステレオタイプやマイノリティについて、考えたことがある人は大概すでにたどりついているんじゃないかと思うけど。 どちらもとても大切なのに、限りなく二律背反な性質を持っている。 経済か、公衆衛生か、なここのところの現状ではないけれど。 どちらかが圧倒的に正しくて必要で最優先でもう一方を切り捨てていいというわけにいかないのがこの世界のしんどいところだよなぁと思ったりする。 「デザインの敗北」 デザインというのは、「説明しなくても伝わる」「ぱ

新マガジン、作りました!

基本的に書評ばっかり記事にしてるなか、『哲学者_素人解説シリーズ』という新たな記事シリーズを書いていこうかなと思っています。 趣旨としては、哲学に興味はあるけど、個々の哲学者の思想について原著はもとより自分で入門書・概説書を買うほどではまだないわ~という方向けに、個々人単位で噛み砕いて解説していく試みです。 素人の自分が独学で哲学を勉強する過程でまとめている手元メモを拡張して記事化していくので、極力難しい書き方/術語少なめに、出来るだけ誰にでも理解しやすいように書いてある

誤配としてのデザイン

誤配批評家の東浩紀氏をご存知でしょうか。 フランスの哲学者「デリダ」についての研究に始まり、オタク文化を独特の目線から論じたり、SF小説で三島由紀夫賞をとったりしている方で、いまだに文芸批評の最前線で活躍されています。 大学生のとき彼の講義を受けていたため、私にとっては東浩紀である前に東先生でした。 教室で感じた彼の話術の巧みさと、のちに読むことになった著書における文章の明快さは、現代思想という非常に難解で複雑な概念を学ぶにあたって革新的といえるものでした。 学び舎を

【対談】記憶の残し方、過去の語り方――大澤聡×水出幸輝「個人的な記憶、社会的な記憶」〈第1回〉

 2019年に人文書院から発売された『〈災後〉の記憶史――メディアにみる関東大震災・伊勢湾台風』をめぐって、批評家で、メディア史研究者でもある大澤聡さんとの対談が実現。歴史と記憶について、たっぷり語っていただきました。 収録日:2019年12月13日 1 個人的な記憶、社会的な記憶大澤聡 水出さんの『〈災後〉の記憶史』は日本社会と災害の相関をたどった仕事です。関東大震災に関するこの100年ほどのあいだの認識の変遷が検討の軸になってはいますが、そこに伊勢湾台風(1959年)

新しいノーマルにむけて。自宅生活期間に売れた本を一挙公開します。

こんにちは、情報企画部のAiです。 今年3月上旬に、「かんき出版の人気学習参考書を期間限定で無料公開!」という企画を実施し、たくさんの方にかんき出版の学習参考書をお試しいただきました。「外出できない今、ありがたい」「学校も塾も休みになったので助かった」など、大きな反響をいただきました。私たちとしてもシリーズとして充実してきた学参のラインナップを新学期に向けて知っていただきたい、お試しいただきたいところでしたので反響があったのはうれしいことでした。企画した当初は、この状態が新

撮りがいのあるギャルに感銘をうけた日

とかく変わったもの、突飛なものはネタにされやすい。 先日の話。成人式の前撮りにいった。前撮りとはいえ、この蒸し暑い時期に振袖とは珍しい。 聞けばおじいちゃんの体調がよろしくないそうだ。元気なうちに振袖姿を見せたいという御家族の心遣い。いい話だ。きっと黒髪で清楚でどこか古風な芳根京子みたいなお嬢さんが、はにかみながら待ってるはずだ。そう思い、ご自宅にうかがった。 芳根はいなかった。代わりと言ってはアレだが気合いの入ったギャルがいた。 撮られることに積極的な子。上のポージ

+6

アウトプット①【マンガ『ミツの味がする』 19】内山祥子

無職の父と、田舎の未来について。第16回 小さなメディアがもたらす本当の価値と、モヤモヤを重ねた先の道について/さのかずや(仕事文脈vol.16)

さのかずやです。オホーツクハウスにいます。前回は「もうストーブを焚いています」と書いていましたが、今回は春、先週と今週で雪が溶け、もうそろそろストーブがいらなくなりそうです。季節はめぐる…… 今年は流氷がたくさん見れました オホーツクハウスの1年で得たモヤモヤと学び昨年の春から、「オホーツクハウス」という事業をやっている。家を借りて、宿としてお客さんに貸している。 見事にコロナウイルスをくらい、2月、3月の予定が全部きれいにキャンセルになり、冬の観光シーズンがまるっきり潰

有料
100

「やさしすぎて泣ける…」と話題!『ゆるふわ昆虫図鑑 タピオカガエルのタピオカ屋』新刊記念イベント

無口でちょっぴり不器用なタピオカガエルのタピオカ屋の漫画が大人気!人気漫画「ゆるふわ昆虫図鑑」を書いているじゅえき太郎さんの新刊『ゆるふわ昆虫図鑑 タピオカガエルのタピオカ屋』発売を記念して、本書巻末についているぬりえのコンテストを開催します! 抽選で20名様にアクリルキーホルダー、またはじゅえき太郎さん手作りグッズをプレゼント!いずれにも直筆サインカードつき! ◆応募期間 2020年6月6日(土)~2020年7月12日(日) ※6/6以前に以下の形式であげてくださった方

「犯人は現場に戻る」は本当か──悪事はこうして暴かれる【第1回】

 『元知能犯担当刑事が教える ウソや隠し事を暴く全技術』(森透匡・著)は、日々怪しい人物と駆け引きを繰り広げる敏腕刑事の取り調べ・捜査テクニックを公開した本。  「相手の信頼を勝ち取り、隠された本心を引き出す」「証拠を積み重ね、効果的に使って被疑者を追い詰める」プロの技術を、これでもかと教えてくれます。「完オチ必至」のスゴ技を純粋に楽しむも良し、あるいはビジネスでの交渉事や日常生活でのちょとスリリング(?)なコミュニケーションに活かすも良し。  詐欺に浮気に贈収賄、選挙違反

10億年後を心配する、最も“ぶっ飛んだ“AI論 『LIFE 3.0』

まず自分の誤算を白状しておこう。 まさか邦訳が出るとは。しかも、こんなに売れるとは。 『LIFE 3.0』紀伊国屋書店 マックス・テグマーク/著 水谷淳/翻訳 私は本書を2017年に原書で読んだ。刊行直後、駐在先のロンドンの書店で「面展開」されていて、タイトルと表紙に惹かれた「ジャケ買い」だった。ちなみに英語版単行本の表紙も、夜景とタイトルを組み合わせたもので日本語版に近い。 英語なので多少骨は折れたものの、ワクワクしながら、時にニヤニヤしながら、一気読みした。 そし

スタートレックと散種

インターナショナリズムの走馬灯 16  インターナショナリズム。それは国家単位で協調していくことを意味する近代国家を前提とした思想である。それがゆえに近代以降に生まれた概念である。そしてこうした思想を現実に大規模な形で行ったのが1920年に発足した国際連盟である。がしかし国際連盟は国際的平和機構として小規模紛争の解決といった一定の成果を出したものの、第二次世界大戦勃発に際し役目を果たすことができなかった。そのためこうした経緯を踏まえ、戦後1945年に国際連合が発足し、戦

消しゴム入門〜モノの世界へようこそ!

▼はじめに チェルフィッチュ×金氏徹平は新たな実験として2020年5月から『消しゴム畑』の配信をはじめました。1回目の配信をご覧いただいた方、ありがとうございます。いかがだったでしょうか。まだご覧になっていない方、はじめまして。これからよろしくお願いします。第1回『消しゴム畑』はこちらからご覧いただけます。 さて、明日6月6日(土)には第2回『消しゴム畑』の配信がはじまりますが、その前に『消しゴム畑』をより楽しむためのいくつかの視点をご紹介したいと思います。創作のきっかけ、

目次:馬に訊いてみよう!

ウマの進化の歴史は5500万年と言われています。 ヒトは200万から300万年。 ヒトがウマと共に暮らし始めたのは5000年から6000年前。 ウマがこの地球上に現れたのが24時間前だとすると、 ヒトが現れたのは約1.3時間前 ヒトがウマと暮らし始めたのは約8秒前。 わかったつもりでいても ヒトはウマの何を知っているのでしょう。 これから以下の目次の項立てで、記事を投稿していきます。 各章の記事で、「ウマ」を、子どもさんやパートナー、 誰か他の人に置き換えてみてはいか