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”国際系” note まとめ

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This magazine curates notes relating to stuffs between globalness and localness.
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2020年3月の記事一覧

辞書活用法ガイダンス(2024年改訂版無料公開分)

※2024年4月の新年度向けの改訂版です。 高校を中心に30数年英語を教えてきて感じるのは、リスニングであれ、読解であれ「語義」の適切・的確な理解が生命線だということです。その部分がしっかりしていないと、スピーキングもライティングも聞き手、読み手に大きな負荷をかけることになるのです。 にもかかわらず、高校段階の英語学習の多くの局面で、辞書はその機能をフルに発揮できていないようにも感じています。 ということで、新年度に向けて辞書のガイダンスを今年も改訂しましたので、そのは

デンマーク子連れ留学奮闘記:序章

2019年9月から半年、5才の娘を連れて母子ふたりでデンマークへ留学をしていました。 なぜデンマークに留学したのか はこちらを→ 2019年9月からデンマークITUで在外研究する話 自己紹介的な記事 はこちらを→ フルタイムワーキングマザーが大学院しかも博士後期課程に進んだ理由 留学滞在中に現地デンマークでリサーチした内容については現在論文や他サイト等で成果まとめ中ですが、その留学を実現するまでの準備やトラブル、現地での生活や子育てなど振り返ってみると我ながら良

【英語で学ぶ大人の社会科】

グローバル・アジェンダは2017年から「朝英語の会@京阪神~The Japan Times紙記事について議論する」を関西で運営しています。「朝英語の会」はThe Japan Times社が開発した時事問題を英語で議論するためのプログラムです。ほぼ毎週、毎月3~4本発表される同紙の記事をもとにしたコラム記事を使い、5~6名のグループに分けて議論を進めています。 「朝英語の会」は手軽な新聞記事を利用したワークショップで、既にオンラインサロンも開設しています。ただ、参加者の中には

【環境問題考察】オーストラリア最大の環境問題『アダニ炭鉱開発プロジェクト』に対するソーシャルムーブメントはどのように起こっているか?

※本記事は2017年に筆者がオーストラリアのクイーンズランド州に留学した際にFacebookに投稿した文章です。 一体何が起こっているのか?現在オーストラリアのクイーンズランド州北東部に、インドの財閥系コングロマリット企業アダニグループが世界最大規模の炭鉱を開発しようとしています。 そのプロジェクトが環境負荷、先住民の権利、観光への影響など様々な側面から問題視されています。 オーストラリアだけでなく途上国も関係する大きな問題に日本も無関係でないと感じたので、私が留学して

Հայոց երկիր 〜ハイの国の人々〜

「ハイ」という単語はどこからきたのだろうか。 今回は以前のアルメニア語の記事で「いつかやる」と書いた「ハイの国の人々」のお話をします。 多少のおさらいをします。コーカサスに私たちがアルメニアと呼んでいる国があります。ですが、アルメニアはアルメニア語で「ハヤスタン」と言います。「ハイ」というのが「アルメニア人」という意味です。 中東西アジア〜中央アジアには「〜スタン」という名前がつく国がたくさんありますが、アルメニアも言葉を変えてみると実は「〜スタン」の国の仲間なのですね

多国籍クリエイティブチーム作りとは?

noteにプロフィールページを作っていなかったので、自己紹介を兼ねて、このnoteで書き綴っている「多国籍クリエイティブチーム作り」とはなにかを紹介します。 まずは自己紹介松村慎 1972年神戸生まれ 大学を卒業してから、中国で語学を学び、その後ワーキングホリデーでカナダに行きという感じで20代をフラフラしていましたが、カナダの専門学校でFlashに出会い、ウェブ制作の世界にのめり込んでいきました。そこからずっとウェブ関係の仕事を続けています。 2002年に日本に戻って

ベナンで事業やってる人のコロナ影響/マンスリサポーター100名達成の裏話

どうも、ベナンでドローン会社やアフリカホームステイ事業、あとはYouTubeもやっているナイケルです。 さて、アフリカ在住の多くの日本人の皆様が日本へ帰国されていく中、僕は今のところベナンに残っております。 よく議論される、残っていることが勇敢だとも思わないし、帰ったことが無責任とも思わない。というか他人がそんなことをジャッジする意味がわからぬ。 現在のベナンのコロナ状況と、それによる僕自身の影響をレポートします。 政府公式では5名、大使館からは6名が感染者 現時点で

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六本木のスラムで古代コーカサス人のように暮らそうとしたOLの話

私が古代コーカサス人を目指すようになるまで「職場からそれなりに近い」というだけの理由で住んでいた六本木の街は、暮らすには最悪の場所で、当時、私の住んでいたアパートは、古くて汚くて治安の悪い、スラムのような場所だった。  週末は特に最悪で、土曜日の朝には、朝日がきらきらと光る街道の植え込みに、ゲロにまみれた人間たちがゾンビのように倒れていた。 ◇  職場の同僚たちは、どういうわけか六本木に完全適応していて、ある日、誘われて行った飲み会では、テキーラが300杯も出てきて、明

ロックダウン中にお勧めしたい10のコトfromデンマーク (随時追加中)

# 記事公開後に見つけたお勧めアクティビティを随時追加しています。(なので、お勧めは10個以上になってしまいました・・・ >_<) 東京は今週が感染拡大抑制の正念場のようですね。小池都知事の不要不急の外出自粛要請を受けて、今週末の予定がキャンセルになってしまった方も多いのではないでしょうか。 デンマークはロックダウンが始まってほぼ2週間。「ずっと家にいて退屈〜」という声が多い一方で、「どう巣篭もりの時間を有意義に過ごすか?」というアイデアやアクティビティがSNS上でたくさ

軟禁生活1日目

2020年3月17日 火曜日 フランス、パリ なんとなくバカンスの初日のような気分。不謹慎だがわくわくもする。前日までに引きこもるための買い物を済ませたし、取材イベントのオールキャンセルで緊急の要件もほとんどない。どんな本を読もうかな……お家の大掃除もしたいし、久々に裁縫もしよう。 外にでることを禁じられたおかげで、コロナウイルスに感染する危険性もない。ほっとする。ストレスによる胃痛があっさり消えた。 お昼はゆっくり時間を賭けて魚介リゾット作り。白ワインも軽く一杯。ああ

ヴュルツブルク 写真で思い返す南ドイツの小さな観光街

ドイツの古都ヴュルツブルク2年間ベルリンで過ごした後ヴュルツブルク音楽大学で4年間勉強した。ヴュルツブルクという人口13万人ほどの小さな街はドイツのちょうど中央、フランクフルトから電車で1時間ほどのところにある。今はバイエルン州に属しているが”フランケン地方”と分類される。 歴史は紀元前までさかのぼり、ゲルマン民族大移動の頃にフランク人が定住したと言われている。7世紀にはフランク王国の諸侯領が置かれていたとても古い街である。ヴュルツブルクにくるまではこのフランク王国が2つに

イタリア・ミラノでのロックダウン生活、40日間の記録

0. まだミラノにいる2020年3月末日、筆者はイタリア・ミラノに滞在している。 二度ほど一時帰国を試みたのだが、どちらもうまくいかなかったため、また一時帰国することができたとしても、イタリア再入国が難しくなったら困るため、今、ミラノにいる。 今回のnoteでは、2020年2月21日頃から3月末までの記録を書いていこうと思う。 また筆者は、人文系の研究者であって、専門的な医学の知識を持ち合わせているわけではないため、適当な予測・コメントや何らかの推奨をするつもりはない。

2020年3月4週目のアフリカ最新ニュース: コロナでデジタル化促進、テック系出資、エボラの教訓、リアーナ寄付、ブルーエコノミー、若き女性アンゴラ財務大臣

2020/3/18-3/24に取り上げたアフリカ最新ニュースです。 Twitter(@BlueBaobabBar)や Facebook(https://www.facebook.com/cafebarbluebaobab/)でアフリカ記事をほぼ毎日ひとつ紹介していまして、そのまとめです。 この週はやはりコロナ絡みが多かったのですが、不安な中でもデジタル化やテック系の促進、エボラからの教訓、リアーナの大型寄付などややポジティブな話題もありました。コロナ以外ではセーシェルのブル

2020年の中国広告市場の成長についてSARSの教訓から学ぶ

前回、中国の広告市場が今年も大きく成長することが予想されていることを紹介しました↓ この内容をざっくりまとめると ・AI活用でユーザーのニーズに合った広告の精度が高くなる ・動画やグラフィックがリッチな広告になる ・外出規制でWebでの接触時間が増える といった理由から強気な分析になってるレポートが多いです。 でも当然不安な要素もあります。賢者は歴史から学ぶ...SARSの際にどうだったかを振り返りましょう。 ■SARSの教訓2003年のSARS流行時にも、今ほど大